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『追放された最弱料理人、無限チートで異世界スローライフ〜ついでに元パーティーにざまぁする件〜』  作者: 黒澤カール


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【第2話】腹ペコ獣人少女と最初の朝ごはん


 野良犬と一緒に、オレは森を抜けて小さな村へ向かった。

 目指すは、辺境にある《ミルダの村》。

 冒険者ギルドの地図に、小さく載っていただけの名前も知らない集落だ。


 「はぁ……腹減った……。」


 追放されて二日目の朝。

 さすがに宿もないから、村の入口の木陰で寝ていたら、腹がグーグー鳴っている。


 「くぅん……。」


 野良犬——じゃなく、もう名前をつけた。

 “ハク”だ。

 ハクも隣で腹を押さえて転がっている。


 「よし、朝飯にするか。」


 試しに【無限料理庫】を開く。


 《モーニングセット》

 ・ふわふわパン

 ・ハーブサラダ

 ・温かいコーンスープ


 どんっ!


 目の前にトレイが現れる。

 香ばしいパンの匂いが漂った瞬間——。


 「……お、おにいさん、それ……食べ物……ですか……?」


 木陰の向こうから、か細い声がした。


 振り返ると、ボロボロのマントを羽織った小さな獣人の少女が立っていた。

 耳はぴょこんとしたウサギかフェネックみたいな長い耳。

 目は金色で、でも今は空腹でうつろだった。


 「お腹、空いてるのか?」


 オレがスープの椀を差し出すと、少女は一瞬だけ躊躇してから、パッと手を伸ばした。


 「……んんっ……あったかい……おいしい……。」


 スープを飲むごとに、頬がほんのり赤くなっていく。


 「名前は?」


 「……ミナ。村には……帰れないの。」


 「なんで?」


 「……魔物に畑を荒らされて……村の人が、私を追い出して……。」


 追放かよ。

 オレと一緒じゃねえか。


 「よし、決めた。」


 オレはミナの頭をわしゃわしゃ撫でた。


 「とりあえず飯食え。腹いっぱい食って、それから村に一緒に行こう。」


 「えっ……でも……」


 「魔物退治ならオレに任せろ。ついでに腹も満たしてやる。

 ……それがオレの流儀だからな。」


 ハクが尻尾を振って吠えた。


 オレの新しい家族は、ハクとミナ。

 元パーティーに見捨てられた“最弱”たちの、最強スローライフが、今動き出す。


次回は 村の畑を荒らす魔物が襲ってくる!

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