3/4
異世界
「え…?」
目を見開いて思わずそうこえを漏らしてしまう。
目の前に立っている女の人は小柄で、腰まである銀髪が特徴的な人だった。
「あなた、もしかして侵略者?」
そう言って冷ややかな目を向けてくる。
「ち、違う…と思います。えっと…ここはどこ…ですか?」
「え?」
眉をひそめてこちらを見つめ続ける女性。
「あなた、もしや転生?」
「は、はぁ…恐らく…」
「そう、」
彼女はそう言ってほっとした様子で顔の筋肉をリラックさせていた。
「転生者、ねぇ…。久々に見かけたわ。とりあえず、私の知り合いに何年か前に来た別の転生者がいるからその子のところに行ってみましょう。」
そう言ってスタスタと歩き出す。
「ちょ、ちょっと待って!」
慌てて彼女を引き止める。
「どしたの?」
「えっと…そのもう1人の転生者って…誰…ですか?」
鋭い眼差しをこちらに向けて彼女は僕に告げる。
「行ってからのお楽しみ、ってやつよ」