第6話 痛風発作
現在これを床に置いたPCに向かって、腹這って書いている。
左足首の痛みは今朝よりひどくなっている。
痛む個所も少し広がったような気がする。
足の裏からつま先は痺れたようになっている。
立ち上がるのも一苦労だ。トイレに行くのも意を決しないと行けない。
正直、救急車を呼ぼうか迷っている。
実は、左足首の鈍い痛みは今年に入ってから何回かあった。
しかし、私はそれが痛風だとは(今も正確には分からないが)思わなかった。
足をひねったのかと思っていたのだ。実際、2~3日すると痛みが引くことが多かったからだ。
ネットの情報によると、痛風は激痛だというものが多い。
それが先入観になり、自分の場合はそこまで激痛でもないので、まあ違うだろう、と思っていたのだ。
しかし、足首の痛みに呻きながら、ネットの痛風情報をしっかり読んでいくと、鈍い痛みのような前兆症状があることを知った。
それとともに、尿酸値が10近い自分の数値は、薬を服用するレベルであることを知った。
前回かかったあの医師は、痛風の危険性を自分に教えてくれたが、なぜ服薬を勧めなかったのだろうか。
症状が出てから治療する方針だったのだろうか。
疑問は残るが、今はこの痛みが早く引くことを念じ続けている。
しかし、今、尿意を感じている。トイレに行くまでの痛みを思うと、尿を我慢してしまう。
前回、運動をしてとにかく体力をつけておけ! というアドバイスをしたが、情けないことに、私は運動不足の肥満体だ。
この一連の文章のアドバイスは、過去の自分にしている、というのが近いところかもしれない。
もしくは、過去の自分のような状況にある全ての人たちに、自分のようにならないようにと願って書いているのかもしれない。
もし、過去の自分に現在の自分が会うことができて、話す機会があったら、こんなアドバイスをするだろうとは思う。
過去の自分が、現在の私の言を素直に受け取るかどうかは分からないが。
言わないよりはマシだろうと思う。
ま、戻らぬ過去をどうこう言っても仕方ない。
今回は痛風クッキングをお届けしよう。
私は貧乏ゆえに、自炊することが多い。
貧乏なら毎食カップ麺とか菓子パンでいいじゃん、と思われるかも知れないが、私も中年になり、食べた物がテキメンに自分の体に響くようになってしまった。
カップ麺とかだけで過ごしていると、後頭部にニキビのようなものがブツブツとでき、痛い。
髪の毛に隠れているので治りも遅い。
寝ようと思って、枕に頭をつくと痛むのだから、その鬱陶しさが想像できると思う。
しかも私は、貧乏なくせに酒を飲む。
だいたいペットボトルに入った安い甲類焼酎だ。
かつては、外では飲むが、自宅に酒を置くタイプではなかった。
晩酌の習慣などなかった。
友人と飲むときはその都度、スーパーやコンビニで一緒に酒やつまみを買って来ていた。
なぜ飲むようになったのかいうと、文字通り、「飲まなきゃやってられねぇ」からだった。
毎日のつまらぬ貧乏困窮暮らしは、シラフでいるには厳しかった。
というか、そうやって飲んでいるうちに、酒を飲むのが私の毎日の愉しみになってしまった。
私の場合、飲む時には、つまみというか料理がいる。
数少ない愉しみである飲酒の時間を、少しでも豪華にしたいのは人情だろう。
そのためには、つまみも出来合いの惣菜を買うより、自炊したほうが量も多く作れるし、値段も安くあがる。
自炊を始めた当初は、炒め物が多かった。
豚肉ともやしを炒めたものや、焼きそばなどだ。
ちなみに私は、貧乏生活になってから炭水化物で酒を飲めるようになった。
その内、煮物に挑戦するようになった。
煮物は時間がかかるが、材料と調味料をいれて火にかければいいので、手間はそれほどかからなかった。
私が好んで作ったのは、手羽元をポン酢で煮込んだものや、しらたきと豚肉を煮込んだものだ。
YOU○UBEを見れば料理チャンネルは数多くある。
足りないものはいれなくても、作っている通りに真似すればそこそこ美味しくできる。
料理をすると、ダシ、というものが非常に重要になのが分かる。
ダシといっても、私の場合は、かつお節から取るわけではない。
ほ○だしとかのだしの素で充分だ。
試しに、カップラーメンにほ○だしを入れて作ってみてもらいたい。
スープが格段に美味くなる。
もう、ダシを入れていないものは食べたくなくなるほど違う。
ダシの美味さに目覚めた私は、煮物にもダシをふんだんに入れた。
あんまり入れすぎるとダメだが、ダシ多めのほうが煮物の味もグレードアップした。
これをつまみながら晩酌をする。
悪くない時間だった。酔っていれば、現在の境遇から少しは離れ、闊達な気分を取り戻すことができた。
また、自分の体形を気にしていたので、つまみには、ローカロリーであるしらたきと豚肉の煮物をチョイスすることが多かった。
ダシもふんだんにいれる。
店で売っていても遜色ないものが作れた、などと自画自賛していた。
実際美味かった。
しかし、このダシがプリン体のカタマリだったとは知らなかったのだ。
以上が、私の痛風クッキングだ。
読んでいただき、ありがとうございます!