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第4話 酔生夢死


 更新するたびにPV(読んでくれる人の数)が減っていくので、早くも続きを書く気が殺がれている。


 マイナーで個人的なことを書いているのだからしょうがないが、ネットにアップしている以上は読んで欲しいと願って書いている部分が大きい。


 ならば、なろう小説のテンプレをきっちり把握して、テンプレに沿ったものを書こうかと思ったこともあったが、そのためには何作かきちんと読んだほうがいいだろう。


 しかし、私は字を読むのが遅いという弱点を持っている。


 短編ならともかく、長編を読むのは骨が折れる。


 その上、執筆となると書くのも遅い。遅々として進まないことが多い。


 しかも、飽きっぽい。三倍満といったところだろうか。


 まあ、自分の能力の足りなさを嘆いていても仕方ない。


 それでも、1人か2人は読んでくれていると思って、アドバイスを書いておきたい。それは、


 とにかく都会へ行け!


 ということだ。


 これはどういうことかと言うと、まず、仕事の数が桁違いにあるのが第一。


 引きこもりでも対人恐怖症でも、養ってくれる人がいなければ、何か仕事をしてカネを稼がなければ、あとは生活保護しかない。


 生活保護がイヤだったら働くしかない。


 仕事の数が多いということは、そのまま選択肢の幅が広がるということで、引きこもりでも対人恐怖症でも、何とか働ける職場を見つけることが出来るかも知れない。


 生活保護ならどこに住んでたって関係ねーんじゃねーの? と思われるかもしれないが、実は都会のほうが受け取れる金額が多い。


 ものすごく簡単に説明すると、1人者なら田舎と東京では3万円以上の差がある。


 その内、家賃に相当する部分は東京のほうがかかるのだが、それでも、実際に使える金額で1万円以上の差がある。単純に年間で12万円だ。


 東京の方が物価が高いと言われるが、業務スーパーなどの台頭で、そこまで高いと言われる状況ではなくなった。


 不登校になっても、フリースクールなどもある。田舎にはない場合が多い。


 都会には人が多いから、変な人が歩いていても注意を払われないでスルーされるというメリットもある。


 これは対人恐怖症や引きこもり、無職でブラブラしている人にはありがたいことになると思う。


 夏にコートを着て歩いていてもスルーされる。職質は受けるかもしれないが。

 これを田舎でやると通報される。


 さらに、人が多いから色々な人に出会いやすい。


 絶対数が多い分、色々な意味で面白かったり、質が高い人が多い。


 無職でも、ネットなどで連絡をとって、誰かにメシをおごってもらっている人もいる。

 

 都会に行けるチャンスがあれば、絶対に行ったほうがいいだろう。


 若ければ申し分ないが、多少歳を食ってても都会に行ったほうがいいだろう。


 それくらい、今、田舎には魅力がなくなっているということだ。


 ここでいう都会とは、主に東京と大阪を想定している。


 特に大阪は、家賃もそれほど高くないし、行ったことがないからどうか分からないが、人情は東京よりはあると言うし、申し分のない都市なんじゃないかと思う。


 観光でもいいから死ぬまでに1回は行ってみたい都市だ。


―――――


 さて、パチンコにはまって、あたら若い時の貴重な時間をつぶしていた私だったが、時折大勝しては今まで手にすることがなかったカネを手にすることがあった。


 対人恐怖症での緊張に、精神安定剤のほかに効くものがあった。


 (アルコール)だ。


 アルバイトもしていない身分だったので、それまではそんなに酒を飲まなかったのだが、カネが手元にあるのだったら話は別だ。


 だが、1人で飲んでいてもつまらない。


 友人と飲もうにも、進学していない友人は就職していたので、平日からは飲めない。


 また、私は基本ブラブラしていたので、友人と話題が合わなくなっていった。


 自然と足は夜の街に向かった。


 酒を飲んで色々な話をするのは楽しい。


 カネを払って飲んでいるのだから、相手は接客のプロだ。


 余計な気を使わせない技術もあるし、こっちの話だって楽しそうに聞いてくれる。


 パチンコで勝ってカネさえあれば毎日だって飲みに来れる。


 思えば、私の人生には長期的な目標などなかった。


 目先に快楽があったらこれに飛びつき、とりあえず今日が楽しければそれでいい、という生活を続けてきた。


 それは人生しくじるわな、と思う。


 しかし、対人恐怖症をベースに人生を考えると、どうやって長期的な目標を設定して良いか分からなかったのだ。


 学校もダメ。接客もダメ。


 人と接するのを避けようとすると、ほとんどの職業が自分には出来ないんじゃないかと、絶望的な気持ちになってしまう。


 パチンコで勝って、飲み屋に行って大騒ぎ。


 深酒のせいで早い時間に目が覚める。


 二日酔いの不快な気分に苛まれる。


 水を飲んだり、布団の中で寝がえりをうったりしてぐずぐずしていると、朝食を作るために母親が起き出す。


 階下で母親が調理する、わずかな物音を聞きながら、対人恐怖症の自分を呪った。


 こんな躁と鬱を繰り返す生活は、きっと、精神によくなかったに違いない。


 私は酒を飲むと荒れるようになった。


 酒に飲まれて荒れているだけなのに、自分が強くなった気になっていたのだから救えない。


 この頃には大学の教科書を開くこともなくなり、ほこりがかぶっていた。

 読んでいただき、ありがとうございます!

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