田舎のトイレに住まう触手
俺は幸 涼太
俺は今中学校生活最後の夏休み。
今日は同級生の新太と一緒に田舎に二人きりで旅行に来ている。受験も迫っているので、ちょっとした息抜き程度に、一泊かつ家から数駅しかない所での泊まりだ。
山奥にある小さな旅館に着くと、荷物だけ置いて、その日は川で遊んだり旅館で借りた道具を使ってBBQをしたりと思いっきり楽しんだ。
夜。
寝ようと布団を敷いたとき、尿意をもようしたのでトイレに行こうとしたが、なかなか見つからない。スタッフの人に聞いてみた。
「あのすみません。トイレってどこにあります?」
「あ、便所やね。わりぃんだが外にしかねえんだべよ。なんせこがいな山奥の旅館だがらな。ちょうどここさでで、んで旅館の左側にちっせえ離れさあるべ、そこが便所だ」
「あ、わかりました。ありがとうございます」
「いいや、こちらこそ田舎で不便でわりがっだな。おめぇが最後の客だ。でぎるごどさあったらば何でも言ってけろ」
「この旅館、なくなるんですか?」
「ああ、そうなんだ。なんせ唯一の便所があれやと…」
「え?」
「いや、なんでもねぇんだ。もう遅いで、早よ行ってはよねなべ」
「あ、はい。」
おかしなことを言うなと思いながら僕はトイレに向かった。
トイレはたしかにあったが、かなり古くて、今にも崩れそうだった。しかも中は今ではほとんど見ないボットン便所だ。しかも中は外見よりも古くて、そこら中に植物が伸びていた。
「やっべ、不気味。早くすましちゃお」
用が済むとすぐに出ようと扉に手をかけたが後ろで物音がした。振り向くと部屋中に伸びていた植物がもぞもぞと動き出している。怖くなり急いで外に出ようとしたが、ドアが開かなくなっている。この扉には鍵がついてないので開かなくなる事は無いはず。恐ろしくなって大声で助けを呼ぼうとしたが、突然足を引っ張られ狭い部屋の壁に、手足が拘束された。
そして植物たちは僕の服の上から、身体中をいじくりはじめた。
「や、ちょ、何だよこれ。うっ気持ち悪い」
そう言った途端に急に僕の上半身をくすぐりはじめた。
「ひゃ!ひっひひひっだっだめっ…くすぐったい…ハハッヤメっ!」
ところどころ声を漏らして笑ってしまう。
植物たちは僕の上半身のくすぐりをやめずに、今度は下半身に来た。
「ひっ!っははは!そこはっははっダメっひひっははははっ!」
しばらくくすぐられていると、突然植物から液体が出てきた。
その液体に服が触れると、そこからどんどん服が溶けていった。そして服が溶けてしまったために、植物たちからのくすぐりが少しずつ生肌になっていった。
「はははははは!直接はだめえええはははは!ダメ!だめ!のやめてよおおおおおおあああはははは!」
僕が大声をだして笑っているのに味を占めたかのように植物たちはどんどん数を増やしていった。
服が全て溶けて、全裸になってしまった頃には脇、首、胸、背中、股、太もも、足の裏などの敏感なところ以外も責められていたので僕は野外という事も忘れて大声で笑ってしまう。
「あはははははははは!もうむりいいいいいいいい!はっあはははははは!やめでやめでええええよおおおおおお!くずぐっだいいいいい!」
しばらくくすぐられているとトイレのドアをノックする音が聞こえた。
「おい、大丈夫か?」
新太の声だ。
「さっきから声超漏れてるぞ。大丈夫なのか? …開けるぞー」
新太が扉を開けると、思ってもなかっただろう、身動きが取れなくなってた。
「しんたあああ!ひいいいっひひひいい!だずげでよおおおおお!ああははははははは!」
「ああ、分かった。ちょっと待ってろ!」
新太が植物に触った瞬間、新太にまで植物が伸び始めた。
「わ!ちょ、何すんだよ!離せよ!」
植物らは、新太の服を破いてすぐに全裸にさせた。そして俺と同じように。
「あ!あっははははははは!ちょまて!まてってえええええ!いいひひひ!はは!くすぐりだけはだめええええ!ああはははは!」
「いいひひひ!ははははは!もうむりじぬううう!じんじゃうよおおお!あはははは!」
くすぐりは、その後数時間続いた。
その後、家に帰り、無事志望校に受かって今は新太以外にも友達に囲まれて、楽しい高校生活を送っている。
でもあの時からくすぐりフェチになったのは、新太と二人だけの秘密。