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Moment   作者: からがら
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異変

「小五郎ーまってくれー」

学校に着くとすぐにクラスメイトで悪友の原 良吾にこえをかけられた

「おはよう」

気前よく挨拶をする

「ああ、はよ」

良吾は挨拶を返しながら俺の横に来た。ともにしょうもない話をしながらクラスへ向かう

俺たちのクラスは2年B組である

「そういえば知ってるか?小五郎」

「なにを?」

「A組に転校生が来たらしい」

「へ?いつ?」

「昨日」

それは珍しい。今は二学期の中盤とも言える時期である。こんな時期に転校生が来るなんて。

「それが相当な美少女なんだと!」

良吾が話したいのは転校生が来た時期ではないようだ。

「へぇー後で見に行ってみるか?」

しかし美少女とまで言われる人だ、俺も気になって時期のことはすぐに頭から離れた


〜〜〜〜〜〜〜〜


午前中の授業がおわり昼メシの時間になる。俺と良吾は学食の弁当を買って中庭でそれを食べるのが日課である?中庭には見知らぬ少女がいた。本来なら別に珍しいことでもない校内の人間なんかほとんど見知らぬ人である。しかし彼女はあまりにも綺麗であったからすぐに彼女が例の転校生であるとわかった。

「すいませーん、俺たちもご飯一緒に食べてもいいですか?」

良吾のやつはすぐに彼女に声をかけた。

「え…まあいいですけど」

相手も良吾の勢いに押されてか了承してしまった

そんなこんなで俺と良吾、そして美少女転校生とでご飯を食べることとなった。

「君A組の転校生でしょ」

「はい、A組に転校してきた藍原 花音です」

「俺は原 良吾、んでこいつが小五郎。どっちもB組だよ」

なんてお互い自己紹介をしあった

「随分珍しいタイミングでの転校なんですね」

俺は気になっていたことを聞いてみた

「ええ、親の仕事の都合で」

「前はどこの高校に?」

「イギリスの学校で」

「へぇ、じゃあ英語とかうまいんですか」

「まぁ、それなりには」

「久しぶりの日本だと友達とかいなくてたいへんだったりするんじゃ」

「おかげでクラスにもまだ馴染めてなくて」

「まだ二日目なんだからそんなもんだろ」

「良吾の言う通りだし、隣のクラスには俺たちもいるからさ何か困ったことがあったら声かけてよ」

「うん、ありがとう」

そこから彼女にこの学校の名物だとか名所だとかを話していたら昼休みは終わってしまった。クラスの前で藍原と別れる

「それじゃ俺たちここなんで」

「うん。原くんもコゴロウ君も今日はありがとう」

コゴロウ君とよばれてそういえば苗字を教えてなかったと気づいた

「まあ、いいか」


〜〜〜〜〜〜〜〜


そんなこんなで授業も終わり部活に行く良吾と別れ俺は1人家に帰ろうと校門に行くと藍原がいた。

「コゴロウくん。よかったら一緒に帰らない?まだここら辺よくわからなくて」

向こうから声をかけてきた。

「ああ、じゃあここら辺軽く案内するよ」

と俺は藍原を連れて近くの商店街だとか駅前らへんを案内することにした。駅周辺は普段に増して混んでいた。近くのおばさんたちの話を盗み聞きしてみると驚いたことに駅周辺のビル街でも有数の高さを持った白銀ビルが爆発したらしい。

「物騒なこともあるもんだな」

「ええ、そうね」

藍原の声がどことなくさっきまでと違う気がしたので顔を見てみると藍原は白銀ビルをじっと鋭い目つきで見ていた。

その後彼女の家は駅の近くにあるというので適当に見送って家に帰った


〜〜〜〜〜〜〜〜


家に帰るとすぐにテレビをつけた。白銀ビルのことが妙に気になったのだ。

爆発の原因はいまだ不明。目撃者によると爆発の前に青白い光がビルを包んだらしい。また原因がわからない以上白銀ビルの周辺も安全でない可能性があるため周辺を今夜は交通不可とし、捜査も明日から本格的におこなうらしい。

「つまり今夜はあそこらへん、誰もいないってことか」

思ったことがつい声に出た。

晩飯を食べて一休みしているとあることに気がついた。明日提出のプリントがないのである。そうして学校にプリントを取りに行ったその帰り駅の近くに来た。時刻はすでに21時をまわっている。

交通不可となっているため誰ももうビル街にいないはずだ。それなのに何故か無性に爆発した白銀ビルのことがきになったのである。俺はビル街に入った。

異変にはすぐに気づいた。轟音と…青白い発光。白銀ビルの中で何かがおきている。

俺は理解しているはずだ。

関わってはいけない。

自分の身の安全を考えればここから離れるべきだ。

そんなこと誰だってわかる。

それでも気付いてしまったのだ。

この異変に。

だからせめてなにが起こっているのかこの目で確かめなければ。

そこには二人の何かがいた。それはおそらく人なのだ。しかしー

「なんだよ、これ」

それらは何かをつぶやいては炎を出し雷を呼びぶつけ合うたびに爆発を起こしている。そんな化け物をどうして人間と呼べようか…

「!?」

その時片方が俺の存在に気が付いた。それがすきとなった。もう片方の化け物が突如走り出し空へ飛んだ。

「なっ!」

化け物は真っ逆さまに落ちていき、かれいに着地した。こうして白銀ビルの屋上には俺と化け物の二人になった。

「お前は!?」

化け物の顔に覚えがあった。

「またあったわね。コゴロウくん」

藍原 花音は苛立ちを隠そうとしない声音でそういった。

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