13.私にできること
読んでくださりありがとうございます!
「そんなはずない!今日ではない」
と殿下が慌てている
アーシャが暴走をしている…炎がアーシャの周りを囲んでいる…
「会場にいる方避難を!」
セシル先生の声が響く…
「怪我人私が見るわ!」
ノンノ王女が言う
私は足がすくんでしまい…なかなか前に進めない
足がガタガタと震える
ダメだ…みんなのために行かないと…
殿下が私に駆け寄ると私の手を取り手袋を外した。
「勝利の女神ニケが微笑んでくれますように。武運を祈ります」
と手の甲に唇を当てた…
その行為は騎士が戦闘に行く前に愛する人から願掛けとして古くからある。
びっくりして足の震えが止まった…
私は両手で顔をパチンと叩いて
「…殿下!私行ってきます」
私はエドの方に走る
「エド!」
エドは避難誘導をしていた
アーシャは炎の渦の真ん中に居る
「私を渦の真ん中に飛ばして欲しい。」
レイチェル様はガタガタと震えている
「レイチェ…」
声をかけてもだめだ
私は頬をビンタした。
思いっきり叩いたためパチンと綺麗な音がなった。
「背中!貸して?」
私はドレスの裾を破り膝丈にした
「レイチェル様の背中を蹴ってエドのナイトで飛ばして欲しい」
レイチェル様は文句を言わず、背中を貸してくれた
そのまま私はレイチェル様を蹴っ飛ばし上に上がった
「いくよ!エド」
エドが竜巻で上に上げてくれた…
思ったより風が弱く炎に激突してまった…
暑いと思っていたが…少し蒸し暑いぐらいで…火傷すらない…
たまたま?
渦の真ん中にアーシャがいた
「アーシャ」
私は上手いこと下におりアーシャに触れようとする
だが炎が邪魔する…
「負けていられない…」
火傷しても助けたい。
「アーシャ眠れ!!」
私は素手でアーシャに触れた。
鼻と耳がキーンときてポタポタと何かが落ちている…
目も燃えてるからか沁みるような痛さ…いやこれ血が出ている…
アーシャは眠るように倒れた。
アーシャは徐々に炎が治まり始めた…
「できた…」
その瞬間私も倒れた。
頭が割れるように痛い
「…」
微かに目を開けると
赤と紫の綺麗な瞳がこっちを見ている
優しい手で頭をなぜてくれた…
私はまた眠ってしまった…
「ヒラリー…早く目を開けてくれ…」
10日後
私はようやく目が覚めた
「アーシャは!?」
起きたらエドがいた
エドは私の手を握り
「ヒラリー!アーシャは無事だよー!」
と笑顔で教えてくれた。
「良かった…私何日眠ってた?」
「15日ぐらいかな」
「ノンノ王女が血を分けてくれて…何とかなったんだよ」
「ノンノ様が?何の話?」
エドは教えてくれた
ノンノ様のナイトは治癒ができて、血を分けてもらうことで水分や栄養をもらっていたようだ
「お礼しないと…」
エドは本当に良かったと嬉し涙を流す
「エド…」
ドアのノックの音が聞こえた
「はい」と返事をすると
泣きまくっているアーシャの顔が。
「ヒラリー」
「アーシャ」
私たちは抱き合った
第一章完結です!
次回から第二章が始まります!
頭の中ではに作品目も考えいます!!
ヒラリー!!無事にできて良かった!