自分の意思 2
少し短いので、次話をなるべく早く更新いたします。
夢の内容を振り返ると、前回と同様に違和感を覚えた。
夢の中では違和感無く話しかけていたが、夢の中でキッチンに立っていた母の後ろ姿は別人な気がした。
髪の長さや背格好、声など振り返れば振り返る程に別人だという考えが確信に変わってきている。
そして前回の夢と内容はかなり違うが、共通点も見つけた。
それはどっちも受験生勉強に関している事だ。
前回は勉強する事を強要され、今回は予備校に通いたい葛藤に悩まされた。
そう考えた時、悪夢は自分自身の精神状態に起因しているのではないかと思えた。
受験が迫っているので、それに対する焦り。
予備校の話題もちょうど今日、学校でも家でもしたばかりだ。
父暴力を振るわれた事は無いが、受験に対するプレッシャーから
前回夢の中では暴力を振るう架空の父親が登場しただけだし、
予備校に反対する架空の母親が今回の夢では登場しただけだった。
これらの要因を総括すると、悪夢を見た理由やその内容にも全て納得できる気がした。
受験が終わるまで、あと何回こんな悪夢を見なくてはいけないんだろうか?といった別の不安があるが、
しっかり勉強をして受験に対する不安が減れば悪夢を見る頻度も少なくなるんじゃないかとも思える。
自分にできる事はしっかりと目標を決めて、それに向かって努力をする事。
実際、周りの友達はすでに将来を見据えた上で進路を決めていたり、興味ある分野などがハッキリとしているが
自分は何も決断できずにいたし、その事に対する焦りを感じていた事は事実だった。
模試やナオキ達と行く大学見学、この2つのイベントでしっかりと目標を決める決心をし、悪夢の事は忘れる事にした。
そしてそのまま、眠りについた。
次の日も特に変化の無いまま、昼休みを迎えた。
「そういえば、大学見学だけどどんな感じでまわるの?」
珍しく、自分から受験に関係する話題を出した。
「お、ようやく受験に本腰になったか?」タカに突っ込まれたが無理もない。
ここ最近、自分から勉強も話題を出した事はほとんど無かった。
「流石にね。模試もあるし、嫌でも意識しちゃうからね。」
悪夢の事は一旦みんなには黙っている事にした。
「オープンキャンパスと違ってキャンパス案内や、学部の見学があるわけじゃないからなぁ。普段の雰囲気を知るためにキャンパス内を歩く感じになると思うよ。」そう言うと、ナオキはお弁当に入ってた唐揚げを美味しそうに食べ始めた。
「オープンキャンパスはガッツリ歓迎ムードだったから、また違う雰囲気があるかもね。
自分が大学生になったらこんな感じかなとかイメージできるかもね。」アスカも会話に参加してきた。
「それならそんなに下調べは必要ないか。」
そう言って自分も昼食を食べ始めた。
その日の放課後もいつも通りナオキとタカは予備校へ行き、自分とアスカは学校で勉強してから帰る事にした。
「アスカ、予備校どおする?」
すぐに勉強を始める気になれずオレから会話を切り出した。
「次の模試での反帝次第かな。B判定位なら行かなくてもいいのかな?とも思ってるし。」
「だよなー。とりあえず、あと1週間頑張ってどうなるかか」
参考書を開きつつも会話が続く。
「ナオキって勉強嫌にならないのかね?」
アスカが疑問を口にした。
「確かに。けどナオキって強制的にって感じじゃなくて自分から進んで医学部に行きたいって感じだよね。ナオキのお兄さんも医学部だっけ?」
会話の流れで、オレはナオキにお兄さんがいる事を思い出した。
「そおそお。現役で地方の国立大の医学部だったはず。」
アスカもナオキのお兄さん事を思い出した様子だった。
「凄いよな。お兄さん国立だけど、ナオキって私立の医学部志望だったよな?」
「だったはず。ナオキの学力なら国立も普通に行けるはずなのにな」
アスカも疑問に思ったようだ。
「家庭の事情とか関係してるのかね?てか、そろそろ勉強はじめるか」
人の心配する前に自分の心配する必要がある事に気づいたオレは、
開いたまま放置していた参考書に向き合う事にした。
「タイミングあったら聞いてみるか俺たちも頑張らないとだな」
そう言ってアスカも勉強を始める決心がついた様だった。
読んでくださりありがとうございました。




