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ツイ廃、異世界にツイッターをつくる  作者: ブーブママ


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39/43

ツイ廃「なんで俺連れてこられたんですか?」

 ジーラという半永久的……本人曰く永久的な情報魔法のストレージを得たナイアットの国民は、驚くべきスピードで情報魔法を使いこなしている。


 特に映像方面の使いこなし方がすごい。見たものや想像したものをそのまま扱えるので、モデリング不要で豪華な3Dモデルが組み込める。いやあ、俺の世界の3Dモデラーが見たら気が狂いそうな光景だよなあ。


『ヤス殿?』


 遠隔会話用のアプリもさ、鏡で見た顔を相手に送るなんてアナログな手法から、自分の3Dモデルを感情で制御して動かすなんていう仕組みのものが出来上がって。いやあ、ケイス君はもう立派なプログラマーだよ。俺はそろそろついていけないから、免許皆伝ってことでこれからもチームを率いて頑張ってほしい。俺はやっぱ消費する側なんだよなあ。


『ヤス殿、聞いていますか?』

『現実逃避しておるのう』


 ……いやあ、現実逃避したくもなるよな?


『俺、なんでここに参加してるんだろう』

『それは自分の台詞でもありますよ』


 冬、春と季節は過ぎて、夏。俺がこの世界に転写されて1年と少し。


 ナイアットでは今、大きな問題が起きていた。


 はるか西の海の果てにあると伝えられる大陸。その土地からの人間が、海を越えてナイアットに侵入していたのだ。


 ……まあ、ジラッターのログを見るに、上陸初日でナイアット全土に存在が知られて、生温かく見守られていたみたいなんだけど。それがどうして大問題になっているかというと、保護した人間から事情聴取した結果、ナイアットへの攻撃が計画されているということが分かったからだ。


 ──というところまでが、このバーチャルな会議室に呼び出されるまでに聞いたところ。


『トワならまだわかるけど、なんで俺とジーラまで呼び出されるんだ』

『それは、トワネットの責任者と、ジラッターの開発・運営、その母体でありますし……それに』


 情報魔法の映像によって作られたバーチャルな会議室には、ナイアット各地から主要な人物が参加している。どいつもこいつも大物! って顔してるのに、俺とか場違い感がすごい。


『ヤス殿のことは、一貫して異国の人間と紹介していましたから……そのせいでは?』


 それか~~~! それだよな~~~~~! ナイアット全土がトワネットに接続された以上、ツツブキ家のヤスキチがナイアットに存在するかしないかなんて、もう丸わかりなんだよなあ~!


 そうね、つまり俺は、西の果ての大陸の人間……侵入者いわく『バンダック帝国』という名前の国の人間じゃないかと疑われてるってことね?


 はー、こういうことなら、ジラッターの利用者をナイアット大陸出身者のみに設定しなけりゃよかったかなあ。こういう事態のために設定していたよ? あと俺以外に転写された人が引っかからないかな~っていう薄い期待。でも呼び出しされるなんて考えてなかったわ。


「皆の者、ご苦労」


 ずらりと円になって立つ3Dモデルの一人……精悍な顔つきの初老の男性が声を発すると、お歴々が頭を下げた。


 直接話したことはないが、顔は見たことがあるし声を聞いたこともある。ナイアットを支配するヴァリア家当主、神守(かみもり)の称号を持つ男、リサのパパ、ステイン・ヴァリアその人だ。


 ……っていうか、なんか映像で見た時よりも男前だな。これは、アレだ。自分の顔って鏡で見るとちょっとイイ感じに見えるだろ? あれがモデル作成時に反映されちゃうんだよな。トワみたいに俺が見た視点で作っていれば、そういうバイアスはかからないんだけど……情報魔法のちょっと不都合なところだな。


 あ、俺とジーラに関しては『魂を覆う殻』をそのまま反映しているので、そもそも3Dモデルは使ってない。この辺も未だに謎。便利だからいいけど。


「事前配布した資料の通り、ナイアットには時間がない。そのため多くの手続きを省いてこの場で結論を出すことを目的とする。身分を気にせず、忌憚なき意見を求める。……ではオンラーブ領主、ノーディ・ボラン、概要を」

「はッ」


 ちょび髭で額の広いおっさんが応じる。


「我が領の沿岸に、5名の侵入者がありました。状況を見守っていたところ、現地住民よりトワネット反対派の拠点に連れ込まれたとの通報がありました。以前から暴力行為も報告されていた団体ですので、直ちに現地へ向かい5名を保護。その後聞き取り調査をしたところ、この5名が遥か西の大陸の大国、『バンダック帝国』の者であり、ナイアットへの攻撃を計画していることが判明しました」


『どーしてトワネットに反対するのじゃ?』

『技術を理解できずに恐怖する頭のおかしいやつはどこにでもいるもんだよ』


 無線の電波で洗脳される、とか、電波がウイルスを運んでる、とか。そういうやつに限って情報源はテレビとかスマホだったりするし……情報魔法の恩恵にあずかっているのにトワネットを恐れる時点で同類だよなあ。


 ……まあ、俺たちにそんな気は一切ないが、データのすべてをジーラが握ってるからな。それに危機感を覚えるのも分からなくはない。銀行関連でヴァリア家の監査機関が入って以来、それほど好き勝手はできないんだが……神獣とはいえ魔獣、それを恐れる気持ちはなかなか消えないか。


「調書によると、帝国は1カ月前に10隻の蒸気船で出航、オンラーブ沖の無人島に停泊。船団を率いるマシアス・マイト提督は5名の調査員に一週間の潜入調査を命じ、ナイアット攻撃の手がかりを得ようとしたとのこと」


 ざわざわ、と場が少し騒がしくなる。


「あと2日のうちに調査員から船団へ連絡を行わなければ、攻撃が開始されるとのこと……以上です」

「質問を」


 参加している別のお偉いさんが手を挙げる。


「まず、その話は事実なのでしょうか? 未知の大陸に、国に、蒸気船?」

「ニイゴ領で50年前に遭難者を保護したとの記録があり、ジラドキュで共有していただきました。バンダック帝国の名の他、複数の固有名詞で一致するものがあり、信憑性は高いかと」

「ジラドキュがあって助かりましたな。これまでなら資料の取り寄せに何日かかったことか」

「それどころか資料の有無さえ分からなかったかもしれません」


 資料の話に、お偉いさんたちが楽観的に反応する。仕事がしやすくなった、ということだろう。


「補足を。ジラッターにて情報提供を呼び掛けたところ、数年前にも帝国の者と思われる人間がミオズ領で活動していたようです」

「ふむ。情報収集に来ていたか?」

「また調査員から押収した物品の中にはこんなものも」

「なんですかな、これは……絵?」

「帝国の街並みを写した写真、だそうです」


 白黒の()()された写真の映像に、お偉いさんたちから呆れたような声が出る。


「なんと……こんな不鮮明なものが写真?」

「しかも色がついていないではありませんか」

「物品? 物理的に持っていたのですか。それはそれは……」


『いうて、1年前まではジラフォトなかったやろがい』

『皆さん、すっかりジラフォトの鮮明な写真に慣れてしまいましたから』


 白黒とはいえ、背の高い建物が密集して建っている様子は分かる。こんな光景はナイアットにはない。


「もちろん、物的証拠も収めております」


 映像が中央に投映される。10隻の船が無人島に停泊している様子の写真だ。煙突がついてる……ってことは蒸気船でいいのかな。


「情報魔法を得意とする偵察部隊に撮影させた写真です」

「ほう……これは見事な」

「やはり写真とはこうでなくては」


 情報魔法は、情報を長期保存するのには向いていない。海の上のトワネット範囲外ではストレージたるジーラが使えないから、この一枚を記憶するので精一杯だったろう。


「確かに未知の船が停泊しているのは事実のようですな。2日のうちに連絡とのことですが、この船まで送り返す必要が?」

「そこが一つ問題でして。海岸まで行けば、この『無線機』とやらで通信できるそうなのですが」


 映像が表示される。……なんかよくわかんないでっかい機械だ。


「この……無線機が?」

「海岸から、水平線の向こうの船まで通信できるとのことです」

「馬鹿な」


 貴族の一人が鼻で笑う。


「トワネットの基地局でさえ最大2キロメートルだぞ。水平線の向こうとなればその3倍。海底ケーブルもなしに通信できるわけがない」

「それについては専門家の意見を聞こう」


 ステイン・ヴァリアが口を開いて……俺を見てくる。え、俺?


『え、専門家イズ俺?』

『そういう認識のようですね』


 マジ……?


「どうかな、ツツブキ・ヤスキチ殿。緊急時ゆえ無礼講だ。自由な意見を述べられよ」


 えぇ……。


「この無線機なるもので、本当に水平線の向こうの船と通信できるのだろうか?」

「ええ……まあ、できると思います」

「なんと」


 貴族の一人が驚きの声を上げる。


「そんな長距離の通信ができるのなら、なぜトワネットはそれより短い距離で基地局の設置を?」

「いや、この無線機は情報魔法じゃなくて、電波を使ってるはずです」

「電波?」

「電気と磁石を使って発生させる目に見えない波で……細かい原理は省くとして、その波の伝わり方によって情報をやりとりできるんです。魔法じゃなくて、科学の方法で」


 電波の発生の仕組みとか分かんないよ。助けてフォロワー。


「ほう。それで、電波ではどれほどの情報がやり取りできるのだ?」

「たぶん、この機械だと大量の情報は送れないと思います」

「ステイン様。取り調べによると、暗号文の送受信程度とのこと」

「ふむ」

「なんと、たったそれだけか。いくら距離に優れていてもそれでは」

「ですなあ……無意味と言いますか」


『……なんていうか、帝国のこと馬鹿にしてる流れか?』

『そう言われましても、トワネットと比べると大したことないものに思えますが』

『いやいや、そんなことないって』


 確かにあの大きさからして初期の無線通信レベルなんだろうけど、そこまでできてるなら次の技術はすぐ先だ。ていうか、無線があるなら電気があるだろうし、蒸気機関があるなら鉄道だってあるだろう。なんなら飛行機だって手の届く場所にいるかもしれない。帝国をナメてかかったらマズい。


「確かに情報魔法は、無線通信に比べて多くのことができます。ですが、情報魔法にできないことが科学にはできる。簡単に優劣を決められるものではありません」

「ほう」


 緩んだ空気に思わず水を差すと、いち早く反応したのはステイン・ヴァリア。アッ、藪蛇。


「では情報魔法に比べて、科学が優れている所とは?」

「……そうですね」


 言っちまったもんは仕方ない。最後までやろう。


「情報魔法は、魔法です。魔法を扱うことができるのは人間だけ。つまり、それは情報の入出力が人間にしかできないということを意味します」

「ふむ?」

「例えば、映像を保存しようと思ったら、誰かが目で見ていなければならない。そうなると必然、人間的な限界が制約として表れます。例えば……クーフ山が再噴火しないか監視するために、火口を一年中休みなく映像記録しようと思ったら? 一人の人間にはとても耐えられない。危険な場所で何人もの人間でチームを組んで、交代で監視する一大プロジェクトになるでしょう」


 観測器が人間に限られる、というのが情報魔法の弱点だ。


「しかし、科学の手法なら簡単にできる。映像を記録する機械を、ネットワークにつないで、電気を使って動かしているだけでいい。機械は疲れないから、壊れない限り半永久的に映像を記録できるし、危険な現地に人間を置く必要もない。今はまだ、白黒写真しか撮影できないみたいだけど……いずれカラーに、そしてアナログからデジタル……電気信号になって、ジラフォトのように保存できるようになる」


 保存用のストレージが個別にあるのも有利だよな。ネットワークの範囲外でも活動できる。あとは人間が活動できない水中のカメラとかさ。

 

「機械が得た情報は、電気信号で他の機械を動かすことに使えるのも有利な点です。情報魔法では、情報を送っても何かを物理的に動かすことはできません。しかし、電気信号であれば機械を動かす……作業の自動化が……無人で様々な単純作業ができるようになります」


 あとはなあ、先の話だけどGPSだよな。情報魔法じゃ物理的な位置情報って取れないんだよ。おかげで地図アプリに現在地表示しようとすると、なんか魂が認識してる場所にピンが立つんだよな。知ってたかフォロワー、方向音痴って魂が場所を誤認してるらしいぞ。


「なるほど」


 ステインは頷く。


「ヤスキチの見解としては、帝国の技術を侮ってはいけない、ということだな?」

「……はい」

『その技術を知っている、と受け取ってよいのだな?』


 怖ッ。急に心の声使うの怖ッ。


『……具体的にどんな技術が普及しているかまでは分かりませんが、話を聞けばある程度は説明できます』

『いいだろう。詳細は不問とする』


 ステインがフッと口の端を緩める。


『どうやら娘の言う通り、君はそっとしておくのが一番のようだ。そうすれば勝手に我々に有益な働きをしてくれる』


 リサさんパパになんて報告してんの? いやまあ……なんか、悔しいけどその通りだけどさあ!?


「そうだな。確かに10隻もの鉄製の船を、蒸気機関……火、水、風……三神の力で動かし、1カ月もの無寄港航海をしてなお余力がある……という点だけでも、帝国を侮るわけにはいかないな」

「はッ。『大砲』という鉄の玉を爆発の力で飛ばす兵器も搭載しているとか。ナイアットの船で戦闘を仕掛けるのは、慎重になったほうが良いかと」


 俺への詰問が終わり、帝国への対応へ話が移る。


「相手が侵略を目的としているのなら、断固として抗戦すべき……──」

「聞き取り調査では、侵略は帝国の意思ではなくマシアス・マイト提督の独断と……──」

「船を奪い、逆侵攻をかけるというのは……──」

「帝国のある大陸は、ナイアットより大きいと……──」


 意見が交わされる。様子を見ていると帝国と戦争したい側と、交渉に持ち込みたい側に分かれているようだ。


『帝国と戦争とか、無理じゃね? 技術力の差もあるけど、蒸気船ですら1カ月かかる船旅をして攻め込むとか無謀だと思うんだけど』

『配布された資料を見るに、ナイアットの船では風魔法使いを総動員して2ケ月ほどかかりそうであります』


 移動力で負けてたら勝てないよな。ナイアットも蒸気船を造る……っていうのはかなり時間かかるだろうし。俺に作り方聞かれても困るし。


『ほとんどの人は戦力差を理解してそうだけど、一部の戦争したがりな人たちはなんなんだ?』

『200年ぶりに領地を増やすチャンス、と思っているのでは? 今のナイアットでは、どんなに出世しても土地が限られていますから』


 なるほど。まだまだ土地の広さこそ豊かさって時代、狭い領地に押し込まれている貴族にとっては千載一遇の機会ってわけか。


『ヤス殿はどう思いますか?』

『平和を享受してきた日本人としては、戦争は嫌だね』


 ジラッターで見てきたナイアットの人々の国民性からしても、戦争に乗り気な庶民は少ないと思う。いや侵略戦争だと分からんけど、たぶん。


『それに帝国が侵略を目論んでるとしても……勝利するのに、わざわざ戦争という手段を取る必要もないと思うし』

『戦争をせずに、勝つと?』

『ナイアットとしては、帝国に侵略されなければ勝利みたいなもんじゃん? これまでナイアットだけでやってきたわけだし、別に新たな領地なんてなくてもやっていけるだろ?』


 資料によると、そもそも国土の大きさで圧倒的に負けてる。戦争したい貴族たちはハッタリだとか信憑性がないとか言って無視してるけど、普通に土地がでかくて技術が進んでる方が戦争じゃ勝つと思うんだよなあ。


『だったら、狙うべきは()()()()だよ』

『文化勝利……ですか?』

『ナイアットを滅ぼしたくないな、ナイアットと仲良くしたいな、と思わせればいい。そのために必要なのは──トワネットだ』


 帝国はナイアットより技術が進んでいるかもしれない。けれど、通信と情報魔法に関してはナイアットが圧倒的だ。なんたって俺の世界でもできないことをやってのけてる。


『ちょいと海底ケーブルを帝国まで伸ばして、基地局を置いていく。そうしたら全人類がジラッターに接続して盛り上がり、ナイアットに攻撃なんて考えなくなるって寸法よ。はっはっは!』


 そして俺は利用者が増えて万々歳だ。なんたってこの世界、情報魔法のおかげで言語の壁がない。おかげで利用者増はそのまま理解できるコンテンツが増えることと等しい。やらない手はないな!


「──……やはり攻め込むのは時期尚早……──」

「調査員も平和条約通商条約の締結に協力すると……──」

「侵略は帝国の意思ではない、か……──」


 なんてことをトワと話している間に、お偉いさんたちの話し合いも戦争ではなく交渉の方向にまとまってきたようだ。


「しかしマシアス・マイト提督の人となりを聞くに、こちらの話し合いに応じるかどうか」

「大船団で向かえば、話を聞く気になるのでは?」

「あと2日で集められる船がどれだけある?」

「それに木造船をだいぶ軽視している模様。近づいた途端に攻撃されるのでは……」

「こちらには人質がいると主張すればどうでしょう?」

「それでは余計に反感を買うだろう」


『今度は何を悩んでおるのじゃ?』

『交渉するってのもなかなか難しいんだよ』


 ジラッターを眺めていたジーラが、グダグダとし始めた会議を見て問いかけてくる。


『ジーラだってさ、船を襲ってた頃、人間とまともに交渉しようなんて思わなかっただろ? そんなことするよりも有無を言わさず記憶を奪った方が楽だし早いし』

『お~、確かにそうじゃの──じゃ、じゃが今は違うぞ!? ニンゲンはな、面白い情報をどんどん生み出すのじゃ! じゃから時間を与えるのが一番なのじゃ!』


 ジラッターや各種サービスを得て、ナイアットの住民は様々な情報をジーラに送っている。今やその情報量は、ちまちまと船を襲って得られるものとは比べ物にならないほど巨大だろう。


『ま、そういうわけで、交渉ってのは対等な力を持つ者同士の間でしか起きえない。どうやって帝国を交渉のテーブルにつかせるか……っていうことで悩んでるってところだ』


 本国の意思を無視して侵略しちゃおうぜ、っていう提督らしいし、難しそうだ。


『なるべく平和的にやって欲しいよな。帝国にトワネットを敷設するためにもさ』

『ヤスキチはトワネットを広めたいんじゃな』

『まあな。ジーラもその方が嬉しいだろ?』

『そうじゃの。うむ。情報は多いほどいい』


 ジーラは腕を組んで頷く。


『つまりじゃ、そのテートクというやつに、大人しく話をした方が得だと思わせればいいんじゃな?』

『そうだな』

『ようし、なら』


 ジーラは──黄色の瞳を輝かせる。


「どれ、わしがひとつ手伝ってやるとするかの!」

明日も更新します。

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― 新着の感想 ―
[一言] そういや身内に戦略兵器がいたわね…
[一言] トワネット反対派って単にそれのせいで食い上げちゃったとか ジーラチャンが親の仇だとかなのかと思ってたら そうじゃなくて頭にアルミホイルとか巻いてる系の方々であったか…
[良い点] (ゴ)ジーラ出陣!!!
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