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ツイ廃と幻惑石

「叔父様、ただいま帰還いたしました」


 マツニオン領トナミナウの街にある城の中、謁見の間で、トワが床に膝をついて頭を下げる。


「ふん」


 それを興味なさそうな目で見降ろすのは、トワの叔父のゼイン・エスリッジ。


「海路で帰ってきたか」

「はい」


 トゥド領に数日滞在して、親子水入らず……いや俺とジーラが常に一緒だったが……とにかく久々の親子の時間を過ごしたトワは、それからジーラの背に乗って帰ってきた。


「見せつけるような真似を。ヴァリア家に、我々が魔獣という武力を誇示していると見られる可能性を考えなかったのか」

『おお、言いがかりがすごいな』

『こいつ、嫌なヤツじゃの~。わしはエスリッジ家のモノではないぞ?』


 直接口頭での発言を許されていない俺とジーラは、心の声でツッコミを入れる。


『それにさあ、そんなこと言ったら、ゼイン叔父様って騎士団の訓練が他の領より多いらしいじゃん?』

『であります。父上もヴァリア家からの追及に苦慮していると……』


 武闘派に言葉のブーメランを投げつけてやりたいな。


「ヴァリア家より許しをいただいた事業について、早く成果を出さねばと急ぎ戻ってきた次第です」

「口では何とでも言えよう。誰がどう見るかが問題なのだ」


 いやもう投げつける必要もなくブーメランが刺さりまくってるよな?


「ダイモクジラは、人間を傷つけないという契約を交わしています。ヴァリア家にも理解いただいていますので」

「ふん」


 ゼインは目をそらす。チクチクと嫌味を言う材料がもうなくなったか?


「事業とやらの概要は伝え聞いたが、実現できるとは到底思えぬな。実現したとして、いったい何が変わる? いたずらに金を消費するだけではないか?」


 まだあったみたいだわ。まあ、これがこの世界の人間の一般的な認識なのかもしれないけど。


「ダイモクジラの災禍から解放されて日も浅い。領地のことを思えば金には別の使い道もあったと思うがな」

「ヴァリア家からは期待するとのお言葉をいただいており……」

「もうよい。下がれ。こちらは港の本格的な再開で忙しいのだ。お前もさっさと仕事を始めるがよい」


 ゼインは犬を追い払うように手を払い、冷たい目で見降ろす。


「大口を叩いて失敗するようであれば、エスリッジ家の名誉は地に落ちる。分かっているな?」



 ◇ ◇ ◇



「やあ、来たね。案内するよ」

「お邪魔するのであります」


 相変わらず髪をばさばさと伸ばしたミューが玄関口で俺たちを迎えて、屋敷の中を案内する。


「トゥドからマツニオンまで、何事もなかったかい?」

「父様に別れを惜しまれたぐらいであります」

「わしの背に乗ってきたのじゃ、安心安全じゃぞ!」

「ゼイン叔父様に嫌味を言われたぐらいだよな」

「ハッハッハ。まあ、私たちが取り組む事業は、以前から何人もの人間が独自の理論を唱えては失敗してきたものだからねえ」


 ミューは先を歩きながら笑う。


「私だって、幻惑石という可能性を見出さなければ、ここまでついてこなかったよ。さあ──ここだ」


 我が物顔で、離れに建てられた平屋の扉を開く。


「ようこそ、グゲン商会の研究所へ!」

「おお~」


 ナイアットにTwitterを作る。その準備のため、ミューとハイラムには先だってマツニオン領に戻ってもらっていた。そして用意されたのがこの研究所というわけだ。どうみても元倉庫っぽいけど。


 中は……うん。ミューの研究室に比べたら、まだまだ綺麗だな。これからごちゃごちゃしていきそうな予感はするが、仕切りのない広いワンフロアは風通しがよさそうだ。


「あの人たちは?」

「大学から来てくれた手伝いさ」


 数名研究所の中で作業していたので問いかけると、そんな答えが返ってきた。そういえばハイジェンス大学から今回のプロジェクトに興味がある人たちを呼ぶと言っていたが、早かったな?


「いやあ、航路も再開して、ハイラム君が船賃を出してくれるって言うから、反応が早かったよ。給料もいいしね」

「なるほど」


 どこの世界も研究者ってのは薄給らしい。


「……あ、そういえばグゲン商会ってなんだ?」

「ほら、ハイラム君がナイム商会から独立するって言っていただろう? それだよ」

「ああ」


 眼鏡とプリントTシャツ、それにこれから始めるTwitter事業。それらはハイラムに一世一代の賭けに出る将来性を感じさせたようだ。いやあ、俺もそう思うよ。味方に付いてくれてよかった。


「グゲンってどっから取った名前なんだ? 具現化する?」

「ハイラム君の家名からだね」

「え。ハイラムさんって貴族だったの?」

「ヤス殿、庶民でも家名はあるのであります。庶民が貴族に家名を名乗ると不敬になるので、あまり表にしないだけで」


 はあ、そういう文化があるわけね。異文化難しいわ。


「ところでそのハイラムさんは?」

「商会の立ち上げで忙しいんだってさ」


 ミューは肩をすくめる。


「ま、そんなことはともかく、言われたものは用意しておいたよ」


 そしてあっさりと切り替えて、部屋の隅からいくつかの箱を持ち出してくる。同時に。めっちゃ積んで持って。


「……重くないか?」

「重いねえ! ま、身体魔法で強化すればこれぐらいはね」


 箱が、どす、と床に重量感ある音を立てて置かれる。


「魔力の消費で往復の時間を短縮できるんだから、お得だろう?」


 身体魔法か。名前だけは聞いてたけど……。


「そういやフリードもジーラに飛びかかる時、えらい勢いでジャンプしてたよな?」

「はい。あれも身体魔法による強化です」


 護衛に同行しているフリードが頷く。なるほどなあ……この世界の戦争って、人がぴょんぴょん飛んだりするのかな? 怖ぁ。


「荷運びに便利そうだな」

「や、身体魔法も持続力はあまりないのであります。瞬発的な力の発揮とか、体の補強が主な使い方でありますね」

「短距離ぐらいだねえ、こんな使い方ができるのは」


 そうか。山のような荷物を背負って行軍する騎士みたいなのはいないのか。


「それより、ヤスキチ君はこっちの方が気になるだろう? ほら」

「おお」


 箱が開けられる。中に入っているのは、あの奇妙な形の幻惑石……を小さくしたものや大きくしたもの。


「ハイラム君の手配した職人が作ってくれたよ。どうだい?」

「いい感じだ。これでTwitter……に必要な、インターネットを作る実験ができる」


 この幻惑石とかいう奇妙な石が、ナイアットの歴史を変える。


 ……変えてくれる、はずだ。頼むぞマジで。失敗したらけっこうマズい。


「ところでヤス殿。インターネットとはなんですか?」

「あー、そうだな。俺とトワが情報魔法で通話するだろ? その間には『繋がり』がある。そういう繋がりが張り巡らされて広がったもの、って感じかな」


 俺の知ってるインターネットとはずいぶん違う形になりそうだけど。


「要するに、この幻惑石を使って情報魔法がどこまでも届くようにするんだよ。さ、まずは実験しよう。ミューさん、広い場所はあるかな?」

「裏に河原があるんだ。そこに持って行こうか」

「お手伝いします」

「自分も手伝うのであります。身体魔法も少しなら使えますから」

「姫様。あまり無理はなさらないよう」


 ひょいと一番重い箱を抱えるフリードを見てトワが腕まくりをし、メイドのロレッタにたしなめられ──トワが秒で力尽きるなんて場面もあったがとにかく、場所を河原に移す。


「ハイジェンスでは3つでしか確認できなかったからな。まずは、幻惑石が情報魔法を伝達するという仕組みを再確認しておきたい。30歩の間隔で、皿と皿の部分を合わせるように置いていってくれるか?」

「わかりました」


 フリードが幻惑石を抱えて歩き出し、9個を置いて端に立つ。えーと、これでフリードまで300歩の距離だな。フリードが遠くて豆粒だわ。


『聞こえるか?』

『はい、聞こえます』


 よしよし。やっぱり幻惑石には情報をリレーする機能がある。


「それじゃあ今度は、中央に一つ置いて、それを囲うように石を配置して……」


 経路が分岐したり、複数あったりしても正しく相手に到達するのか? 相手の場所を知らなくても通信できるか? を再確認。問題なし。


「この規模で問題ないなら、ナイアット全土に拡大してもいけるかな?」

「さて、本来ならナイアットの端から端までの実証実験が必要だろうけど、今のままじゃ問題があるよね?」


 ミューがきらりと目を輝かせて言う。


「30歩ずつの距離で、この幻惑石を設置する……なんて、ナイアット全土にやろうと思ったらとんでもない数が必要になるよ?」

「それなんだよな」


 数えるまでもなく、物量的にしんどいのは分かる。


「いざとなれば気合いで大量生産してほしいけど、他の手段を探るのが先だ。とにかく、1ホップ……1つの幻惑石同士の距離を伸ばすことができれば、必要な数は大幅に減らせる」

「そのためのコイツってわけだね」


 ミューが別の箱をあけて、中身をポンポンと叩く。奇妙な形の幻惑石を、そのままボーリングの玉ぐらいの大きさにしたものと、消しゴムぐらいに小さくしたもの。


「大きくしたら効果が大きくなる、というのは発想として分かるのでありますが、小さいのはなんのために作ったのでありますか?」

「いや、実は通信距離が体積と反比例するとかだと嬉しいなと思って。設備の小型化ができるし」


 魔法だからそういうこともあるかもしれないじゃん? ってことで早速実験してみたんだが、小さいものはかなり短い距離しか情報を伝達してくれないことが分かった。


「そううまくはいかないか」

「残念じゃの~」

「ま、これはこれでいくつまでリレーできるのかの実験とか、モデルの作成とかに使えるから無駄にはならないよ。それに本命はやっぱり大きい方だな。とりあえず倍の60歩の距離で置いてもらえるか?」

「分かりました」


 フリードが駆け足で配置していく。大きいから4つしかないので、端から端まで300歩なのは変わらない。


『さて、聞こえるか?』


 ………。


『あれ? ダメか? おーい、聞こえないか?』


 うーん、応答がない。


「ダメでありますか?」

「っぽいな……」


 マズい。距離が伸びないと『技術的には可能だが実現は困難』って感じのプロジェクトになるぞ?


「物量で無理矢理解決するのは……費用的には問題ないか?」

「幻惑石はゴミみたいなものだから、材料費はなんとかなるけど、人件費だねえ」


 幻惑石を成型する人材、設置する人材。そこにも響いてくるか。


「うーん、何とかなんないかな? 実はもっと効率のいい形状があるとか?」

「それはありそうだねえ。今は2方向だけにしか情報が飛ばないけど、もっと多方向に飛ばせる形もあるかもしれないし」


 などとミューと話し込んでいると、フリードが駆け足で戻ってきた。


「ヤスキチ様、聞こえませんでしたか?」

「え、何が?」

「……その様子だと、やはり私の声は届きませんでしたか」


 フリードは眉を寄せる。


「え、ってことは俺の声は聞こえたの?」

「はい。何度か返事をしたのですが」

「なんだそれ。どういう原理だ……?」


 いや、違和感はあった。幻惑石を使って情報魔法を送信した時は、相手が見つからなかったら自分に返ってくるはずなんだよ。でもそれがなかった……ってことは、俺の声はフリードに届いたわけか。


 とりあえず追試しよう、ということで試した結果、60歩の距離ではロレッタとフリードは声を届けられず、俺とトワとミューは声を届けられることが分かった。


「幻惑石同士は情報を伝達できるけど……ロレッタとフリードは、そもそも幻惑石まで心の声が届いてないってことか?」

「だと思うのであります。実はあまり知られていない特性なのですが、心の声が届く距離は魔力を増やせば伸びるのであります。実は自分も、ちょっと無理して魔力を使っていました」

「私も無意識に魔力を高めていたね。あの幻惑石に届くように、と」


 マジ? そうだったの? 俺もそう?


「え、それじゃ幻惑石とかいらなかったんじゃね?」

「いえ、自分の魔力でもあれぐらいが限界ですし、そもそも街中ではあれほど距離が離れていると、場所が特定できずに届けられません。相手から応答がないから、届いたかどうかの確認もできませんから……正直、あまり出番のない使い方なのであります」


 なるほど。幻惑石を介した通信だと、幻惑石が勝手に範囲内から相手を探してくれるって特性があるから通信できるが、街中で位置が正確に特定できない状態では生身だけじゃ通信できないか。


「ってことは……幻惑石は受け取った魔力をそのままの強さで伝播してるのか? ロレッタとフリードは30歩まで幻惑石に近づいても、60歩離れた次の幻惑石に声が届かなかったし」


 魔力が高ければ通信距離が延びるとしても、一握りの人間しか使えないんじゃ意味がない。結局一般人の最低値に合わせて配置するしかなくなる。……困ったな。


「フフフ。トワ君、実は最新の理論ではね、もう一つ特性があることが分かっているんだよ」


 そうやって俺が考えこんでいると、ひょいとミューがトワを覗き込んだ。


「えっ。そ、それは何なのでありますか、師匠?」

「心の声が届く距離は、発信者と受信者、二人の魔力が関係しているのさ」


 ミューは髪の奥でニヤーッと笑う。


「耳がいい人は小さな音も聞こえるように、『聞く魔力』を高めていると遠くからの心の声も聞こえるんだよ。まあ、普段からそんな魔力を消費していたら疲れてしまから、誰もやらないけどね。ハハハ」

「なんと、そうだったのでありますか!?」

「なんじゃ、知らんかったのか?」


 トワが目を丸くすると、ジーラが首を傾げる。


「わしもやっとったじゃろ? ほれ、ササ領の港に入る時、ヤスキチの言葉に従って減速した、あれじゃ」

「ああ~、そういえばそんなことも。あれは聞こえていたのでありますね」


 感心したようにトワは頷く……が、俺はそれより『聞く魔力』が気になる。


「ええっと、それってつまり……」


 ロレッタの情報魔法の魔力が30歩の距離として、俺の情報魔法の魔力が60歩なら、90歩の距離で通信できるってことか?


「ちょっと検証しようか」


 ということで少し条件を変えて試したところ、さっきの仮説が正しいことが分かった。


「そう考えてみると、幻惑石自体は『聞く魔力』が0みたいだな」


 魔力ってなんだよ、とか、どうして幻惑石は入力された魔力を減衰せず伝播できるんだよ、とか、疑問は尽きないが、ともかく……。


「幻惑石に『聞く魔力』を持たせられれば解決する気がするんだけど、そういう、魔力タンクみたいな石はないのか?」

「聞いたことがないのであります。師匠は?」

「さて、そんなものがあればナイアットの歴史は変わっていたと思うよ。幻惑石の例があるから、可能性は0とは言えないけど……そういう『魔力を保存する』試みは古くからかなり研究されていて、そして失敗しているからねえ」


 先人が長年求めて手がかりさえないものを、これから探すのは無謀か。


「うーん、そうなると結局物量作戦しかないのか? 参ったな」

「なんじゃ、ヤスキチ? 困っておるのか? わしが手伝ってやろうか?」

「そうだなあ、助けて欲しいよ」


 猫の手も借りたいってやつ。いや必要なのは手というか知恵だし、猫じゃなくてクジラだけどさ。


「ようし、任せるのじゃ──よし、よいぞ!」

「ん?」

「これでみんな幻惑石に声が届くようになったじゃろ?」


 ジーラは、ニーッとギザギザの歯を見せて笑う。……ん? え?


「どういうことでありますか?」

「ほれ、とにかくやってみればよいのじゃ」

「あ、ああ」


 俺の視線を受けて、フリードが走って位置につく。300歩の向こう側。


『聞こえるか?』

『聞こえます。こちらの声は届きますか?』

『聞こえるぞ!?』


 えっ、何、どうしたの? 何が起きたの? やだ、ジーラのドヤ顔かわいい。


「何、簡単なことじゃ。耳をずっとすましておればいいんじゃろ? じゃから幻惑石を通してわしがずっと聞いてやっておるぞ?」

「……な、なるほど?」


 つまり……ジーラが通信の仲介をしてくれているってことか?


「えっと、フリードの心の声を聞いてるのか?」

「わしには聞こえておらんの」


 情報魔法の通信は、第三者には傍受できない。しかし、魔力的な補助はできる?


 つまりジーラは誰かの声を聞くために常に強い魔力で幻惑石に干渉していて、それで幻惑石の『聞く魔力』が増えているから、情報が伝播するってことか?


「そ、それって大丈夫なのでありますか、ジーラ殿? 魔力が尽きてしまうのでは?」

「わしの魔力に際限などないのじゃ。こんなの微塵も影響はないのう」


 これが魔獣の力……無限の魔力ってわけか。とんでもないな。


「それより」


 ジーラは首を傾げる。


「その石の方が限界みたいじゃの。これ以上の魔力を通せぬぞ?」

「え、そうなのか?」

「うむ。小さいやつは特にじゃの。ぜんぜん流し込めぬ」

「なるほど。大きさが問題なんだねえ。それなら、どこまで大きくできるかを確かめないと」


 ミューが興奮気味に頷く。俺? 俺も興奮してるよ。課題が一気に解決したからな。


「どうじゃ、ヤスキチ? わしは役に立ったかの?」

「ああ、最高だよ」


 心が震える。


「これでTwitterの実現に一歩近づいたぞ!」

明日も更新します。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 何となく分かってたけど、鯖管クジラは発想が最高。 24時間365日いつでも聞き耳を立ています。
[一言] のちのクジラサーバー師匠である
[一言] やはりTwitterクジラ… やっぱり記憶食ってるような奴は違うな!!
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