第13話仮拠点
久しぶりの投稿です!よろしくお願いします
「今日の作業は仮拠点の作成だよ! これからは作業用ロボット、サンドをサポートとして付けるから作業も楽になると思うよ」
勇気は昨日と同じように宇宙服を着て月に降り立ち発展の為の指示をコックピットに居る夏から受けている。
「それは助かるわ、ありがと」
「じゃあ、まずは勇気が出ていった階段の横にパーツを置いたからそれをセンサーの所まで持っていって」
「わかった」
勇気が階段の横まで行くとそこには金属の板がいくつかと普通のロボットの何倍も横幅がある人間に例えると力士のような体型のロボットが立っていた。
「お前がサンド?」
サンドは大きな体を縦に揺らし返事をした。
「あのさ、サンドに声掛けてくれるのは嬉しいんだけど操縦してるの私だから」
「恥ずかしいわ! 早く言ってよ!」
「うっさいな、あんたがいきなり声掛けるからでしょうが、良いから早く持ってくよ」
「うん」
勇気は重力操作行い金属片を持ち上げる。
「そういえばどのくらいの重さまで動かせるの?」
「わかんない、無理のない範囲で使ってきたから、ちょっとやってみるよ」
勇気は持ち上げる金属板の数を徐々に増やしていく。
「もうそろそろ限界だはどのぐらい持ち上がってる?」
勇気は金属板を10枚ぐらい宙に持ち上げている。
「測ってみるね」
夏がそう言うとサンドは動き出し勇気が持ち上げていた金属板を全て肩に担いだ。
「500キロぐらいだって思ったより持ち上がったね」
「うん、思ったより重力の操作も上手くいったし力が安定している気がする!」
「そうだね、あなたの場合は地球より月の方が生きやすいと思うからこれからも力は強まっていくと思う」
「そっか、じゃあ早く運んだパーツを組み立ててもっと重力操作上手くなろうかな」
「良いね! 乗り気になってきたじゃん、じゃあまずはその真ん中に穴が空いてる円形のパーツを持ち上げくれる?」
「お安い御用!」
勇気はパーツの重力を小さくし宙に浮かべる。
「真ん中の穴が地面の赤い光の上に来るように置いてね」
勇気は指示通りにパーツを設置した。 パーツは螺旋状にぐるぐると大きくなっていき10mぐらいの大きさになった。
「次はね鎌倉をイメージして欲しいんだけど球を半分にしたような拠点を作りたいの、それで持ってきたパーツがどれもカーブしてると思うから全部組み合わせて設置してたらドームみたいな形になるんだよね。
1番最初はサンドで作っちゃうから。 後は同じように横においてけば完成するからおねがいね」
サンドと勇気の作業スピードは凄まじくみるみるうちに組み立てられ窓が1つとドアが1つそれ以外何も無い簡易鎌倉型仮拠点が完成した。
中はまだ空っぽだが外でずっと作業続きだった勇気は拠点の中に腰を下ろし休憩を取る事にした。
「お疲れ様! 本当一瞬で完成しちゃったね!」
休憩中の勇気に夏から連絡が来る。
「サンドすごい助かったよ、ありがとあのロボット量産して俺の出番を無くして欲しいよ」
「サンドは細かい動きは苦手だから勇気が居ないと困るよ」
「それならしょうがないけどさ」
勇気は嬉しそうにそう言った。
「そういえばアダムさんとか何してるの?」
「アダムは月の探索に行って貰ってるよ」
「え!」
勇気の顔が暗くなっていく。
「俺があんだけ行きたいって言ってのに、拠点作りから頑張ってたのに! こんなのあんまりだよ!」
「勇気がが楽しみにしてたのは知ってたけどこればっかりはしょうがないよ落ち込まないで」
夏はサンドを操縦し勇気の肩を叩く。
勇気はいきなり立ち上がりこう叫んだ。
「絶対に明日からは月面探索に行く! 絶対に行く!」