表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/49

6.最初の一歩

今回の話の作成にあたり、以前の話に出て来た単語の一部を変更しました。


次の勇者が来るまで一週間、ダンジョンの増改築も大事だが、個々のレベルアップも必要だと意見がまとまった。


「ダンジョンも、どれほど勇者に有効かわからない以上、施設の追加には慎重にならざるを得ないですからね」


「施設やトラップを追加するにはソウルが必要。クリア報酬の500だけだと、あんまり造れないからねぇ」


話し合いの途中、ポラリスの言葉に相槌を打ったのはエリだった。

ちなみに、最初に持っていたソウルは勇者撃退のために設置したトラップで全て使っていた。


「そのあたり、トラップを喰らった方としてはどうだったんだ?」


げんごろーがアキラに水を向ける。


「びっくりしたのとちょっと驚いた程度だな。ステータスを確認したが、大してHPも減っていなかった。『トラバサミ』は厄介だったが、そのくらいか」


「それもあくまでアキラ君が探知系のスキルを持っていなかったからうまくハマっただけで、今度来るのは三人ですよね。レンジャー系の職業を持っている勇者がいると考えるべきですね」


「そうなると、モンスターの配置と俺達の育成にポイントは使うべきか?」


「とすると『訓練場』かな? 一時間ごとに経験値が入るらしいけど、これってどういう効果なんだろうな?」


「そのままだろ?」


エレが疑問を口にすると、グランドがばっさりと切り捨てた。


「いや、そうじゃなくてさ。実際に俺達が訓練しないといけないのか、それとも、施設にいるだけで経験値が入るのか……?」


「他の施設の説明を読むと、いるだけで経験値が入ると考えて良いと思いますけど」


「いや待て、安易な考えでソウルを無駄遣いするな。一度に利用できるのが10人までだから、効率も悪いぞ」


「HPとSPとMPも減るけど、最大値に対しての割合だから、やっぱりいるだけでいいいとは思うけど、それなら回復施設を造らないとな」


「寝ると回復するみたいだけど、雑魚寝だと効率悪いし、HPは最大値の半分以下の場合雑魚寝だと回復しないしな」


「ソウルは外に出て野生のモンスターを倒して稼げば良いし、ついでに経験値も得られるのだから、生産系の施設を作るべきではないか?」


口を挟んだのはドーテイだ。自己紹介こそあんな感じだったが、割と常識的な考えをするとポラリスは思っている。


「でも、大体の施設が『錬成』とかのスキルで代用可能って書いてあるのがなぁ」


「スキルの使用にはSPを消費するから、はんぺんさんの負担がハンパないですよね」


「いやぁ、その分経験値は入るみたいだから問題無いと思うんだよね」


こんにゃくの指摘を否定したのは、当のはんぺんだった。


「なら、SPを回復するために『私室』か『大部屋』を設置するべきですかね」


「このままだとこの『玉座の間』で雑魚寝だからなぁ」


「それなら『私室』じゃないかしら? どっちも効果は変わらないし、使用可能人数で設置に必要なソウルを割ると、『大部屋』の方が得なんでしょうけど……」


「確かに、男女別で分けたとしても、元の性別があるから、難しいと思う」


ぷっちりの意見をおんたまが肯定した。


「となると全員分の『私室』ですかね? 一つ20ポイントで25人分だと……」


「いや、アキラくんが追加されたから26人分っスよ」


ポラリスの呟きをコータが訂正した。そうでした、と頭を掻くポラリス。


「足りねぇじゃねぇか」


「じゃあとりあえず『私室』を幾つか設置して、みんなでソウルを稼いで、全員分の『私室』の設置が目標かしらね」


エリがまとめると、全員が頷いた。ただ、反対意見が無いだけで、満場一致とは言い難い。


「ところでこの『私室』の説明に気になる部分があるんだが……」


疑義を呈したのはグランドだった。


「一時間眠るとHPとSPとMPを最大値の10%分回復。八時間連続で眠ると完全回復。最大利用可能人数一人……」


「そのまんまだろう、何がわからないんだ?」


「これは二人では入れないって事だろうか? それとも、二人で寝ると効果が発揮されないって事だろうか?」


「あー……」


「普通に考えれば後者なんだろうが、どうなんだろうな。ゲーム的に考えると前者の可能性もあるしなぁ」


「てか、『私室』なら一人で利用する場合が殆どだろうし、何か問題あるのか?」


「二人で入る可能性もあるかもしれないだろ?」


「え……? でもお前、そういうの徐々に無くなっていくって……」


「え? 『玉座の間』とか『大部屋』を休憩室とかレクリエーションルーム的に使ったとしても、少人数で遊びたい時もあるかも、って話なんだが?」


「あ、いや……」


グランドをからかおうとしたエレは、本気トーンで返されて口ごもってしまう。


「スケベ」


「スケベだな」


「これだから『異種族交配』持ちは……」


「まぁ、将来的にはそうなる可能性もありますから、気になりますよね……」


「魔王様のフォローが一番堪えるぜ……」


エレはがっくりと崩れ落ちた。


「どのみち効果は発揮されない以上、一人一部屋造る必要があるからいいんじゃないか? プライベート空間はやっぱり必要だろうし」


「現代人だしねー」


「こういう感覚も薄れていくんスかね?」


「それはそれで楽でいい」


「ところで、『私室』の前に造りたい施設があるんですけど、よろしいですか?」


「お、いいんじゃないか? やっぱりポラリスの意見は優先するべきだろう」


「あまり露骨なのもどうかと思いますが、ありがとうございます。『狩場』と『漁場』です」


「あー、食料か」


「この『食料』1を得るってなんだろうね? 『食料』が一個手に入るって事だと思うんだけど……」


「説明を読む限り、『食料』ですね。何か特定の味がする訳ではなく、一つ食べれば一日は『空腹』のバッドステータスがつかない、という効果のアイテムのようです」


「ゲーム的だなぁ」


「『食料』を得るだけなら『迷宮畑』の方が効率的じゃない? 毎日10個手に入るし、『錬成』で『迷宮肥料』造れば更に効率アップするわよ」


「『迷宮肥料』ってソウルで獲得しようとすると1000もかかるのか。やっぱ生産系職業は重要だな」


「お前『錬成』使えないじゃん」


「どうせならアルケミスト取っとけよな」


「はんぺんさんいなかったらどうするつもりだったんだよ」


「今お前らが読んでる紙を造ったの俺なんだけど!?」


ギリさんはこの短い間ですっかりいじられ役になったなぁ、とポラリスはぼんやりと考えていた。

元々の名前が名前だけに、それは宿命だったのかもしれない。


「その紙コピーしたのははんぺんさんだけど?」


「うぅ……」


「お前のSPじゃ全員分造れなかったじゃん」


「むしろ原稿でさえ、一人分すら怪しかったから、それすらはんぺんさんにコピーして貰ったし」


「やっぱすげぇよな、アルケミスト」


「ああ、複数コピーが、ある程度の数までは一個をコピーするのとSP消費変わらないんだから」


「やっぱアルケミストだよ」


「時代はアルケミストだぜ」


「よせやい、照れる」


「重要なのはこの『狩場』と『漁場』で『食料』を獲得する方法の説明の方なんですよ」


「魔王様もすっかり慣れたねぇ」


「魔物を狩った数一体につき『食料』1を得る、とあります。つまり、この施設では、実際に魔物と戦うわけです」


「なるほど、経験値とソウルがついでに獲得できる訳か」


「勿論『食料』は必要だと思いますので、いずれ『迷宮畑』と『多目的畑』は設置したいですけどね」


「『多目的畑』は外を確認してからだな。ソウルで獲得できる『種』が普通に外で採取できるものばかりだと無駄になるからな」


「『迷宮畑』より『食料』獲得の効率が悪いしね」


『多目的畑』は、そのままなら『食料』が獲得できる施設だが、『種』を植える事で、様々な植物系の『素材』を獲得できるようになる施設だ。

道具や武具の作成には、施設やスキルを使う場合に『素材』が必要な事があるため、これをコンスタントに入手できるのは大きい。

だが、ドーテイの指摘した通り、ダンジョンの外で十分な数が採取できるなら、施設に頼る必要は薄い。


「ダンジョン周辺の地形も把握したいですから、外を探索する班も組織したいところですね。その時は、ドーテイさんとエリさん、ガンゲイルさん辺りに頼む事になるんでしょうか?」


「いざという時、物理に強いギリイモもいたほうがいいな」


「その呼び方はやめてドーテイさん。あと俺『光弱点』だから。外に出れないから。それに物理に強いっていうか、俺が耐性あるの斬撃と刺突で、打撃には脆いから! 耐性持ちならグランドでいいだろ」


「お前って役に立ちそうな種族と職業なのに、どっちも同じパーティに上位互換がいるのな」


「ゴブリンにだけは言われたくない」


「水場があるかもしれないから私も同行するよ。あ、外が寒かったらパスするからね」


ぷっちりが立候補する。それを見てこんにゃくも手を挙げかけるが、水場以外でのステータス低下があるのを思い出してやめる。『漁場』で頑張ろうと思った。


「そうなると『漁場』がこんにゃくさんとダークさんだけになっちゃいますね。キラーフィッシュのモンスターでも喚びましょうか?」


「ソウルが勿体ないから、俺の『サモン』で代用してくれ」


「エレさん、ありがとうございます」


『サモン』は使用者の同位階以下の魔物を召喚するスキルだが、ゴブリンとキラーフィッシュは位階が同じらしく召喚が可能だった。

ちなみに、ミノタウロス、ケンタウロス、ラミア、ミミック、ヴァンパイアなどは種族内では下位でも、種族そのものの位階はゴブリンより上らしく、召喚候補に存在していなかった。


「あとは各地にミミックをユニークモンスターとして喚びたいですね」


「『指揮』系があるのがミミックだけだったもんね。職業をいじる方がソウルの消費多かったし」


クランメンバーそれぞれが汎用スキルとして固定で持っている『〇〇指揮』のスキルは、別に種族階級や魔物としての位階の上下は関係なく、〇〇に該当する種族ならステータスが上がる事は、スキルの説明を読めばわかった。

重複はしないが、所有者は自分を対象にしていないため、『指揮』スキル持ちの同種族モンスターをユニークモンスターとして配置すれば、色々と効率的だと思われた。

しかし、ユニーク化する際、汎用スキルで『指揮』系を獲得させられたのはエリの言葉通りにミミックだけだった。

進化後の種族ならまた変わるかもしれないが、デフォルトでダンジョンに登録されているモンスターの数は少なく、他のモンスターは一度クランメンバーかマーセナリーに登録する、あるいは、対象の魔物のソウルを獲得しないとダンジョンに配置できないようだった。


『サモン』はこの点、位階が下でさえあれば、未知の種族でも喚び出せるため、配置可能モンスターのバリエーションを増やすために、今後は定期的に召喚する事が決定していた。


『指揮』系のスキルを職業スキルとして獲得できる職業を選ぶ事はできたが、汎用スキルを一個追加するより、遥かに多いソウルが必要であり、そのうえで、職業スキルとしてソウルを支払って獲得させなければならなかった。

『同種指揮』を持つユニークモンスターを各人の副官的な立場として配置するのは有用であるので、いずれは作成する予定だが、今ではないという判断がくだされていた。


また、ダンジョンの各所に『魔物指揮』を持つミミックを配置しておけば、副官が倒された時や侵入者に併せて混成軍を編成した時の備えになる。


「では『狩場』と『漁場』を設置し、ソウルと経験値を獲得して貰いつつ『食料』を稼いで貰いましょう。バッドステータスを回復させるために『診療所』も必要ですね」


一度に利用できる人数では、『入院施設』が『診療所』の五倍の30人と、クランメンバー全員が一度に利用できるが、設置費用が1000ソウルと現在では設置不可能だった。

『診療所』は100なので、『診療所』を5個設置した方がソウル的にはお得だが、ダンジョン内の施設設置場所にも限りがあるので、『診療所』の三倍の広さで済む『入院施設』の方が効率的だ。

ソウルを払えば、ダンジョンの枠を拡張する事も可能だが、一段階拡張に5万必要なので、設置スペースはできるだけ節約したかった。


そういう意味では、全員分の『私室』は無駄このうえないのだが(特に『入院施設』は八時間連続で眠るとHPとMPとSPを全回復してくれる)、プライベート空間が欲しい、という気持ちは理解できるので、その辺りは柔軟に対応するべきとポラリスは思っていた。


「残ったソウルで『私室』を設置して、仮眠室扱いで暫くは使い回しましょう。その後は、改めて個人の『私室』を設置し直します」


「ソウルが勿体無いから、俺は使い回されたあとのままで構わんぞ。どうせ今のままなら大して物も増えないだろうから、散らかる事もないだろう」


「私も構わないと言えば構わないけど、むしろ体臭とか汚れが問題かもね」


「ああ、『浴場』か『大浴場』が必要ですかね」


「必要ソウルが高いうえにSPとMPしか回復しないからあとでいい」


「魔物になったせいかしら? あまりお風呂に入りたいと思わないのよね。元の世界だと、仕事の合間合間に入っていたものだけど」


幸恵がそう言って、げんごろー、エレ、グランド、ケビン、おんたま、こんにゃく、つゆ諾々、シュガー、コータ、ゲオルグに視線を寄越すと、彼らは気まずそうに目を逸らした。


「食べ物は『食料』でいいとして、飲み物はどうする?」


惣栄が尋ねると、全員があっ、という顔になった。

悪びれながら、ポラリスが意見を出す。


「『井戸』か『湧き水』ですかね?」


「心情的には『井戸』一択なんだが1000もするんだよな」


「『井戸』は毎日何回でも利用可能だけど、『湧き水』は六時間で百回しか利用できないから、その差かな?」


「六時間で百回というとかなり多いっぽいけど、26人で使ったら一人四回も使えないからなぁ」


「獲得できる『水』がどれくらいの量なのかもわからないしな」


「一回使用すると三時間『口渇』のバッドステータスを受けなくなる効果……。これ飲料以外に使えるのかな?」


「外に出たらやっぱり水場を探すのが最優先だろうね、これは」


「とにかく現状わからない事だらけですので、各施設を最低一つは造っていく事をとりあえずの目標としましょう」


ポラリスの言葉に、特に反対意見は出なかった。


設置する事が決まったのは『狩場』100ソウル、『漁場』100ソウル、『診療所』100ソウル、『湧き水』100ソウル。

そして余った100ソウルで『私室』を五個設置する事になった。


「外の探索にはドーテイさん、エリさん、ガンゲイルさん、ぷっちりさん」


「任せてくれていいよ」


「わかったわ」


「ああ」


「はい」


「『漁場』でこんにゃくさんとダークさん。一日に利用できるのは一時間だけですので、できる限り倒して貰うために、先にエレさんはSPの限りキラーフィッシュを『サモン』で喚び出してください」


「わかりました」


「任せて下さい」


「おっけー」


「佐藤さんは武器が装備できるけど、武器を持っていない人のために、SPの限り武器を作成してください。はんぺんさんはそれをコピー」


「ザッツオールライト!」


「わかったよ」


「他の皆さんは四人一組で、六時間ごとに交替で『狩場』へ向かってください」


「働きたくない」


ああああがぼそりと呟く。

それを聞いてポラリスが苦笑した。


「経験値は戦闘パーティにいるだけで入りますから、誰かに持ち運んでもらえばいいんでしょうけど、『狩場』と『漁場』は一度に利用できる制限がありますし、探索班は不測の事態が起きた時怖いですし……」


そもそも『狩場』も『漁場』も、ソウルにせよ経験値にせよ『食料』にせよ、制限時間内にどれだけ魔物を倒せるかが重要になるので、基本的に能動的な行動ができないああああには不向きだった。


「スキルを使えば経験値は入るんだから、製作班の傍で『魔物指揮』発動しといて貰えばいいんじゃねーか? 一応、対応ステータスが低いと『サモン』はともかく、『錬成』とか『武具作成』って失敗する可能性ある訳だし」


「そうですね。『魔物指揮』はパッシブスキルですし、文字通りいるだけで良い訳ですから」


「ならいいかな」


これが、何かしらの事故で異世界に集団で転生したのなら、ああああの態度は許されなかっただろう。

しかし、彼らは元の世界を捨ててこちらの世界にやって来たため、まずその目的がバラバラなのだ。

とりあえずは、周囲の事が何もわからないので、ひとまず安全だと思われるダンジョンを拠点に生活する他なく、そして安全性と快適性を求めるためには、ダンジョンの施設を充実させる必要がある。

そのために色々と協力して役割を分けているのだが、そもそもニートでいたいから、という理由でミミックとしてああああはこの世界にやって来た。

だから、既に異世界転生の目標を達成している彼女に協力を強要する事は、憚られた。


それは、自分達の目標が定まった時に自分を縛る過去となりかねないからだ。

明確にそれを意識して、ああああに文句を言わないメンバーもいれば、それに気付いてはいないが、何となく、ああああの邪魔をしたくないと思う者もいる。


げんごろーなどは、度々その態度を注意しているが。


「ミリエラさんはエリさんに着ていって貰ってよろしいですか?」


『わかりました』


紙にそのように書き、ミリエラが見せる。

彼女は現在エレが召喚したオークパペットというモンスターに自分を『装着』させている。


オークパペットを選んだ理由は、エレが喚び出せる中でメンバーにいない人型種族、という以上のものはあまりない。

オークパペットは樫でできた木製の人形で、アカギのチャイルドプレイと同じく自律が可能だ。


木製人形は動けるのに、どうして鎧は駄目なんだろう、とミリエラは若干へこんだ。


できれば回復魔法かスキルを持っているモンスターを喚びたかったが、『サモン』で喚べるモンスターは職業と汎用スキルを有しておらず、ステータスやスキルを変更して喚ぶ事もできないため、デフォルトの種族スキルでその手のものを所持しているモンスターを探したのだが、見つからなかった。

一応オークパペットには『自己修復』という自身のみなら自動で回復するスキルを保有しているし、『非生物』のスキルでバッドステータスを受けない。

反面、『斬撃脆弱』『炎弱点』とマイナススキルも有しているが。


ただこのオークパペットは普段意思疎通をするために使用するだけで、誰かと一緒に行動する時は、その相手が『装着』する事が多いため、弱点はあまり弱点にならないだろうと判断された。


常に誰かが着ていればいいんじゃないか、という意見も出たが、それは常にお互いの思考が筒抜けという事でもあり、ミリエラも装着者も疲れるだけだろう、という事で、普段はオークパペットに装着させておく事になった。


「それでは、みなさんよろしくお願いします」


「「「お願いしまーす」」」


こうして彼らは、クランサザンクロスとしての第一歩を、本当の意味で踏み出したのだった。


箱庭内政ものでは、最初に作る施設はやはり悩みますね。

作者は拙作におけるソウル的なものを定期的に生み出す施設をまず作り、その恩恵を最大限に受けようとする派です。なので最初から防衛イベントが多かったり、マルチプレイだと早々に潰される事がよくあります。

永世中立国「まず軍備ありき」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ