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17.【魔王胎動】 前編

クランサザンクロスの話です。


鉄の鎧兜に身を包み、隊列を組んだ人間の群れが森を進む。

彼らはフォルスナ王国貴族、グゥエンメ男爵領の領主軍だった。


この世界には、時折、魔物を率いる者が出現する。

彼らは総じて狡猾で、非道。

森や山の中にダンジョンを造り、これを根城とする。

知恵の無い魔物を率いている場合もあれば、この統率者と同じく知恵ある魔物を従えている場合もあるという。


多くは勇者と呼ばれる、超人的な能力を持った英雄に倒されるが、中にはこの勇者を撃退し、あるいは見落とされて生き延びる者もいる。


そうした魔物の統率者は、人に害を成し、世界の秩序を乱すと言われていた。

そして王国を始め、この世界に存在する国々には、この魔物の統率者が誕生した際、神託が下される。

統率者の巣食う場所が伝えられ、そこを領地としている領主に討伐命令が下るのが王国のシステムだった。


領主は自ら軍を出す場合もあれば、冒険者ギルドに依頼する場合もある。

近隣の領地に援軍を求める場合もあれば、王室に討伐を請願する場合もある。


今回、グゥエンメ男爵は、領主軍のみ二百名をこの討伐にあたらせた。

これは領主軍の半分を投入した事になるが、これは別にグゥエンメ男爵が特別討伐に力を入れているという訳ではない。

むしろ、領民を徴兵していない分、数は非常に少ないと言える。


統率者相手では略奪が望めないため、徴兵をして損害を出してしまうと、領民からの評判が下がってしまうためだ。


統率者の根城は大抵深い森の奥や、山の中にあるので、普段は入れない場所まで赴き、野生の魔物や獣を討伐し、その素材を入手するチャンスでもある。

だからこそ領主は、その利益を独占するため、領主軍のみで討伐に乗り出したのだった。


戦ではないので武功は上げられず、ここ数十年で統率者を討伐したという話を聞かないので、国からどれだけの報奨があるかもわからない。

領地も奪えるわけではない以上、できる限り支出を減らし、利益を得たいと考えての編成だった。



「人間の軍が探索限界点を超えた。あれがストーリーの目標だろう」


バードマンのガンゲイルが『玉座の間』にてポラリスに報告した。

探索限界点とは、サザンクロス側が設定したものだ。

ダンジョン周辺の森の中で、探索終了地域と、未探索地域の境界というだけの話だが。


採取を優先している事もあってあまり探索は進んでいない。

おおよそ歩いて一日くらいの範囲が探索終了地域だ。


だからこそ逆に、そこを越えて来るような人間は今までいなかった。


そんな人間が二百人も列をなして向かって来ているのだから、疑いようがない。


「ありがとうございます。探索組は速やかにダンジョン内へ戻るよう伝えてください。皆さんはシフト外の方々を招集してきてください」


ポラリスの指示を受けて、ガンゲイルと生産職組が動く。

ガンゲイルの飛翔速度を考えると、軍が到着するのは早くて半日後、遅くとも二日以内には現れるだろう。


『狩場』や『漁場』を利用しているメンバーは、利用時間終了後、『私室』で回復するだけの時間はあるので、利用を中断する必要は無いと判断した。




ガンゲイルの報告があった翌日の昼過ぎ、領主軍はダンジョンの入口前に到着していた。

木々が生い茂る森の中に突然存在している扉に、彼らは不気味さを覚える。


「この先だな」


今回の討伐を任された隊長が、その不自然な人工物を睨みつけて呟いた。


「隊長、いかがなさいますか?」


「魔物の統率者と言いつつ、ここまで何も無かったのだ。特に気にする必要もあるまい。部隊を突入させよ」


「し、しかし、伝承では神託が降る程の統率者は、国を滅ぼす可能性もあると……」


「おおかた、人も少なく、軍備も整っておらんかった昔の文明基準の話だろう。今ではただの害獣でしかない、猪や狼ですら、かつては森の王だの、山の神だの恐れられていたのだぞ」


隊長は見るからにやる気が無かった。

素材などの目に見えた利益があると言っても、それは領主のものであって隊長の懐には入らない。

領主から貰える報奨など、二百人に酒を奢ったら、無くなるどころか足が出る程度しかもらえないだろうと考えていた。


「往復で二十日。探索は伝承に則って三日。これ以上かかるようなら討伐を成功させても無能の誹りをうけかねん」


隊長の言葉に部下は口を噤む。

あくまで任務に忠実であろうとしただけで、彼もこの任務がそれほど大それたものではないと思っていた。


「他国や他の領主の領地であれば、まだ楽しみもあろうが、このような土地ではそれも望めぬ。兵らもさっさと帰りたいであろう」


王国軍は例え敵地であったとしても略奪を許していない。

しかし、懐に忍ばせるなど、一見すると奪っているように見えなければ、黙認するのが常だった。

民への乱暴となれば尚更である。


一応は動植物の価値のわかる者も連れてきているが、懐に納まる範囲、となると碌な臨時収入にはなっていない。

それほど価値のあるものは希少であるから、市場に流せばばれてしまう。


黙認されていると言っても、奪った事がばれれば犯罪者として裁かれる可能性は高かった。


「では、当初の予定通り、先発隊十人を突入させます」


「うむ、任せる」


そしてついに、人間の軍勢がダンジョンへと突入を試みたのだった。


扉を開けて足を踏み入れた時、五人の兵士が突然消えた。


「え……!?」


前方を歩いていた兵士がいなくなった事で、後方の兵が呆然として呟く。


そして足元を見ると、ゆっくりと地面が閉じて行くところが見えた。


「じ、ジョーンズ! アリオット!」


慌てて地面にすがりつき、名を呼び、叩くが、びくともしない。


「の、飲まれた……!?」


「この洞窟、人を食うぞ……!」


突然のできごとに、兵士達の間に戦慄が走る。


「い、一旦外に出よう! 流石にこれは想定外だ。隊長の指示を仰いで……」


「と、扉が開かぬ!」


「なんだと!?」


「おーい、誰か!? 聞こえないのか―!?」


兵士が扉にとりつき、大声を上げて叩くが、外からの反応は無い。

何かしらのスキルを使わなければ、外から内、内から外の様子を窺えないようになっているが、兵士達にはそれはわからなかった。


「ど、どうする……?」


「時間が経てば第二陣が送り込まれるはずだ。それまで待とう……」


「外からも開けられなかったら、どうする……?」


「…………」


恐らくその時は、兵士達はダンジョンの扉を破壊するための装備を整えて来るだろう。

つまり、彼らは取り残されてしまう。

腰にぶら下げた革袋に入った食料と水だけを持った状態で、軍が往復するだけの時間を待てるはずがない。


「と、とりあえず、第二陣が来るまで待とう。時間になっても反応が無ければ、外から開ける事もできないという事だ」


「そのあとは、どうする?」


「先に進むしかあるまい。ここでじっとしていれば飢えて死ぬ。ならば……」


「…………」


彼らの中に悲愴な覚悟が生まれる。

だが、それは杞憂に終わった。


暫くしたら扉が開かれ、第二陣の十人が姿を現したからだ。


「ど、どうしたお前ら……?」


「中に入った瞬間、地面が開いて五人が落ちた! 一旦戻らせてくれ、隊長の指示を仰ぎたい!」


「わ、わかった。とりあえず出よう」


そして兵士達がダンジョンから出て来る。

当然、すぐにその報告が隊長にあげられた。


「面倒なトラップをしかけおって……。おい、猟師上がりの者が何人かいただろう。そいつらを連れていかせろ」


「し、しかし、元猟師と言っても、人為的な罠を見ぬく事に長けているわけでは……」


「不自然な場所を見つけるのは兵士より上手いだろう」


そして元猟師の兵士三人と、先発隊の生き残り五人、それに第二陣の十人を合わせた部隊が改めて、ダンジョンへと突入する。

そして扉を開いてダンジョンに足を踏み入れようとした時……。


「待て!」


元猟師の兵士が鋭く叫んだ。


「その地面、開くぞ……」


「な……!?」


実際に一度開いているので、その警告は効果を発揮した。


「一度洞窟を出るとまた仕掛けが復活するんだろう。どういう仕組みかわからんが……」


「言われてみれば、地面の感じが奥の地面のそれと違うな」


「ああ、落ち葉で隠された狐の巣穴を見ている感覚がする」


元猟師の一人が槍で地面を叩いた。

直後に、勢いよく地面が開く。


「!?」


「やっぱりか……」


「た、助かった……」


ゆっくりと閉じた地面を再び槍で叩くが、今度は何も起きなかった。


「やはり、一度作動すると動かなくなるのか」


「ここは伝承にある魔物の統率者のアジトだ。常識は通用しないのかもしれんな……」


そして彼らは、慎重に歩を進めて行く。


「天井が光り輝いている……」


「苔の中には自ら光るものもあると聞くが……」


言いながら、槍の石突を使って天井を削ってみるが、特に何も起こらなかった。


「おい……!」


後方の兵士が警告の叫びをあげた。

真っ直ぐに続く通路の奥に、ローブを身に纏った人影が出現したからだ。


「『ファイアーボール』!」


それはダークマージのシュガーだった。

放たれた炎の球が、先頭の兵士に直撃した瞬間、爆発し、三人の兵士を吹き飛ばした。


「な……!?」


「魔法だと……!?」


「魔物が魔法を……!?」


「あれが統率者か!?」


直撃を受けた兵士は上半身が消滅しており、爆発に巻き込まれた三人の兵士も全身が焼け爛れ、一目で手遅れとわかる状態だった。


シュガーはそのまま丁字路の向こうへと逃走する。


「逃がすか!」


「おのれ、マークの仇!」


「お、おい、待て……」


三人の兵士が怒りにまかせて追いかける。

慌てて、四人の兵士がその後を追った。

残された者達も、分断されるのを恐れて、慌てて追いかける。


そして兵士達が全員シュガーを追いかけて行った後、近くの壁がせりあがり、通路が姿を現すと、そこにはアノマロカリスに似た怪物、ラストイーターの佐藤がいた。


口から腐食液を吐き出し、遺体にぶちまける。

兵士達が身に着けていた武具があっという間に錆びていき、佐藤は錆びた装備を食べ始めた。


鎧がはぎとられた遺体を、スケルトンのギリが通路へと引き摺って行く。


そして通路から遺体が無くなると、二人はそのまま隠し通路へと戻り、壁が通路を再び隠した。




シュガーを追った兵士達が辿り着いたのは、広大な空間だった。

幅、奥行きともに三十メートルはありそうな巨大な部屋。


飛び込んだ瞬間、先頭を走っていた兵士の首が飛んだ。


「なっ!?」


あまりに衝撃的な光景に、後続の足が止まる。


そこにいたのは、筋骨隆々の大男。

しかし、首から上が恐ろしい雄牛のそれになっていた。

手にした大斧を振るい、動きが止まった兵士を両断する。


「何気に、きちんとこの力を振るうのは初めてだな!」


ミノタウロスのげんごろーが、声を弾ませて行った。

屋内での戦闘能力が向上する『迷宮の戦士』が効果を発揮しているのが嬉しかったのだ。


前回の勇者の襲撃でも、待機はしていたのだが結局出番がなかった。

『狩場』でも、保護者や指導者のような立場であったため、思う存分力を振るえる場所が欲しかったのだ。


「ば、化け物だ!」


「に、にげ……」


恐怖に怯える兵士達が、今度は背後からの悲鳴に動きを止める。


薄暗い通路の向こうに、四本の手にそれぞれ剣を持ち、赤い目を不気味に光らせた、蝗の怪物が立っていたからだ。

サールアームのユーキだ。

四つの刃が振るわれ、兵士が膾切りにされる。


「げんごろーさんだけズルイですよ。ボクにも楽しませてください」


「勝手にしろ! だが、急げよ、ちんたらしていると全部もらってしまうぞ!」


前後を異形の怪物に挟まれた、兵士達の惨劇の幕が上がった。




「遅い……!」


ダンジョンの前で待機している隊長は苛立たし気に叫んだ。

あれから何度か兵士を送り込んだが、一人として帰って来ない。

途中経過の報告さえ、誰も寄越さなかった。


そろそろ送り込んだ人数が百人を超える。

荷運び用の非戦闘員がいる事を考えると、戦える兵士は七十人程度になっていた。


これ以上は、自分達の安全にも関わる。


「もうすぐ日が落ちる。兵士に野営の準備をさせよ。翌朝、誰も戻って来なければ一旦戻るぞ」




「だってさ」


ポラリスに報告したのははんぺんだった。

シースルーとしての特性を生かして、彼女は兵士達の近くで待機し、スパイのような事をしていた。


勿論、発見された際にすぐに逃げられるよう、ガンゲイルとミミックのああああも待機していた。


「逃がすのは得策じゃありませんね。全滅させると改めて軍隊が送り込まれて来るでしょうから、なんとか隊長さんに、そっちから仕掛けなければ何もしないとわかって貰えないでしょうか?」


「神託だって言ってたからね、無理じゃないかな?」


「これは、人属と魔属が全面的に戦争していると考えるべきですね。しかも、対話ができないほど憎しみ合っている可能性が高い」


「その割には兵士達にやる気が見られなかったな」


「古い伝承の話らしいからねぇ。魔王の脅威も伝わってないんじゃない?」


「伝承があるという事は、昔、私達のような転生者がいたという事ですよね」


「もしくは、飛ばされた時間が違うのかも」


「あー、さん、どういう事ですか?」


「説明が面倒臭いから、昔からいたって事でいいや」


「お前なぁ……」


「あーさんらしいね。ただ、私は昔にいたって事じゃないと思うよ」


「はんぺんさん、それはどういう事ですか?」


「LV1、LV2ストーリーをクリアできた魔王が、それだけぶりって事なんじゃない?」


「あー」


「なーる」


はんぺんの意見に、ガンゲイルとああああも納得する。


「確かに、LV1ストーリーのクリアがまず難しいですよね。LV2が相手が三人である事を考えると、勇者に比べて三割程度しか生き残れないという事ですからね」


「人数比から考えれば、それだけ魔属を選ぶ人が多いから、その分間引かれるようになってるのかもね」


はんぺんは軽い感じで言うが、それはかなり重い事実だった。


「そしてLV1を無傷でクリアするのは難しい。一週間でできる準備なんてたかが知れているからな。LV1をクリアした勇者三人相手に損耗した魔王軍がどれだけ戦えるやら……」


「LV1でびびらされたら、ひきこもってLV上げもできなくなるかもね」


「そうなるとソウルも稼げませんから、尚更準備ができなくなりますね」


「そうなったら、私ならダンジョンから逃げちゃうね」


「…………説得が不可能なら、全滅させるべきですね」


「ほう、魔王にしては過激な意見だ」


「できれば私も、周囲とトラブルを起こさずにいたいですけど、それはどうも難しいようですので、ならばクランを強化するべきです。私の優先順位は、この世界の住民より、皆さんの方が高いですからね」


「ありがてぇ」


「あーさん、茶化さないの」


(でも、全滅させてしまったら、余計相手を怒らせてしまうのでは?)


ポラリスに装着されているダークメイルのミリエラが尋ねた。

ちなみに、位階の上がったエレにダークメイルを召喚させて、全員に装着させるという案は頓挫していた。


どうやら、装着者に合わせてサイズが変わるのは、ミリエラだけらしく、『サモン』で喚んだダークメイルを装着するには、サイズが合っていなければならなかった。

ややダークメイルの方が大きかった一つ目のエリは効果が発揮されたので、多少はサイズが合わなくても大丈夫ではあるらしかった。

しかし、げんごろーやロードランナーのコータのように、大き過ぎて着る事ができない場合は勿論、ソニックスワローのケビンのように、小さすぎる場合も効果を発揮しない事がわかった。


ガンゲイルとリザードマンのぷっちりは翼や尻尾が邪魔。

佐藤やポイズンスパイダーのよりこーのような非人型はそもそも装着できず。

腕が四本あるユーキも着れない。下半身が蛇のラミアであるおんたまも駄目。

はんぺんは『装着』可能だが、鎧は透明化しないので、彼女の最大の特徴が消えてしまう。


現在、『装着』可能、かつメリットがあるのは、エリ、ブラックアニスのエレ、スケルトンのギリ、シュガー、デビルプリーストの惣栄、ヴァンパイアのゲオルグ、そしてポラリスだけだった。

アキラとゾンビ勇者は、鎧としての性能は元々持っていた勇者用のものの方が優秀であるので、微妙なところだった。

勇者用の鎧は他の者も着る事ができるが、ダークメイルと同時に装着ができない。

ダークメイルは『装着』で一瞬で着脱可能だが、勇者の鎧は自力で着たり脱いだりしなければならないので、戦況に合わせて使い分ける事も難しかった。


そのため、アキラとゾンビ勇者は勇者用の鎧を装着。マイガの鎧は、上半身なら装備可能であるという事で、おんたまが使用している。


「まず相手はこちらの存在を認識しているようです。そのうえで、全力を投入して滅ぼす、という程のやる気は感じられません。今回の軍隊が帰らなければ、恐らく、同等の規模か、それより少し多い規模の軍隊が投入されるでしょう」


「なるほど。それを定期的に倒せばソウルと経験値がガッポリだね」


「はい。この世界の国がどれだけ軍隊を保有しているかわかりませんが、数回全滅させれば諦めるか、話を聞いてくれるようになるかもしれません」


「ならせめて、説得が不可能だった場合、一人は帰してメッセンジャーにするべきではないか?」


「一人で森を抜けて帰れるとは思えないんですよね。護衛をつけるにしても、その間こちらの戦力が減るのは避けたいので……」


「じゃあ、今外にいる兵士は帰しちゃってもいいんじゃない?」


「いえ、何度か全滅させて相手の出方を見たいのです。とりあえず今回は全滅させて、次にどのような軍隊が来るかを見ましょう。それに、LV3ストーリーの目的は軍の撃退です。全滅でなくとも条件を満たします。LV4も、多分軍隊か、勇者の軍団が攻め込んで来るでしょう」


「ああ、すぐに相手がやって来たら、LV4のための準備が間に合わないって可能性があるね」


「全滅させておけば、その分再来を遅らせられる。勿論、間隔が短くなる可能性はありますが、遅れれば遅れるほど、こちらとしては対処がしやすくなりますから」


「わかった。じゃあ今回は全滅させてしまおう」


「となると夜襲かな?」


「夜襲だね」


「夜襲ですね。今からエレさんにスケルトンを大量に喚んで貰って、相手を囲みましょう。あーさん、ゾンビ勇者の準備もお願いします」


「オッケー」


魔王ストーリーの難しさが、そのまま人属の認識の甘さに繋がっています。

落とし穴に落ちた兵士は、水棲組の経験値になりました。

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