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14.マグナズイレブン2 前編

勇者のストーリー、二回目です。


勇者ストーリーLV2が開始されると同時にマグナは眩い光に包まれた。

思わず目を瞑ったすぐに、その光が収まるのを感じた。


目を開くと、そこは大きな部屋だった。

床は木製。壁は煉瓦。部屋自体はかなり広く、百人は入る事ができるだろう。


「うおっ!?」


前方からそんな声が聞こえる。

よく見ると、そこには椅子に座った二人の男性がいた。


鎧をはじめとしたいでたちから、彼らも勇者なのだとマグナは理解する。


『勇者ストーリー達成者が既定の人数揃いました。これより、撃滅すべき魔王のダンジョンを通知します』


そんなアナウンスと共に、チャイムの音がマグナの頭の中に響いたかと思うと、エクスクラメーションマークが意識の端に浮かんでいるのに気付いた。


そのマークに意識を集中すると、『ステータスのマップ欄に、目的地が表示されました』と説明が浮かび上がった。


「ち、ちょっと待て……!」


マジックウィンドウを開いて確認しようとするマグナを、一人の勇者が止めた。


「お、お前は勇者だよな」


「ああ。マグナだ。これからよろしく頼むな」


「あ、ああ。俺は若菜しきな、よろしく頼む。それで、その後ろの奴らは……?」


「後ろ?」


言われて、マグナは振り返った。

そこに居たのは多種多様な異形たち。


「ああ、俺が倒した魔王の元部下だよ。俺のクランに入れた」


「しまったぁ!」


マグナが説明すると、もう一人の勇者が頭を抱えて崩れ落ちた。


「魔王を倒してそれで満足しちまった! 結構女性のモンスターいたから、誘えば良かった!!」


「どうかな? 俺は魔王倒す前に仲間にしたけど、魔王が死ぬとそのクランに入っていた奴も死ぬみたいだし、勧誘してる時間はあるのかな?」


「そういや魔王を倒した直後にみんな消えたな。そうかー、倒す前か―」


「クランに入ったのはわかったけど、大丈夫なのか? モンスターだろう?」


しかし若菜はまだ納得していないようだった。


「人属にも魔物はいたろ? だから大丈夫だと思うぜ。俺はクランに入れたら、なんつうか、敵意みたいなのは消えたけど、お前らはどうよ?」


「……言われてみれば、さっきの魔王の時は感じてた、不快感というか敵愾心みたいなのは消えてるな……」


「次の魔王の時は俺も女モンスターを……いや、勇者として活躍して、宿の看板娘とか、貴族の令嬢とかをコマした方が……」


「まぁ、納得して貰えたみたいで良かったよ。もしもお前らがモンスター死すべし慈悲はない、なんて態度だったら、勇者二人を相手にしないといけないところだったからな」


「ほう、言ってくれるな。その人数、魔王のクラン全員だろう? つまり、お前魔王を倒した経験値しか入ってないはずだよな? それで勇者二人と戦えるとでも?」


マグナの言葉に若菜が反応した。その口調から、冗談に敢えてノっているのがわかった。


「クランへの勧誘が成功すると経験値が入るんだぜ? 『致死予測』で見て見ろよ。それほどステータスに差があるとは思えねぇな」


「人間LV10だけど、お前は?」


「う……く、3だ……」


若菜の示したわかりやすい基準に、マグナが狼狽える。


「あれ? 俺5だけど……マグナはともかく、シキナとの差はなに? 俺も結構倒したよ?」


「アナウンス聞いてない? 多分、魔王のクラン全員倒さないと、クリア時の報酬経験値が減少してるはず」


「あ! あれってそういう意味か!」


二人のLVを聞いて疑問を口にした勇者は、マグナの説明でようやっとそれに気付いたようだ。

ちなみに、『希望の星』が得られる特殊条件は、魔王のみを倒す事なので、魔物を仲間にできていないし、全滅していないせいで報酬経験値が減少しているので、一番中途半端な結果になっている。


「マグナ、安心しろ。戦闘になれば私達も命懸けで戦うさ。死んだら(・・・・)本当に死ぬ(・・・・・)事を、私達も理解しているからな」


マグナの後ろにいた、髪の毛が無数の蛇になっている女性モンスターがマグナの肩に手を置いて言った。


「君のハーレムに入るかどうかはともかく、ここで死ぬために君について来た訳じゃないからな」


「ああ、ありがとう、ふふふ」


「……名前はちゃんとつけるべきだったと、今反省している。ともかく、LV10がどのくらい強いかわからんが、『石化の魔眼』を無効化できるかな?」


「う、状態異常か……それは確かにきつそうだ」


若菜は副業で獲得している職業がファイターであるため、そうした搦め手は苦手な部類だ。


「いてつくはどう……と言えば、私の厄介さも理解できるかしら?」


防寒服をまとった人型の氷、といった外見をした魔物も一歩前に出た。


「じゃあ動きの止まったところに私が『ヴォーパルストライク』で即死攻撃を撃ち込むわ」


ヴォーパルバニーのさざんかも、負けじと前に出た。


「そうか……連携取れると、色んな事ができる魔物って脅威だよな」


「バラバラで襲って来たうえ、二~三体倒すとびびって何もできなくなったからなぁ」


「あ、シキナそれで嬉々として殲滅したんだろ? 俺はチャンスと考えてその時点で魔王倒しちゃったから」


「あれ、結構倒したとか言ってなかった?」


「なんだろ? 好戦的な奴が多かったのかな? 十人くらい向かって来たんだよな。バラバラだったけど」


「さておき、お互い自己紹介といこうか。実は俺もこの魔物のみんな、名前と種族くらいしか知らないんだよな」


「魔王倒したらすぐに飛ばされたからなぁ。ゆっくり自己紹介してる暇なんかなかっただろ」


「そういや俺まだ名乗ってないな。俺モンガー、よろしく。目指す先は漆黒の全身鎧纏った冒険者か不死者の王な」


「そういう意味では魔物を部下にしてハーレム築くのがいいのかな?」


「美人魔法使いとの二人旅ってのも捨て難い」


マグナとモンガーが盛り上がるが、若菜は首を傾げていた。


「種族は人間。職業はヒーローはいいとして、もう一つはドルイド。種族スキルは『無限成長』と『副業』。職業スキルは『英雄の器』と『致死予測』。『自然魔法』と『治癒魔法強化』。自然魔法の中には治癒とか補助の魔法があるから、サポートは任せてくれ。汎用スキルは『瞑想』。スキルを使用して一定時間じっとしてると、SPとMPが回復するぜ」


モンガーは継戦能力に長けていた。頼もしいと思いながらも、マグナは、何故その名前でその種族と職業なのかを疑問に思っていた。

ただ、名前は好きなキャラなどに因んでつけたとしても、ロールプレイを徹底しないどころか、最初から投げ捨てているプレイヤーはゲームでも多くいるので、マグナも特に口には出さなかった。


「最初に貰えた専用武器が見た所違うっぽいな。俺のは『貪る者』。この剣を使った攻撃で与えたダメージの一割、自分のHPを回復できるぞ」


「あれ? 俺の『刈り取る者』だとそういう付属効果みたいなのないな」


「そうなのか?」


「ああ。普通に成長する事とスキルを獲得できる事だけど……」


「成長はするけど、『貪る者』はスキル獲得できねぇよ」


「それ多分LVが足りてないだけだと思うぞ。俺の『打ち勝つ者』も最初はスキル獲得できなかったけど、LV上がったら獲得できたし」


「おお! それは楽しみが増えた!」


「じゃあ、流れで次は俺な。俺は若菜しきな。見ての通りのエルフだ。職業はヒーローとファイター。種族スキルは『魔力感知』と『副業』。職業スキルは『武器戦闘』と『死後の一戦』。『英雄の器』と『致死予測』。汎用スキルは『精神集中』だ。『死後の一戦』はHPが0になっても戦闘を継続できるってスキルだ。正直、この戦闘の適用範囲がわかりにくいから、あんまり期待するな。『精神集中』はスキル使用時の消費SPを三割減少できるスキルだ」


「それ、戦闘終了したらどうなるんだ?」


「HPが1になるそうだ」


「あ、そのまま死ぬわけじゃないんだ」


「怖い事言うな!」


マグナの質問に答える若菜。モンガーのコメントには突っ込みを入れた。


「『打ち勝つ者』は付属効果は特にないな。しかし、剣だけじゃなく、防具も結構違うんだな」


若菜の身につけている鎧は金属製だが、マグナは非金属製だ。モンガーはローブのような服を纏っている。


「職業で分類されてるのかな? それなら俺は杖の方がそれっぽかったけどな」


「比較対象が少ないからちょっとわからんな」


「さて、最後は俺だな。名前はマグナ。種族は人間。職業はヒーローとレンジャー。種族スキルはモンガーと同じ。職業スキルはヒーローは二人と同じで、あとは『罠解除』と『罠感知』。汎用スキルは『先駆け』だ。罠の解除と感知はわかるな? 『先駆け』は戦闘開始から、俺の初撃が命中するまでの間、全能力が上昇するってスキルだ。そして俺の『刈り取る者』には『一撃死』のスキルがついている」


「先手必勝コンボか。えげつないな……」


マグナの自己紹介を受けて、若菜が慄いた。


「そうか、探索系の職業か。そっちでも良かったなー。トラップでちょっと苦労したんだよね」


「俺は『トラバサミ』食らってステータスダウンさせられたな、そう言えば」


「俺はトラップ全部通路にあったから、扉の前で回復魔法で回復して、『瞑想』でMPも元に戻したから良かったけどさ。モンスターが通路に配置されてたら、まずかったね」


「さて、皆の自己紹介もやって貰うとして、それが済んだら、魔王のクランについて聞こうか」


「そうか、そういう意味でも、一人か二人は仲間に引き入れた方が良かったな」


「まー、二連続で魔王と戦うとは思わなかったからね、しょーがないね」


「私はさざんか。ヴォーパルバニーよ。種族スキルは『跳躍』と『ヴォーパルストライク』。職業はエグゼキューショナーで、職業スキルは『先手必勝』と『必殺確率上昇』。汎用スキルは『獣人族指揮』なんだけど、これはこの先使わないかもしれないわね。『ヴォーパルストライク』はこのスキルを使用しての攻撃でクリティカルが出ると、相手の防御力を無視して、HPを0にできるというスキルよ。『先手必勝』と『必殺確率上昇』はどちらもこのクリティカル発生確率を上げられるわ。ただ、『先手必勝』は戦闘参加者全員の第一撃が入るまでしか効果は発揮されないわ」


バニーガールの女性魔物が前に出て自己紹介をする。

クリティカルは攻撃した際、相手と自分の『器用』の差により確率発動する。

ゲームごとに効果が違うが、この世界では相手の防御力を0として扱う。


「エグゼキューショナーなんて職業知らないなー。魔物の専用職業なのかな?」


「ランダムよ。ちなみに、魔王もランダムでしかなれないらしいから、種族もランダムにしていたら、魔王になれていたかもしれないわね」


「え? 魔王って種族なのか?」


「ええ。魔王が種族で、職業はダンジョンマスターらしいわ」


「しまったー!」


さざんかの説明に、モンガーが再び頭を抱えた。


「箱庭内政! ダンジョン運営! そっちやりたかったー!」


「話聞いてたか? ランダムで魔王に選ばれないといけないんだぞ?」


「いやいや。どう考えても俺達って何かの作為によって動かされてるじゃん? だったら、種族も職業もランダム設定にするおバカさんを魔王にしないはずがないって」


「そう言われると、そう思えるな……」


「実際、うちのクランは職業や種族をランダムにした人間が多いわ。そういう者は例外なく、任意に選択できない種族や職業に就いているわよ」


「ランダム設定にすると、任意で選べるものが排除されるのか、それとも本当に作為的なものなのか……」


とは呟く若菜も、モンガーの理論に納得しかかっていた。

むしろ、そう考えた方が自然だと思えた。


「考察はあとにしてもらって、続けるぞ。私はふふふ。ゴーゴンのウィッチだ。種族スキルは『石化の魔眼』と『状態異常付与強化』。職業スキルは『呪術』と『魔法範囲拡大』。汎用スキルは『妖蛇族指揮』。魔眼と付与強化はわかるな。呪術はウィッチ専用の魔法だ。デバフや状態異常魔法が多いな。『魔法範囲拡大』で対象を個人から複数にできるぞ。ただ、魔眼はスキルなのでこのスキルの対象外だった」


「石化とデバフでハメ殺す気満々かよ」


「ユリアです。種族は一つ目。職業はドルイドです。種族スキルは『鑑定』と『千里眼』。職業スキルは『自然魔法』と『精神集中』。汎用スキルは『多眼族指揮』です」


「鑑定!? 鑑定さまだー!」


そのスキル名を聞いたモンガーのテンションが上がる。


「まだ大して使っていないので、効果のほどはよくわかりません。とりあえず、他人のステータスは見れなかったです」


「アイテムとか専用なのかな?」


「『千里眼』は遠くまで見れる事のできるスキルです。ある程度は遮蔽物も透過するみたいです。『精神集中』はスキルだけでなく魔法にも効果があるみたいです」


「裏方系はいると頼もしいよな」


雪風ゆきかぜです。種族はダークマージ。職業はソーサラー。スキルは『魔法戦闘』『魔力操作』『世界魔法』『ディメイションゲート』『魔妖士族指揮』です。『ディメイションゲート』は世界魔法の一つで、任意の地点にゲートを設置する事のできる魔法です。設置したゲート同士を一瞬で移動できます」


「事前準備が必要だけど、瞬間移動みたいなもんか」


「凄いな……!」


「ただMPが足りないのでまだ使えません」


「なんで取った!?」


「す、すいません」


若菜に怒鳴られて、思わず頭を抱えて謝る雪風。


今井いまいまいよ。種族はフロストマン。職業はガード」


人型の氷が雪風を庇うように前に出た。


「最初に聞いた時はスルーしたけど、それ本名?」


「昔学生が参加できるクイズ大会に出た事があるんだけど、その時に、敗者復活戦の内容が名前ビンゴだったのよ。私の名前は七文字で全部違う文字。まぁ、日本人なら大体そんなもんよね。その時に復活した人の名前よ。理由は、わかるわね?」


五文字と少ないうえに二種類の文字しか使われていない。相当有利なのは誰だって理解できた。


「まぁ、新しい名前が特に思いつかなかったから、何となく浮かんだ名前をつけたの。深い意味は無いわ」


「そ、そうか」


「種族スキルは『氷雪無効』『炎熱弱点』『冷気』。職業スキルは『かばう』『ダメージ減少』。汎用スキルは『氷人族指揮』よ」


「種族スキルが三つ?」


「マイナス系のスキルは大体デフォルトで設定されていると外せない場合が多いけど、代わりに一つ多くスキルを獲れるのよ。ステータス的に防御力が高いから、ガードを選んだのだけど、見るからに炎に弱いから、『ダメージ減少』で少しでも耐久力を上げているわ」


「弱点ってどのくらいの効果だっけ?」


「特効系だとかなり上位だったはず。微弱、脆弱、弱点、特効の順番じゃなかったか?」


「ダメージ2倍かつ、防御力0よ。戦闘以外だと、ちょっと気温が高いと継続ダメージを受ける感じね」


「い、今は!?」


「平気よ。ありがと」


慌てた様子のマグナに、舞は少し嬉しくなった。微笑んだつもりだが、顔はのっぺらぼうのようになっているので、表情はわからなかった。


「完全に氷の塊なのに、美人だと思えるのはクランに入ってるからかな?」


「多分そうだな。俺は敵意を抱かないだけで、美人かどうかわからん」


「クランに入らない限り、同じ種族以外に恋愛感情を抱かないって設定は活きるのね。むしろ助かるわ。マグナ以外に言い寄られても困るし」


「ひゅー♪」


舞のその態度に、モンガーは口笛を吹いた。


「ガーゴイルのアズマリアです。職業はキャバリエ。ランダムで決定した騎兵ですね、馬車も馬もいませんけど……。『非生物』で状態異常にかかりません。『欠損無効』があるので、腕や足を失っても問題無く生活できます。『騎乗』は初めてでも乗り物に上手く乗れるようになるスキルです。『騎獣支配』は騎獣と意思疎通が図れるスキルみたいです。『魔像族指揮』は、まぁ説明不要ですよね」


「馬車か……今後冒険するならあると便利だよな」


悪魔の姿を象った石像が若干浮きながら自己紹介をした。

犬がお座りをしているような姿勢のまま全く動かないので、ポーズを変えられないのだろうと予想できた。

その状態でどうやって騎手や御者を務めるのかはわからなかったが。


「既に一度話した事だから、二度は言わないから一度で覚えて。アウグストゥスティ・ベリウスカ・リグラクラウ・ディウスネロカルバよ」


「え? なんだって?」


難聴ではなく、本当にわからなかったため、マグナが聞き返した。


「二度は言わないって言ったわ。私を手に入れたいならこのくらいこなして頂戴」


言いながら髪をかきあげるような仕草をするが、全長2メートル近いドラゴンであるため、あまり様になっていなかった。


「……トゥスでいい?」


「……まぁ、許してあげるわ。けれど、私を手に入れたいなら、きちんとフルネームで呼んでからね」


「わかったよ……」


「種族はファフニール。竜・王・族、よ。スキルは『飛翔』と『魔力ブレス』『矮小化』で体が小さくなっていて、それに合わせてステータスも減少しているわ。マイナススキルの代わりに獲得した『竜鱗』で防御力は高いわね。ブレスは無属性だし、魔法攻撃というだけで魔法という訳でもないから、耐性に対してかなり有効よ。それと汎用スキルは『魔物指揮』だから、皆さんと違って役に立つわね」


高笑いでもしそうな勢いだったが、種族のせいか、咆哮のようなものが出た。


「種族はランダムね。ところでベリウスカ、職業は言わなくていいの?」


「…………」


さざんかがにやにやと笑いながらトゥスに言う。トゥスは押し黙ってしまった。


「特殊な種族だから無いという訳じゃなさそうだな、その反応だと」


「…………」


「ペドラーよ」


トゥスが喋ろうとしないので、舞が代わりに答えた。


「ペドラー?」


しかしマグナはその単語の意味がわからなかった。


「商人よ」


苦笑しつつ、さざんかが教えてくれた。


「え? 竜王で、商人……? あ、いや、種族はランダムだから、それは関係ないのか」


「はぁ……。そうよ。どんな種族でもとりあえず生活できそうな職業として選んだのよ。そうしたら種族がこんなので……。作為的なもの、私も感じているわ。職業スキルは『交渉』と『商品鑑定』」


「それはユリアの『鑑定』とは違うのか?」


とりえあず、地雷のようなので、マグナは種族と職業のアンバランスさには触れないようにした。


「売値と買値の適正値がわかるみたいね」


「微妙に役に立たなそうだな」


そうコメントする若菜をトゥスはきっ、と睨みつけた。


その後は男性魔物の自己紹介が行われ、彼らはいよいよ、外の世界へと向かうのだった。


恐らく今後登場しないだろうキャラの紹介は省かせていただきました。

LV2ストーリーが終わったら、あるいはその途中で、男性陣はリリース予定なので。

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