1-1 メビウスエイト 2歳新馬戦
かなり現実に近い競馬を題材にしてるので現実馬も出ます。
登場人物や騎手などはボカシてます。
メイショウタバルの宝塚記念、凄かったですね。
昨日からから降り続いた雨は早朝には止んでいた。しかし、すっきり晴れる訳でもなくどんよりとした阪神競馬場の芝コースに時折、重たい幕を垂らしていた。曇天の中、ファンファーレが鳴り響く。6月の半ば、まだどこか初夏の瑞々しさを残した空気の中、8頭の2歳馬がゲート裏に集まっていた。
その中の一頭、メビウスエイトも静かにゲートへと導かれていた。栗毛に黒光りする馬体。額の細い星がかすかに揺れる。彼は静かだった
「……気合は入ってるけど、まだ“わかってない”顔してるな」
そう呟いたのは、担当の厩務員。新馬特有の危うさと、どこか達観したような表情を併せ持つこの馬に、どこか不思議な印象を抱いていた。
ゲートイン完了。静寂の中、スターターの手が挙がる。
――カンッ!
ゲートが開いた。
だが、メビウスエイトは一瞬、脚が動かなかった。
内心の戸惑いか、まだ見ぬ“戦い”の記憶か。わずかな出遅れが、他馬との距離を生む。最初のコーナーで既に7番手、外を回されながら必死に隊列を追う。
「出遅れ……でも、焦るなよ……!」
鞍上の若手騎手は、馬のリズムを崩さぬよう手綱を抑え、馬場の内外を冷静に観察していた。重馬場のため、前に行った馬がそのまま残る可能性が高い。だがメビウスエイトは、泥を浴びながらも怯むことなく、前進をやめなかった。
三コーナーから四コーナー。全体のペースは遅く、直線勝負の気配が濃くなる。
「行けるか……?」
軽く仕掛けると、メビウスエイトの脚が伸びた。
重馬場をものともしない脚取り。苦しむ他馬を横目に、グングンと差を詰めていく。だが、前にいるのは人気馬たち。加速のタイミングも、内のポジションも完璧なライバルたちだった。
メビウスエイトは懸命に伸びた。
──あと少し。あと数完歩。
結果、4着。タイム差はわずかだった。
誰もが注目する中での上位ではなかった。だが、124倍の最低人気という予想を裏切る走りに、スタンドからもわずかなざわめきが生まれていた。
馬場に戻ってきた彼の横顔には、どこか晴れやかな気配があった。敗北ではなく、覚醒のような何かを感じさせる眼差し。彼はきっと、自分の中にある“何か”を、この走りで確かめていたのだ。
「お前……やれるじゃねぇか」
そうつぶやいた厩務員の手の中で、メビウスエイトは静かに鼻を鳴らした。
競馬場の空は、まだ灰色の雲に覆われていたが、その馬の行く先には、確かに希望の光が射し始めていた。
さて、自己紹介はまだだったか。俺はメビウスライト。経歴はこんな感じ。
馬名:メビウスエイト
(現在)牡2 黒鹿毛
父:リオンディーズ
母:ウィッシュ
母父:ディープインパクト
馬主:森レーシング
調教師:(栗東)小倉 健介
生産者(生産地):槌田ファーム
生年月日:2023/03/21
戦績:1戦0勝(0-0-0-1)
2歳新馬(2025/06/15阪神R5、芝1800m)4着
レースが終わったその日の夜。
俺は変な夢を見ていた。
姿は分からないが声が聞こえる。
どうやら俺の競走馬の戦績は別の世界で同じように走る馬の成績が反映されている。
特に最初のデビュー戦に関してはとある馬のプロフィールと酷似してる。
で、俺のこの結果もその世界の馬の結果とリンクした結果、4着となった。
うーん、よく分からんがまぁ頑張って走ればなんとかなるかな。
あと、2戦目についてだが、別の世界で1戦目に選んだ馬が次に走るレースと同じレースを走ることになるらしい。詳細はしばらく後の夢で知らせてくれる。
…目が覚めた。
どうやら俺はひどい夢を見ていたようだ。
レースの疲れも出たのだろう。
…さて、次のレースはどうなるんだろうな。
次回は次走が分かり次第投稿します。
次のレースでは馬番6の馬にします。
(該当する馬が牝馬の場合は馬番7、それでも牝馬なら馬番8・・・という感じになります。)
基本ルールとしては
例)メビウスエイトの2戦目
1戦目で選んだ馬とと同じレースへ。
1戦目で選んだ馬が地方に入った場合は継続。
1戦目で選んだ馬が引退した場合、1戦目で選んだ馬の次の順位の馬の2戦目とする。その馬も引退した場合はさらに次の順位の馬とし、同様に決める。該当する馬全てが引退した場合はメビウスライトは引退。
例)メビウスエイトの5戦目
4戦目で選んだ馬とと同じレースへ。
4戦目で選んだ馬が地方に入った場合は継続。
4戦目で選んだ馬が引退した場合、1戦目で選んだ馬の次の順位の馬の5戦目とする。その馬も引退した場合はさらに次の順位の馬とし、同様に決める。該当する馬全てが引退した場合はメビウスライトは引退。
このように決めます。