一章 1話 この生徒会は個性派すぎる
この物語は続編です。
「おはようございますっ!(僕)」
「おはよ〜♡(リオン)」
「よくぞ闇から目覚めたな!(小林)」
「・・・。(川内)」
今日も僕たち青空学園生徒会は校門前にて
生徒のみんなにあいさつをしていた。
僕とリオン先輩のあいさつはいいとして、
「なんですかぁぁぁ!このあいさつは……。」
「小林さんは中二病風に言ってるし、川内さんなんて何も言ってないでしょうがぁぁぁ!!!」
最近、僕の生徒会に対する理想が高くなってきている。
そりゃそうだよ…なんせ、今年度の生徒会はすごく評判が悪い。
去年、会長はどのようにこんなハーレム事情を抱えてやりすごしたのだろうか?
それが1番の謎である。
「そういえば、去年の会長は浮かれていたなぁ?」
そうなると、会長はハーレムを楽しんでいたということなのか?
僕は心の中でいろいろ考えていた。
「会長!・・・会長!・・・会長!・・・」
「ハッ!」
考え事のせいか、僕は現実世界から意識が遠のいていた。
「あの…会長、もうホームルーム始まりますよ?」
「え⁉︎うそっ」
「キーンコーンカーンコーン」
チャイムが鳴る中、僕は走って教室に向かっていた。
結局……先生には、「生徒会長が遅刻ってどういうことだっ!!」
怒られた……。
結局、生徒会長になって振り回されてばかり…
この日は何のやる気も出せず、放課後の生徒会業務も途中で抜け出して、肌寒い風が吹く屋上で頭を冷やしていた。
「ん?」
もしかして会長もこんな感じだったのかな……。
あの出来事って本当に会長の言う通り、「たまたま」だったのかな?
て、ことは……!
表ではみんなのために強がって浮かれたように見せかけて、周りに心配をさせないようにした。
でも裏では何度も考えて努力する。そんな最高の努力家な人だったのかも……
「やっぱり、会長はカッコいいじゃんか!」
僕がこう言う考えにたどり着いたのも、生徒会長としてのレベルが上がった証拠。そんな気がして、
僕は猛スピードで生徒会室に向かった。
すると……。
「おかえり〜♡会長!」
「やっと帰還したか…」
「・・・。(ニコッ)」
僕には迎え入れてくれるみんながいる。
この生徒会は個性派すぎるし、世話も焼ける。
でも、僕にとっては最高のメンバーで、かけがえのない仲間たち。
ちょっと前のぼっちな僕ならこんな大切な仲間ができるなんて考えもしないはず…
あれ、会長はそうなることを見越して生徒会長に推薦してくれたのか……?
それにしても会長の謎は深まるばかり…
つづく