表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

八事3丁目のファミリーニャート

作者: YK

僕は25歳で独身の高橋 カイキ

年齢=彼女なしという現代ではありふれたほうだと思っている人間である。

俺は夢を追いかけて生きているが、未だにそれが達成されず、クサッたファミリーニャート

のようなコンビニでお客さんによるクレーム、変な態度や叫び散らしているガキ連中に耐えながら

わずかな時給のもと、働いている。 

 

こき使われる毎日である。


やめたいと思う毎日の日常であるが、少々知っていただきたいと思い、

そんな俺の一日を軽くではあるが、紹介させてもらう。


僕は25歳で独身の高橋 カイキ

年齢=彼女なしとカテゴライズされる者である。


ふと、アラームの音で目覚め、体を起こすと、もう朝の9時である。


昨日は、夜遅くまで原稿のプロットを作成して、それをもとにした


土台づくりをしている最中でねむりについてしまったらしい。


机の上がそれを物語っていた。


これから続きをやりたいという思いを踏みにじるようにして、バイトのシフトが


組まれていたことを思い出してしまう。


その現実を目の当たりにしていつもやめたい、逃げたいと感じてしまう。


そんなことは現実ではできないと、ハンドバッグと制服をもって


散らかっている机に背を向け、家を出ていく。


ファミリーニャートにつくと、アラームが鳴り、訪店を伝える。


私にとっては聞きなれすぎた、聞きたくない音であった。


会いたくもない店長に顔を合わせ、愛想笑いで一日の勤務が始まる。


この時、俺が追っている夢を現実のせいでついつい忘れてしまう。




勤務を始めると


「ハァ~~~」


という重いため息をつく。


昨日の勤務の人が行った杜撰な仕事を目の当たりにしたからである。


50代の大人のくせに学生バイトのような仕事っぷりで、


偉そうな顔をしているやつのやったことだとすぐに判別がついた。


僕はすぐにそれをあるべき形に修正した。


一緒に仕事をしている店長は店長ながらにしてこの悲惨さをわかってはいなかった。




仕事がひと段落すると、店長から店長の都合のいい時間に


「休憩に行ってきて」


と言われた。


こっちの都合なんて聞いてくれないし、理解さえもしてくれない。



休憩中はレジの後ろの部屋にいて、スマホをいじっている。


就職した友達のインスタを見ると、大阪に遊びに行っている投稿を


俺はスルーして、労基のことを取り上げているショート動画に目を向けて


ここはクサッている職場だと改めて思った。


「高橋君、レジお願い」


「はい、今行きまーす」


休憩中にも関わらず、仕事をさせられる。



 夕方になると仕事終わりのサラリーマンやOLで忙しくなる。


「PEACE ライト1つ」


「すいません、何番になりますでしょうか?」


「何番って、そう言われても困るよー」


「すいません、トレーニング中でして」


「ったくよ(怒)、二 三 九だよ、しっかりしろよカス」


こんな会話も日常茶飯事である。民度の低い相手ではしょうがないと思いつつも


心はすり減る一方である。



「お疲れ様です。」


こき使われ続けた1日もやっと終わってくれてバックヤードに戻る。


バックヤードには、どこぞの誰かがデータも見ずに、発注をして


賞味期限切れとなった食品が山積みになっていた。


こういうところで、フードロスが出ているのであると改めて気づかされ、


「ハァ~~~、こんなにも無駄をだしてクソくらえ ! 」


重いため息が出る。


1つ、この職場のいいところを挙げるとするならば、この無駄になった


食品を1つ持ち帰れるところである。


なぜ、1つだけなのかは疑問であるが、店長にそれを言うと面倒なためあえて言わない。


「今日は、肉弁当にしよう。」



家に帰ると散らかった机を目の前にけだるさを感じる。


弁当を電子レンジに放り込み、机の上をどかし、箸を用意し、弁当が温まるのを待つ。


ふいに、壁にかかっている時計を見ると、23時を示していた。


食べ終わり、風呂を終えるだけで時計の針は0時を指していた。


「ハァ~~~、また、無駄な1日を過ごした」


そんな独り言を言いつつ、机の上を整理し、一昨昨日の続きを始めた。


ものを書いていると思考が停止し、言葉に詰まり、体を横にした。


その流れで俺は目を閉じた。


「結局何も進まんかった」




「ピっピっピピー、ピー ピっピー」× 2


アラームの音がなり、時刻を確認すると3時を示していた。



「あっ、バイト行かなきゃ」


「 ... 」






ご拝読ありがとうございました。


よろしければ、ブックマークやコメントや☆☆☆☆☆などお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ