探偵、異世界に転生する。-エルフの女子として?-
第1話
目の前が明るきなってきたようだ、ただ目が明かないので何も見えないが…。声が聞こえる。
「生まれたようね?」
「元気で丈夫そうな女の子だな?」
「えっ」
「えっ…」
「えぇーっ………」
言葉が理解できるし、生まれたのって俺のこと?
前世の記憶もあるし、俺って女の子になっちゃたのか?。転生って性別までかわるのか?
母親らしき女に抱かれて、すぐそばには父親らしき男がいるようだ。
前世では、物心ついたときには両親はいなかった。戦火の中で死んでしまったのか、捨てられたのか、記憶はさだかではない。ただ、生きるために戦うことを選んだのだ。
戦乱の中で生きるのは、普通の精神状態では発狂するような状況だった。だが、そこには生きるという欲望しか生まれない。だから、自分のできることをする、ただそれだけ…。
10歳になった。反乱軍に入隊し、格闘術や戦闘術を学び戦う術を生き残るために淡々と身に着けていった。そのころは、世界情勢や他国の情報など何も解っていなかった。
3年間が過ぎ去ったころ、戦士として、暗殺や特殊任務をようになっていたのに、敵に捕縛された。そして、日本国籍だと初めて知った。
日本政府から、裏取引があったようだった。そのころ自分は何も日本に関して知らなかったため、他国に売られたんだと認識していた。
まあ、実際似たようなものだった。日本の裏組織に組み込まれたのだから。そこで、更に暗殺術や隠密術、古武術のような殺人術を叩き込まれ、裏社会の暗殺者として飼われていった。いつか穏やかな生活をできるものと願いながら…。
そして、やっと自分の人生を謳歌できると思っていたのに…。
なのに……。
生まれ変わったのなら、今度は真っ当な人生を送りたいと思って考えていたのに、なんで性別が違うんだ…。
先程まで聞こえていたAIのような声は聞こえなくなっていた。
「まあ、仕方ない…。」
今度は、ちゃんと親もいるみたいだし真っ当な人生を送れるだろうと…。
そういえば、まだ目も見えていないのに言葉が理解できたけど?。これって転生したせいなのか?
なんか、凄い違和感しかないんだが…。
しばらく、耳を澄まして周辺の音を聞いていると、頭の中が重く眠くなってきた。
目が覚める(また、目は見えないが…。)と周りが薄っすらと明るく感じるようだった。
少しだが、昨日より頭が回るような気がして、音による観察をする。
「目が覚めたようね。お腹が空いたのかしら?」
「おっ〇いをあげましょうね?」
口にふくませられたので、吸ってみるとお腹が膨れていく。おいしい…。掌に柔らかい感触があり、いま食事をしているのだと認識できた。
「まだ、名前をきめてないの、お父さんが決めてくれるから待っててね?」とやさしく語りけて抱きしめる。
3日目の朝、目が開いた。周りの様子が初めて見えた。母の顔を見たときの驚きは何とも言えない。エルフのように耳が尖っているのだ。そして、父も同様だった。
性別どころか、人種まで違っているではないか?。
「どうしよう」それしか浮かばなかった。
ここは、エルフの里らしい。本当にエルフという種族がいることにも信じられなかったが、そういえば、死んだときに何か重要なことを聞いた気がした。
振り返って、思い出してみると…。
そうだ、自分の生きてきた世界と違う次元の世界に、生まれ変わると聞いた気がする。
「そうか、エルフか…。」自分の耳を触ってみる。
「耳が尖っている」
「髪の毛が青い」
やっぱり、自分もエルフなんだなと、再確認し両親を見る。
母は10代中頃、父も20代前半に見える。日本に居たころの創作物の中のエルフと遜色なく、本当に存在したのだと…、認識したのだった。
ということは、魔法や魔術などがあり、他種族も存在する世界なのか?。確認しなければと…。そして、この伝説に近い世界で何をするのだろう。考えてみるがやっぱり人生を謳歌することでいいんじゃないかと勝手に結論付けたのだった。
「魔法を使ってみたいな」っと…。
日本に居た頃、言葉を覚えるためにアニメや映画、小説や伝説などで勉強したせいで魔法という概念(実際には存在しなかった)をうろ覚えであるが認識できるのだが、自分でも使えるようになるのだろうか?。
両親の会話を聞いているうちに、自分の名前が判明した。「ソフィーナ」というらしい。そして父はイングニア、母はフレーナ、すでに数100年を生きているらしい。
やっぱり、エルフなら魔法は使えるはずだし、試してみたい。
気を練ってみる。武術を修業したときに獲得した技(この世界ではスキルともいえる)であり、前世では戦闘や体内強化などに効果があったものだが…。
体内の中で、魔力が巡りはじょめた。「魔力を感じてみる」と自分の体と周辺を感じ始めた。
見える、客観的に自分が見えた。
「赤んぼだった。」予想どうり耳が…。
「魔力感知」を練り魔力の巡りを感じながら、周辺の状況や人物を確認して自分の状態を見るようにしているが、そばにいるのは両親のみで、他には誰も感じない。
まだ、魔力の量が少ないのか自分を中心に10m程しか感じ取れないようだった。
そんなことをくりかえしながら3日がたった。
やっと、目が見えるようになったのだった。魔力感知で感じた様子とほとんど変わらず新鮮味がなかった。
しかし、ひとつだけ違ったことがおきたようだった。目を凝らしてみると、母と父がいてその斜め上に、何か数字のようなものが見えたのだった。
「これって、ステータスがみえている?…。」
種族 エルフ フレーナ(128)ソフィーナの母
Lv139 (32/26000)
HP13598 (32/2600)
MP38777 (159/3780)
魔法適正 風魔法 精霊魔法
種族 エルフ イングニア(168)ソフィーナの父
Lv159 (0/32400)
HP14598 (66/2600)
MP58777 (1729/6780)
魔法適正 風魔法 精霊魔法 神聖魔法
自分をよく観察すると、左右の眼の色が違っている。オッドアイというやつか?この世界では魔眼ともいわれていたようだった。
その魔眼はステータスを読み取れるようだった。ただ、まだ成長が伴ってないため一部しか読み取れないようだった。
父イングニアは、魔眼を見た瞬間魔力の流れを読み取ったようで大喜びしたのだった。
「この子はもう魔力を操作できてるぞ!」
「いろいろな魔法も覚えられるぞ、きっと…。」
「そうね、たのしみだわ?」
母フレーナは、そう言って優しく抱いてくれた。
そうか、魔法を教えてくれるのはすごく嬉しいな。まだ、しゃべれないし取り合えず魔力を練る練習でもしておこう。
のちに教わるはずの「魔力操作」を気づかずにおこなうのであった。
しばらく3か月程たって、手足が動くようになると「魔力操作」により「魔力」も増えてきたようで近くにある物を引き寄せたり、4次元空間に出し入れしたりして遊んでいた。
その中には本もあり、なぜか普通に読めた。もちろん日本語や英語でもないのになぜか読めるのだった。
ただ、身体の成長はまだ赤ん坊のままのため、しゃべることはできない。舌がうまく回らないのだ。声を出すと「うぅー」とか「あぁー」しか母音でしか発声できないのだ。
この世界にある物語や、神話などがあったため、その中に出てくる登場人物や神が使う魔法や奇跡が面白かった。
世界には、いろいろな魔法があるようたった。前世のような科学や物理といったものは、やはり少ないようで、そのかわりに魔法や魔術具が発達したようだった。
自分の手で本のページをめくれない為、魔力を使ってページをめくる。魔力が少ないため最初は5-6ページしかよめなかった。疲れて眠ってしまうので少しづつ読んでいた。
ただ、なぜベットの上に本があるのか不思議に思われていたようだった。