4冊め 『タイムライン』中世とSF好きへ
[ハヤカワノベルズ] 著者:マイケル・クライトン
こちらも映画化作品。
中世のフランスに量子力学をもってタイムトラベルするSF作品。
単独ではなく、複数人でいくところがポイント。
14世紀で行方不明になったジョンストン教授の救出のため、発掘調査チームのクリス(男)、ケイト(女)、アンドレ・マレク(男)は中世へ転送されます。
城攻めに恋愛、火薬に悪役。とにかくてんこ盛りで、飽きさせないスピード展開。
一般的な能力で読者の代理人のようなクリス(教授の息子)。
紅一点で活躍する活発なケイト。
キャラそれぞれに役割分担があって良いのですが、中でも目を惹くのは助教授にして騎士オタクのアンドレ・マレク。彼が誰より素晴らしい。
だって強いから! 普段から現代で騎士修行してたくらいオタクだから!!
中世愛が溢れ出てるマレクが本気で中世に行ったら? 彼、大興奮。あと、お役立ち。
そんなマレクでさえ、現代語との単語の使い方の違いに戸惑いますが――、「通じないんだね」と苦笑しつつ、口説きます!(待て)
お姫様に惚れてしまって、一生懸命、口説くし助けるし。
いやもう、私の中で主人公はマレクでした。かっこよかった。作中でのドラマとロマン担当は彼だと言っても過言ではないでしょう!
後ほど合流する知識のかたまり、教授もなかなか良い味わいですが。ギリシャ火薬作っちゃったりと、ツッコみたくなる方が目立つ。
オススメは映画版。視覚的にわかりやすいから。でも原作も良い。どちらも素晴らしい。両方見て欲しい。そんなお話でした。
映画は最後、悪役のやられ方が好きです。ざまぁです。スッキリしました。
ちなみに"カステルガール城"という単語の響きが好きです。