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第63話・いろいろ造りましょう・・しょのに


えっとぉ~。

ちょっと、やらかしてしまいましたが、気を取り直していってみましょう。


次に作るのはマナポーションです。


マナポーションの材料は地方によって変わるんだけど、ここら辺では『白ニンジン』と言われる根菜類や『フォレストチューバー』って名前の芋類。

あとは『ヒカリイチゴ』っていう野イチゴがメイン材料。

どれも、実や根っこに魔力をタップリと貯め込んでいる。


ちなみに『白ニンジン』と『フォレストチューバー』は食材としても優秀なので畑で栽培もされているので比較的に手に入り易い。

全然、関係ないけど、俺は『フォレストチューバー』を千切りにして塩コショウで炒めたモノが大好きなのでよく食べる食材だ。


じゃ早速、製作していこう。

まず、材料をすりおろしましょう。それから、すりおろしたモノを濾します。

必要なのは濾した液体の方、固体の方は小麦粉などを混ぜ団子状にして、スープの具にすると美味しく頂けます。


さて、液体の方ですがこれには季節や場所にもよるがたくさん魔力が溶け込んでいます。ただ、これに熱を加えると魔力が減ってしまう。しかし、加熱しないとお腹に悪いと甚だ加工しにくいモノとなっております。

そこで弱火でじっくりコトコト煮込んでいきながら、魔力を含んだ温泉水(『魔泉水』という)を混ぜて減った分の魔力を補っていきます。


そして、出来たのがこちらです。


このままだと、少々トロみがついていて飲みにくい状態になっています。

なので、飲みやすくするために薄めるのですが、ここでまた『魔泉水』を使って薄めると効能は強くなりますが値段的に非常に高価になってしまい商品とするならオススメできません。

ですから、普通の水や風味を考慮して果実水などを混ぜて薄めると良いでしょう。


こちらが完成品となります。ちょっと鑑定してみましょう。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


マナポーション・・・低品質


一番市場に出回っている普通のマナポーション。

飲みやすいが、ほどほどの効力しか望めない。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


ま、こんなもんでしょう。イイ感じですね。

『魔泉水』を使う量と材料の魔力の濃度で品質が変化するので、仕方ありません。


さて、この問題の『魔泉水』ですがここヤドラムでは採取できません。

北方の温泉で有名な『ニセルコー』って所から輸入してるんで、そこそこ値が張ります。品質の良い『魔泉水』は冷泉から採取するんだとか…。


で、この魔力ってのは高圧で低温っていう深海のような環境だと水に溶けやすい、二酸化炭素と似たような性質を持っている事がわかった。

ならば試しに造ってみようってんで造ったのが前回使用したDELSONでちょっと手を加えた水です。コイツを仮に『人造魔泉水』呼ぶことにしよう。


さて、高濃度の魔泉水は炭酸水と同じくシュワシュワします。

ただ、シュワシュワの魔泉水は毒です。高濃度の魔力は魔力酔いの症状を起こさせ、ひどい時は死ぬ事だってあり得るんだそうだ。何事もほどほどが一番ってことらしいです。

しかし、出来そうなら造ってみたくなるのが人の(さが)ってモノ…。

と、いうわけでDELSONの肥やしになるのは確定ですが造ってみましょう。

シュワシュワの人造魔泉水をタップリ使ったマナポーションを!!


作り方は基本的に同じです。違うのはじっくりコトコト煮込んだ材料を高圧低温の環境下に入れ失った魔力を溶け込まし、尚且つ人造魔泉水で薄めて製作する事です。ついでなんで『ソーマ』も使ってみましょう。どうせDELSONの肥やしですから、自重ナシでやっていきます。


………。よし!できました。なんかジンジャーエールみたくて美味しそうな感じです。早速、鑑定てみましょう。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


ハイマナポーション・・・伝説級


『ソーマ』の効能により体内への吸収時間及び吸収率が非常に高い。

ほぼ、瞬時に効果を発揮する。

体内に直接注入すると更に強い効果が期待できる。

但し、効果が高過ぎる為、死亡または魔獣化現象を引き起こす危険性が高い。

非常に危険な劇物であるので希釈して使用すると良い。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


ハイ!!劇物指定を受けました。肥やし決定です。


と、いうわけでファーストエイドキットに入れるポーションができました。

あとは、キット用の箱とその他の医療品を幾つか入れるだけ。

医療品の方はすでにピックアップしてます。

ガーゼに包帯、縫合用の針と糸、あとは消毒用アルコール。

これを5×10cmの箱に入るようにまとめて…っと、こんなもんかな。

売り方としては基本のセット(ヒーリングポーション、マナポーションと医療品のセット)をメインにして、使った物を個別に買えるようにしよう。

あとはオプションで高品質に変更したり、ちょっとした魔導具を売り出していこうと思う。家庭用に「富山の薬売り」みたいにしても売れそうだな。

よし!ヤーヴェさんに提案してみよう。


商売を考えるってちょっと楽しい~。


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