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第124話・授業の手伝いもするんです


さて、冬になるまでにランクを二つ上げないといけなくなった。

しかも、自腹で……。罰ゲームなのかな?


これはもう決定事項になってしまったんで、逃げる事もできない。

DELSONに吸い込まれダンジョンに帰還するラムちゃんを見送りつつ、世の中の理不尽さを呪ってしまう俺が居たのだった。


それでだ、ラムちゃんが帰還する時に、みんなに例のトゲを渡すように言われた。

ラムちゃん曰く友好の証なんだそうだ。

ただ違ったのは、トゲの使用法の裏ワザ付きって事。

クララ様には2本、みんなには6本トゲを渡して、地面に刺す時にはまとめて刺せって言われた。

こうすると、クララ様のは2人乗り、みんなのは6人乗りになるんだってさ。

そういう裏ワザは初めから教えてくれれば良いのになぁ。


まあ、これでダンジョン経由で気軽に集まれることになったわけだ。

ついでに、ヤドラムまで楽に行けるんじゃないかな?なんて思ったりもしたんだが、これがなかなか上手くいかない。

なんせ、ヤドラムのダンジョンは管理されているんで、いくらステルス機能があってもいろいろと問題が出てくる可能性がある。

ラムちゃんを守るためにも、そんなリスクをとれるはずがない。

てな事で、クララ様からダンジョンを安易な移動手段として使用するのは一時的に禁止する、となったわけだ。


ヤドラムへの移動手段は、今まで通り徒歩か馬車って事なんだけどねぇ〜。

正直、面倒じゃん。こちとら交通網の発達した世界から出張してるわけだしさ、今更徒歩ってのもキツいのよ。なんか楽な交通手段を開発しようなんて考えてるわけなんですわ。ユーノさんがブチキレるかもしんないけどね。


では早速、開発しよう!!……ってわけにもいかない。

今時期のアサイ村は畑仕事やら何やらで非常に忙しいのだ。

しかも、今回の学園都市計画でこの村の人口も増え始めてきた。

この村もヤドラムと同様に食料自給率のアップを図らないといけない。

畑の枚数を増やすのは勿論の事、今まで細々とやっていた牧畜も増やす事になったわけだ。


そこで駆り出されたのがギルド出張所の新鋭、ノーベルくん。

「なんで僕ばっかり家畜の世話をしなきゃいけないんですか?!」って嘆いていたけど、新規事業の指導もギルドのお仕事なんだから頑張ってほしい。

俺もスケジュールが合えば手伝うんだからね。




さて、そんなこんなで翌日のこと、本日の予定を聞きに出張所に行くと今日のスケジュールは学校のお手伝いになっていた。


ミュラー爺さんのブートキャンプの手伝いかな?なんて思っていたんだけど、今回はヘイゼル爺さんのサバイバル訓練の手伝いだった。


「……って事で、オマエ等にはここで火起こしをやってもらう」


ヘイゼル爺さんの授業は案の定、火起こしから始まった。

いやぁ〜懐かしいねぇ。俺も火起こしには苦労したからなぁ〜。


「魔法及び魔導具は使用禁止だ。これから渡す道具のみで火を起こしてもらう。最低でも5分以内に火を起こせなければ、森での訓練は無いものと思え」


おい…、爺さん。俺の時は3分以内って言ってなかった?ちょっと甘くなってんじゃないの?

てな事を思ったりもしたが、すぐに爺さんから指示が出て俺は生徒達に火起こし用の板と棒を配って回った。


「道具の使い方は座学で教えたからわかっていると思う。各自、火が着いたらワシか、ユウキを呼ぶように。では、始め!!」


掛け声と共に生徒達と火起こしの道具との格闘が始まった。

そこかしこからキュコキュコと耳障りな音が聞こえてくる。

生徒達は必死になって火を起こそうと頑張っていた。


火起こしって慣れてないと、かなりキツい作業なんだよねぇ。みんなガンバれぇ。

そんな中、「はい!」元気よく手が上がった。

え?!もう火が着いたの?まだ3分も経ってないよ。


手を上げているのは、なんと最年少のケビン君。

足元の焚き木からは既に炎が上がっていた。

ナニこの子?何気に優秀なお子様なのかな?


「うむ。合格じゃな。ずいぶんと手慣れているようじゃの」


ヘイゼル爺さんが無条件で褒めているよ。


「はい。うちは貧乏だから火の魔石もありませんし、これくらい出来ないと冬場は凍え死んじゃいますから……」


ハウ…。なんか少々重い事情があったようだ。

ケビン君はまだ文字や計算が出来ないらしいんだが、拾ってくれたクララ様への恩返しの為にもと、座学も必死でガンバっているらしい。


12歳という年齢でかなり苦労していたんだな。俺も陰ながら応援しよう。

なんか困ってる事はないかな?出来る事だったら、オジさんが解決してあげよう。


ナニナニ?図書室で自習したいけど、時々変な声が聞こえてきて怖くて図書室に入れないと?

………わかった。その声の原因には心当たりがあるから、すぐに解決できるよ。

これからギルドの出張所に『図書室でのイチャイチャは禁止』のポスターを貼って来るから、それで解決だ。


まったく、あの二人は学校でナニしてるのかね?困った大人だよ。


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