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第123話・試験を受けることになりました


質疑応答の後、ラムちゃんとクララ様は冒険者組のルキアさんとマリアさんを交えて第八階層のレイアウトを決める話し合いに突入した。


その間、俺はユーノさんから説教という名の尋問を受け、ダンジョンに仕掛けた魔導具の事を洗いざらい白状させられた。

いやぁ~、ユーノさんって見掛けに因らず握力が強いのねぇ~。

ユーノさんのアイアンクローで頭蓋骨が変形するかと思ったよ。


さて、歪んだ頭蓋骨を治しつつラムちゃんとの話し合いに混ざりにいく。


「で、具体的に何か決まりました?」


「大まかには決まったよ」


と、ルキアさんが教えてくれた。


そこで決まったのは、第八階層は上・中・下の三層構造にする事。

そして、上層は冒険者が回収して利益を出せるような簡単な構造にして、中・下層を立体迷路にして難易度を上げる。

出現する魔獣は素材の回収率が良いとされる昆虫型をメインに置く事になった。


「それで、第八階層への階段の出現条件なんだけど…」


そう言ってルキアさんは話を続ける。


第八階層への階段は三ヶ所に出現させる事になった。

んで、出現条件は『オルトロスの討伐』。

あのぐうたらしてるオルトロスが討伐された時点で、第七階層のどこかで階段の扉が開くってなったらしい。


「例の闘技場には階段は出ないの?」


「うん。前回の討伐時に出現しなかったからね。帳尻合わせで出現は別の場所って事にしたのよ」


「オルトロス討伐って…。ギルドが動くとは思えんけど?仮に討伐隊が組めたとしても目の前に階段が出現しなきゃ、赤字ってなって責任問題に発展するんじゃないのかなぁ?」


そんな疑問を投げ掛けるとクララ様が答えてくれた。


「階段の出現に関しては、ラムちゃんさんが調整してくれるそうです」


クララ様、丁寧なのは良いですが『ちゃん』に『さん』付けは必要ないですよ。


まあ、クララ様が言うには討伐成功時にラムちゃんが第七階層で活動している冒険者の近くに分かり易く階段を出現させるよう調整してくれるらしい。


「ただ、問題なのは出現条件の『オルトロス討伐』なのよねぇ」


そうルキアさん愚痴る。

そりゃそうだろう。オルトロスの討伐なんて旨味の無い仕事、誰がやるって話だ。

しかも、『階段の発見』っていう手柄は他の冒険者のモノになるのが決定事項になっている。ハッキリ言って損しかない。


「ですので、このオルトロス討伐はあなた方『紅の風』にやって頂こうと思っています」


そうクララ様が言い出した。まあ、戦闘力だけに関して言うならば『オルトロス討伐』なんて軽い仕事だ。ただ、今回の仕事は俺達が趣味でオルトロスの討伐をやるって事にしないといけない。


「でも、その件に関しては少し問題があります」


そんな事をマリアさんが言い出した。


だよねぇ~、簡単な仕事とは言え赤字になるし、それに面倒くさいものねぇ。


「問題とは何でしょう?」


「それは、ユウキくんのランクが低すぎるので、計画をギルドに提出したところで受理はされないんです。最低でも『D』ランクになってもらわないと…」


マリアさんによると、パーティーでの行動はメンバーの最低ランクに依存するという規定があるんだそうだ。

なので、我が『紅の風』のパーティーランクは俺のランク『F』に依存する。

ちなみに、ルキアさんはランク『C』マリアさんはランク『D』そしてリーダーのユーノさんは見かけによらずランク『C』だったりする。


横目でチラっとユーノさんを見た時に「ナニ!文句ある!?」って感じに睨まれた。

だってさぁ、そんな細腕じゃランクCって感じしないジャン。

って言ったら、ユーノさんは御自慢の魔導具でフル武装するんだって。

なんでしょう?ハリネズミ戦法ってヤツ?お金持ちの戦い方だなぁ。


「それならば、ユウキさんには準備が整うまでにランクアップの試験を受けて頂くという事で、お願いしますね」


ええ~。マジですか?超メンド~なんすけどぉ~。

出稼ぎだけならランクFでも充分にやっていけるんだけどなぁ~。


「ほら。ユウキも駄々こねるんじゃないの。ランクアップしたら、それだけ実入りの仕事も受けられるし、動きやすくもなるんだからね」


そうルキアさんは言うが、ランクアップ試験ってお金が掛かるんだよ。

受験料は出してくれるの?


「費用の方は私が持ちますので安心してください」


やったね!流石はクララ様だ。太っ腹である。

と、思った矢先…。


「クララ様、それはいけません」


と、ユーノさんからストップが掛かった。

えぇ~?なんでぇ~?費用を出してくれるって言ってるんだから、いいジャンか。


「そこまで甘えてしまっては、ユウキくんの為になりません。ここでクララ様が費用を負担してしまったら、それが甘えの気持ちとなって試験への真剣さがなくなるかもしれません。彼には真剣な気持ちで受験して欲しいのです」


「そうですね。試験はユウキさん一人が受ける訳ではありませんものね。それは他の冒険者にも失礼ですし、ユウキさんの為にもなりませんね。ここは心を鬼にしてユウキさんの自費で受験してもらいましょう」


ちょっとぉーー!!ナニそんなあっさりと方向転換してくれちゃってんすかぁ。

自費ってぇ~…。そんな殺生なぁ~~。


「ガンバって受験費用を稼ぎなよ」


って、ルキアさんがサムズアップしてる。

ああ~、ランクアップ試験二回分っていくら掛かるんだぁ?

村じゃ現金収入が少ないんだぞ。ヤドラムに行って稼いでくるかなぁ~。


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