表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
103/227

第103話・これが好景気の兆しか…


インスタントラーメンの契約が済み、今はヤーヴェさん宅の屋根の上で雪かきの作業をしているところだ。

屋根の積雪は50cmほど、それをDELSONで吸い込んでいく。

一時間程で屋根の雪はあらかた吸い尽し、残りは玄関周りの雪だ。

氷の様に固まってしまった雪もDELSONなら大丈夫、ガンガン吸っていく。

二時間も作業すると、玄関周りがキレイに片付いた。


「うむ。見事な出来栄え。気持ちイイね」


なるつもりはなかったが、今やすっかり異世界の掃除屋さんになった気分だ。

正直、冒険らしい冒険もやってないし、稼ぎの大半がスライムと掃除だ。


ちょっと自嘲気味に「冒険者が冒険しないって、どうなのよ?」って考えてしまうが、これはこれでアリな気もするんだよね。

実際問題、この世界はゲームじゃないから死んだら終わりなんだし、このまま大したイベントも無くダラダラと異世界ライフを楽しむのも一興だ。何せ俺自身がチートガン積みな訳じゃなく、一般人以下の能力しかないんだから…。


そんなクダラナイ事をつらつらと考えながら雪かきを終え、メイドのアーヤさんに仕事終了の報告を入れた。


今回の雪かきの報酬は銀貨一枚也。キツい仕事だから、これくらいが適正価格だ。

冬場の出稼ぎ冒険者のメインの仕事とも言えるんだけど、俺の場合はちょっと違うわけで、他にもいろいろとやらないといけない。




んなわけで、翌日からは森に来た。別に狩りをするつもりはない。

今回はラムちゃんの部屋の為の資材調達だ。適当に切りやすそうな木を切っていく。木が曲がっていようが気にしない。こっちにはDELSONがある。

このチートアイテムなら、木材の加工も乾燥具合も調節可能だ。

それに『クラフト機能』を使えば、あっという間にダンジョン拠点のパーツに早変わり。


「いやぁ~流石はDELSONさん便利ですなぁ~」


適当に木を切り倒しつつ、DELSONでパーツ製作の流れ作業。

家内制手工業の超効率化の姿がここにあった。

レシピ登録をすれば、大量生産も簡単だ。ま、そんな事しないけどね。

そんな感じで、数日の間は拠点用のパーツ製作に励んだ。


そして、スライム牧場建設の合間をみては秘密裡にラムちゃんの部屋へと通った。


「漸く、それらしくなってきたね」


ラムちゃんは出来上がった部屋を見てご満悦だ。ダンジョンコアの前室を作りコアのある部屋をリビング化して、更に小さな作業部屋まで作り上げた。

あとはいろいろと魔導具を設置すれば完璧だが、それは材料が揃うまで我慢してもらおう。魔導具製作にはお金が掛かるのだ。


とは言え、稼ぎを増やす事自体は簡単になってきているんだわな。

その理由は、アサイ村とヤドラムで行っている建設ラッシュ。

ここ数日の間でヤドラムに来る輸送量がニ倍に膨れ上がった。


最初は建設用の資材の運搬が増えた。

そして運搬に関わった人達がヤドラムで休息を摂る。

すると、その人達の為に食料や酒類などの消費が増え、それを見越して商人達が売りに来ると言った寸法で、あっという間にヤドラムが賑やかになってきた。


そうなると、仕事も増える訳で冬場は少ない冒険者も戻ってくるという次第。

すると、更に食料や酒類の消費が増え…、って感じで景気が良くなってきた。


どこぞの経済学者が「景気を良くしたかったら、ピラミッドでも作って公共投資をしろ」って言ってたらしいが、一理あるね。


さて、仕事がある内に稼げるだけ稼いでみましょうかね。


明けましておめでとうございます。

本年もヨロシクお願いします。


お読みいただき、ありがとうございます。


本編の内容が遅々として進んでいませんが、

今年はスピードを上げていこうと思っております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ