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詩論  作者:
3/7

適度【改稿する可能性があります】


 昨夜、書き方が増えた。ーーそれは、人にとっては恐ろしく単純で当たり前のことなのかもしれない。

 

 ……けれど、私にとってはーー


 文章の綴り方など千差万別、癖も含めた多種多様なものだろう、そう思ってみても


 書き方が増えるのは嬉しいことだった。


 応用が利かせれば、今は乾いた文章でしかないこれもきちんと形になっていくだろうと思う


 今までの書き方との一番大きな違いは、表出が内に向かない、ということだと思う


 自らの説明を引っ張ってくるなら


 『私は、きっと、作品を子供と捉えると、まるで自らの所有物のように捉えてしまい、(私の捉え方が歪んでしまっているからだと思います)まるで、内側の我ばかり愛すような内へ内へ向かう創作になりがちで、それをよしとしない私の内側と衝突をしてしまうからなのだろうと分析をしています。


 この捉え方なら、作品を自律、自我を持った一つの作品として客観的に見つめ、観察し、捉えながら、読者の方への誠意(外に向けての誠意)として思考することが可能となり、自らの内側とも衝突せず、楽なのだと、分析をしています』


 自らを抉り、内に内に向かうような表出は時に、推敲が難しく、拘りが強かったりと、不便がとても多い。けれど、作品自体が自我を持つ独立した意識だと位置づけ、観察し、捉えるという視点に変えると、その表出は、他に向かい、内すら外から観察するような書き方となる


 これは、内と外の逆転といえるだろうけれど、表出では、私は、後者の方が恐ろしく楽だ

 何故なら、内へ必ずしも意識を置く必要性がなくなるからだ


 ここでは、前提の違いがあり、作品は、既に自我を持ち、独立していると捉えるなら、こちらから、作品に自我を与えるような働きかけをしなくともよくなる


 文章の言葉は、それら自我を縁取る記号となり、意味がなくなる 

 推敲でいくら文章を弄ろうが核は揺らがない、作品は、変質しない


 この前提条件の違いによって表出される作品の雰囲気は、感情を排他した恐ろしく記号的な乾いたものとなるだろう


 今までの取り組みでは、言葉をイメージでつなげ、核を縁取るように表出するようなやり方、拙作では以下のような作品が、すぐに思い浮かぶが、

 


【例1】『椅子が倒れた。それは、なにげないふうに。けれども、それは、風であったから、


五月雨の指先、あたしは、夢見心地、普通の顔に乗って、列車が向かってきたの。


私は工場のベルトコンベアに乗っています。まるで、それは、アジアでしたから、私はそのみをそこに横たえました。


不揃いな指先があつく燃えるようで、あたし、おどろいて、叫んだの。そらには、ジプシーが、くちだけ震わせていたの。


私は、あそこの入口に吸い込まれましたら、そのうち、衣糧品になるとわかっていましたの。それだけは、ごめんでしたわ。私は、それだけは、ごめんでしたの。


みなさま、くちぐちに、口だけをそこにおきざりにして、じょうしき、だと、私には、申しますの。私は、それは、それだけは受け入れられませんでしたの。


裸足の足先で、あるくことに、なにの苦痛もありませんの。私には、それは、大したことのない痛みですもの。


かざりが、うわむきになりますわ。私には、みえますの。かざりが必要なのですわ。おんなたちには。それがいきるために


裸足のあしさきに、あか が、からみつくことの、おぞけにも、もうなれましたの。私、自らがときおり、透明に思えますわ。それは、あけすけ、という、こと、ですのよ。


この街には、きっと、穴ばかりですのよ。私には、それは、ひとのいとなみ、と、思えますのよ。それは、ひどく、身近でありましょう?それは、まるで、身支度のようでございますから。それは、日常ですのよ。』

【詩 無題】


 のようなものや、


 【例2】『まっかなりんご ころころ りんご にこにこ笑って ころころりんご 臨床心理士 ひなつせんせい ころころりんごころころわらう あたしが、まだ、みっつだったころ、かあさんは、羽になりました。羽になって、とんでいったの。あたし、しらなかった。羽になったら、もう会えなくなるのね。かなしかったけれど、りんごをのんで、わすれました。いやなことがあったら、そうしてわすれるの。ころころりんご。まっかなりんご。あたし、知りませんでした。ひとは、おとなになったら、りんごのこと忘れちゃうのね。あたし、ちょっとだけ、びっくりしました。やだなぁ。あたしは、りんごのこと忘れたりしません。とっても大事だからです。つらいことがあったら、りんごを呑んで忘れます。りんごころころ。やさしいりんご。あたし、きづかないままに、お友だちのよっちゃんと、りんごを呑みこんでしまいました。りんごは、秘密だったのに。りんごは、怒って、あたしを叩きました。なんどもなんども。それでも、あたし、りんごが好きです。哀しいことがあったら、りんごを呑んで忘れます。ころころりんご。怖いりんご。あたし、ある日、りんごを埋めてしまいました。桃の木のしたに。りんごころころ。ちくちくりんご。そらは、まっさらに青くって、あたし、苦しくなりました。りんごを呑んで忘れたいのに、りんごはもういないの。あたしが埋めてしまったからです。桃の木のしたに。りんごころころ。哀しいりんご。』

【詩 りんご】


 のようなものが思い浮かぶが、今回のこれは、言葉を敢えて記号化するのではなく、概念を記号化するのだと、極端に表現するのならば、そういうことなのだろう。


 使いこなせるようになりたい。


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