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ようこそ! 魔法ギルドへ!

俺達は剣士の案内で魔法ギルドという場所に移動した。

そこは小さな建物が並んでいる村の中で、一際大きく、かなり豪勢だ。


「ここが魔法ギルドか、随分と大きいな」

「魔法ギルドはかなり力があるんだ、でも、いっつも人手不足で嘆いている

 私はその魔法ギルドの手伝いを良くやっているんだ」

「そうなのか? じゃあ、俺達がいた場所に来たのも?」

「それは見回りだ、魔物が出てきたら危ないからな」


まぁ、実際に魔物は出てきたよな、わんさかと。

でも、大した相手では無かったような気がする。


「とにかく、ここのマスターの場所に案内する」

「あぁ、頼む」


俺とシャナは彼女の後に付いていき、その魔法ギルドのマスターの部屋に案内して貰った。


「ここだ」


その部屋の扉はかなり大きく、まさに偉い人が居るって感じだった。


「大きい扉だな・・・」

「マスターは小さくても良いって言っていたんだが、大きくなってるんだ」

「はぁ、そうなのか」

「それじゃあ、開けるぞ」


剣士の少女は扉をゆっくりと開いた、そして、扉が開くと机でスヤスヤ寝ている女の子がいた。

そして、その隣には大量の書類が、書き終わったのか、それとも書き終わってないのか。

とりあえず、彼女がかなり疲労しているのはよく分かった。


「ティア、起きてくれ、魔法使いを見つけてきた!」

「うぅん、もうちょっと寝かせて・・・」

「早く起きてくれ!」

「うぅ、分かったよ、仕事するよぉ・・・もう」


そう言うとティアと呼ばれていた少女が渋々起きた。


「で? 書類仕事だよね・・・あとどれだけあるの?」

「そうじゃなくて、魔法使いだ、魔法使いを見付けてきたんだ」

「え!? 魔法使い!? 本当に!」

「あぁ、ほら、あの2人だ」


そう言うと、剣士の少女は俺達の方を見た。

すると、ティアと呼ばれていた少女が歓喜し、立ち上がろうとした。


「いったぁ!」


しかし、喜びすぎたのか、謝って机に思いっきりぶつかり、机の上の書類が一気に散らばった。

これは、片付けとかが面倒そうだぞ。


「あぁ!? しょ、書類がぁ!」

「それは私がやっておく、ティアは2人に色々と話してやってくれ」

「あぁ、うん、チノ、お願いね!」


あぁ、あの剣士の女の子はチノって言うんだな。


「えっと、ようこそ! 魔法ギルドへ! 私はこのギルドのマスター! ティア! よろしく!」

「俺は一応魔法使いのシャンと言います、よろしくです」

「我は炎の堕天使、シャナ・ミルエル・ラリファース! 煉獄の炎の使い手だ!」

「シャナ・・・まぁ、よく分からないから、とりあえずシャナで良いよね」

「違う! 我はシャナ・ミルエ・ラリファ、むぐ!」

「シャナで良いだろう、長いし」


俺はシャナの口を塞ぎ、自己紹介を妨害した。

だって、一々長いからな、こいつの自称名前は。

そもそも、初対面の人に中二全開で自己紹介するなよな。


「それじゃあ、自己紹介も終わったし、所属するんだよね?」

「まぁ、そのつもりだな」

「うんうん、そうだよね、その方が色々と恩恵があるし」

「ただ、詳しくはよく分かってないんだ、教えてくれないか?」

「うん、良いよ! 何を聞きたい!?」


ティアはもの凄くわくわくしながら質問を待っている。

普通、質問って言うのはこんなにわくわくしないだろうにな。

まぁ、良いか、とりあえず質問するかな。


「じゃあ、魔法ギルドって何をする場所なんだ?」

「魔法ギルドは魔法使いが集まって色々としちゃおうって場所だよ

 依頼とか、魔物討伐とか、一応力もあるから、村の指示とか、色々だね」


ふーん、要するに何でも屋って感じだな。


「じゃあ、所属した場合、何か制約とかあるのか?」

「無いよ、ノルマとかも無い、でも、村に何かあったら呼ぶと思うよ」

「まぁ、それは分かるな」


なんせ、村を統治している場所っぽいし、村に何かがあったのに何もしないわけにはいかないだろう。


「それじゃあ、所属している人数は?」

「えっと、確か・・・あなた達を入れると・・・7人だね! 魔法使いは少ないから!」

「・・・な、7人かよ・・・それは少ないな・・・じゃあ、前までは5人だったのか?」

「うん、魔法使いは少ないし、でも、助けて欲しいって所は多くて、人手不足だったんだよ」


なるほどな、そりゃあ、人手不足だろうよ、なんせ、僅か5人程度じゃあな。

にしても、魔法ギルドで5人か・・・本当に貴重なんだな、ここでは魔法使いって。


「じゃあ、次だ、魔物ってどんだけいるんだ?」

「そうだね・・・数え切れないよ、でも、人類の何十倍もいるのは確かだね」

「何十倍? 人間よりもそんなに多いのか」

「うん、魔物に対抗できるのが極一部の人間だけだから、追い込まれちゃってるんだ

 今じゃあ、小さい村位しか無いよ、それ位しか、守れないから」


人間がそんなに少ないのか・・・ふむ、やっぱり、この世界は俺達の世界とは違うわけだ。

魔物が出てきた当たりから何となくそんな気はしていたが・・・・・・ん? 待てよ?

魔法使いが少なくて、魔物が多いって事は、この世界には豊潤な魔力があるって事だよな?

もしかしたら、それが理由で俺達の魔法の威力が跳ね上がったのかも知れない。

俺達の魔法は非常に少ない魔力で高火力の魔法を放つ事が出来る魔法だ。

もし、その魔法が豊潤な魔力がある場所で使えれば、当然威力は跳ね上がる。


「なるほどな・・・納得がいった」

「何の? あぁ、人間が少ない理由が?」

「まぁ、そうだな」

「ふーん、とにかくだよ、私達が1番しないといけないことは村を守ること

 だから、あなた達も力を貸して欲しいんだ」

「あぁ、勿論だ」

「任せておけ、我は炎の堕天使、人を救うことなど造作ないことだ」

「うん、何だか頼もしいね!」


俺達の魔法の火力が非常に高くなった理由も分かった。

これは、一応魔法の研究をしている身としては、テンションが上がるな。

俺が中学生の頃に考えた大規模魔法、それを試してみるのも良いかもしれない。

昔は出来ないと諦めていたが、果たして俺の魔法は正しいのか・・・面白くなってきた。


「わ、我が好敵手よ、何だか怖い笑みを浮かべておるな」

「ん? あぁ、そうか? 顔に出ていたのか」

「と、とにかくだ、我は人を救うことにしたぞ、勿論お主もであろう?」

「あぁ、そうだな、やってやるか」

「やったぁ! じゃあ、もう一度・・・ようこそ! 魔法ギルドへ! 大歓迎だよ!」

「よし、やってやるぞ」

「それじゃあ、握手しよう」


俺とシャナはティアが差し出した手を取り、握手した。

すると、ティアはもの凄く嬉しそうな表情をした。


「ようし! これからよろしくね! シャン! シャナ!」


これで正式に魔法ギルドの一員か。

さてと、じゃあ、こっから色々と情報を集めるとするかな。

そして、新しい魔法も考えたり、使って見たり・・・これから忙しくなりそうだ。

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