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Imitation Star  作者: 十七夜
7:交際宣言
35/50

「ずっとお似合い」

「あ。紹介したい相手、その二が来たよ。おまけつきだけど」


赤間の声に視線をやれば、神前がおまけこと紀藤とともに歩いてくる。

逢坂の腕から、礼の手がぱっと離れた。


「何、そんなところで固まってんの?」

「直くんに報告があるんだってよ」

「へ? あっ、礼? 礼だよね。ひさしぶり。俺のこと、おぼえてる?」


突進してきた神前に、礼はぺこりと頭を下げた。


「前にここで会ったとき、挨拶しなくて、すみませんでした」

「は? そんなのいいよ。紀藤がナンパと間違えて逃げたんだとか言うから焦ったけど。それより、今、どうしてんの? マコとはもういっしょに住んでないんだよな?」

「直さん。これから、俺といっしょに暮らすんですよ」


神前の視線が、逢坂を仰ぐ。


「へ?」

「礼さんは、今は俺の恋人です。と言っても、まだ、交際をオーケーしてもらったばかりですけど」


みるみる、神前の口が開いていく。


「うーわー、すごい、アホづら」

「ショックを受けるな、神前! 逢坂がその気になれば、すぐにでも恋人くらいできちまうってわかりきってることだろ」

「う、う、うん……も、もちろん。わかってるよ。わかっては、いたけど──」

「……反対ですか?」

「エっ! い、いやっ、ちがうよ、礼! 反対とかしないし、そんな権利ないし。ぜんっぜん! そんなんじゃないん、だけど……」

「江野とより、逢坂との方がずっとお似合いじゃないか。つーかな、逢坂が美人を連れてると完全に嫌味だけど、ふしぎと彼女が相手だと、納得するしかない。おまえ、案外、趣味がいいじゃないか」

「紀藤さんに褒められるとは、おもってませんでした」

「今度、彩音にも紹介させてくれ。うちの嫁は奇特な女だから、逢坂の相手があなただと知ったら、小踊りして祝福するとおもう」

「あ、彩ちゃんはな……小踊りするよな、ぜったい。逢坂を絶賛するところまで、目に浮かぶ──」

「あなた、もしかして、礼のこと狙ってたんですか?」

「ちがうよ! そっ、そんなことないから! ただ……」

「ただ、何です?」

「ただ、いいなー、俺も恋人欲しいなー、っておもっちゃってるだけだよね? でもさ、直くん、恋人作って、ちゃんと大切にできるの?」

「………………自分のことで、精いっぱいです」

「それでも、自分のさみしさを紛らわしたいがために、誰かを引っかけるってこともできるけどね。それをやると、直くんじゃなくなっちゃうよ」

「だけど、さみしいんだよ! 差し迫ってんの。どーすりゃいいわけ?」


むんず、と服をつかまれた赤間が、嫌そうな顔をする。


「そんなの──紀藤さんのところに早く子どもでも作ってもらうか。自分で、ペットでも飼えばいいんじゃない?」

「ペット! そうか、ペット!! さすが優児、頭いいっ」



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