第二十三話 新たな可能性
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「リベレー……ション?」
竜一は知らない単語を呟いて聞き返す。
「そう、リベレーション」
「なんだよ、それ」
啓太も聞いてくる。そこにブレイズが口を開く。
「聞いたことがある……自身の眠る力を解放すると言う……」
「うん、その力はすごく強い力なんだって」
「えっと、つまり自分の眠っている力を使って強くなるってこと?」
「たぶん……」
竜一の言葉に曖昧な答えをするスレイ。竜一はオールにも聞いてみる。
「オールは聞いたことないの?」
「いや、まったく」
はっきりと答えたオールに清々しさを感じた竜一だった。
そんな会話の中にかすみが入る。
「まあリベレーションについては後にしましょ。今解決できる話じゃないし」
「そうだね」
かすみの意見にみんなが賛成する。その時オールが竜一の様子がおかしい事に気付く。
「どうしたんだ竜一?」
「……ライトっていう子に勝てるのかな」
「いきなりなんだよ」
「話を聞いていると不安になってくるんだ。だってとても強いんだよね? 僕みたいな弱い奴がどんなに頑張っても彼に勝てるわけが……」
コツン! と竜一の頭に衝撃がくる。オールが竜一の頭をつついたのだ。
「オール……?」
「何弱気になってるんだよ。確かに前回はボロボロに負けたし、話を聞いて不安になるのもわかる。だけどよ、一回目は戦ったけど二回目はまだなんだ。負けたと決まったわけじゃないんだよ。だから諦めるのは早いぜ」
「……そっか、そうだよね……」
オールの言うとおりだった。たった一回の戦いで負けたからといってこの先の勝敗が決まったわけではない。もちろんあの力の差だったから負ける可能性のほうが高い。しかしそれで勝負から逃げてしまっては意味がない。たとえ負けたとしても原因を判明し、そこを直していけば、勝率は上がっていくものだ。だから戦いから逃げてはいけない。結果に怯えて逃げてはいけない。
「ごめんオール、ありがとう。諦めちゃいけないよね」
「ああ、そうだ。だからがんばろうぜ」
「うん!」
「でもまずどうすれば良いんだろう?」
「うーん……」
そうやって悩んでる竜一とオールに啓太が話す。
「そういえばお前、武器があってないって言ってたよな」
「あ、そういえば……」
自分が言っていた事を思い出す。確かに使っている武器がとても使いづらいのだ。
「じゃあ竜一、武器の事をやっていこうぜ」
「うーん、でもどんな武器が良いかな……?」
「竜一はなんか使いたいって思っている武器はないのか?」
「考えたことがないからなぁ……」
「じゃあ逆に考えてみたら?」
「逆に?」
「自分が使いたいと思ってない武器を考えていくのよ」
「なるほど、消去法か……。よし竜一、早速やってみようぜ」
「うん」
竜一は考えを紙に書いてみる。そしてしばらくすると竜一は鉛筆を置く。
「こんな感じなんだけど……」
「どれどれ……」
オールたちが紙に書かれた事を読み取る。
「重いものよりは軽いものね……」
「あんまり前に出て戦う訳じゃないな」
皆が見た後、竜一は答えを待つ。
「竜一、見てみてわかったんだけどスピードを重視した武器が良いんじゃねえか?」
「スピード? 例えば?」
「かすみが使ってるセイバー系とか、後は……銃だな」
「銃? そんなのあるの?」
「ああ。ただ扱いはちょっと難しいけど」
「銃か……」
竜一はそれを聞いて、新たな可能性を感じた。