食人鬼
処女作。
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例えばある日、君が無人島に流れ着き飢餓状態でどうしようもなくなった時、1匹のニワトリが現れた。
雨が降っていて火は使えないし見渡しはとても悪い。
都合良ーくぱぱっと捌くことのできるナイフもない。
ニワトリは立ち止まりただ君を見て鳴くんだ。
つぶらな瞳で『コケコッコー』ってね。
君はどうする?勿論、この場合力では君の方が圧倒的優位。
本来、ニワトリはヒエラルキーの中でニンゲンの食糧、つまり下位層に位置する訳だ。
あぁ、僕が君の立場だったら迷わず喰らうね。生でも全然構わないよ。自分が生き延びることの方が圧倒的に大事だからね。
でも僕が出会った大多数のニンゲンは違う。喰べないんだ。とりあえず一撫ででもしてそこら辺に落ちている名前すら覚えられてないような雑草とか到底ニンゲンには喰えない生ゴミとか、そんなものを与えて無理やり飼い慣らすんだ。
都合のいい時ばかり最下層の生き物を仲間だと思いたくて仕方が無いんだね。僕にはこの思想は全く理解できないよ。わざわざ自分から下の層に堕ちるような真似をするなんてさ。
ねぇ、君はどうする?別に正しい答えなんて求めてはいないよ。ただ、君の考えを聞きたいだけ。
……沈黙、とは中々つまらない選択肢を取るね。
もういいよ。僕は意外と飽き性だからさ。
どうするんだっけ、こういう時は。あー、思い出した。手を揃えるんだったね。うん、もう終わりにしようか。
こんなつまらない話もさ。




