無口な友人
掲載日:2026/03/15
私には無口な友人がいる
小学校のころからの付き合いだから、かれこれ数十年の付き合いだ
「今日はどうする?どこ行こうか?」
私がそう聞くと、友人は私の袖を引き歩き始めた
「ちょっと早いよ!ちゃんと行くからちょっと待って!」
私がそう言うと少しスピードが落ちた
バス停に付き時刻表の横に置いてあるベンチに腰を下ろした
「えーと…次のバスは10分後だって」
友人はコクンと頷いた
「ごめんね!最近あんまり遊べなくて!
結婚式の準備とかあって、色々忙しくてさー
だから今日めっちゃ楽しみにしてたんだよ!いっぱい遊ぼう!」
友人はコクンと頷いた
この友人は無口だがそれが私には心地よかった
友人が立ち上がり私の前に立った
「え、なに?どうしたの?」
友人が指をさした方を向くと、バスが入ってくるのが見えた
「あ、バス来たんだ…」
そう言って友人に向き直ろうとしたとき、物凄い力で私は後ろに押された
ゆっくりと私の態勢が後ろに倒れていくのが分かる
友人の顔を見ると、顔が見えない
なんだか顔にだけ霧がかかったような
背中が地面に着く感触がした
目の前にはバスのタイヤがあった




