まきの家1-2
物凄く遅れてしまいました。
続き待っていた人、いるかはわかりませんがごめんなさい!
新しいタブレット買ったり、ゲームしたり、本読んだりと忙しかった(?)ものでして…すみませんでした!
ではどうぞ!
ゆりちゃんは部屋の中に案内され、その部屋の大きさと清潔さに驚いた。それが普通だと言わんばかりに振る舞うまきやクリスにも驚く。
「ひ、広いですね…こんなところに住んでいたなんて、まきさん凄いです!」
「そんなに広くないですわよ?うちにはここより広い部屋がいくつもありますわ。ね、お母様?」
「そうね〜、多分ここ、一番狭い部屋だと思うわ〜」
あまりにも自然にお茶を入れていたので、ゆりちゃんは今まで気がつかなかった様子。
「…えっと?なんでお茶入れてるんですか?」
「一緒に飲むために決まっているでしょう?それ以外に何があるのよ、まき、お菓子を貰ってきてちょうだい」
「わかりましたわ」
実は自分でお菓子を持ってきていたゆりちゃんだったが、この雰囲気では自分が出すことはできないと思ったのか、そわそわと動かしていた手を膝に置く。
でも、帰る前には渡そうと決意したゆりちゃんだった。
「持ってきましたわ」
時間が過ぎていくのが早いようで、まきはお菓子の入った籠を片手に戻ってきた。まきから籠を貰い、席を立つクリス。籠を渡した時に何か言われたのか、紅茶のポットを持つまき。
ゆりちゃんの頭にはハテナマークが浮かんでいるようだが、気にせずクリスが明るく言った。
「お茶会をしましょう!」
「は、はい、やりたいです!」
ここまで準備をしているのを見てからでは、拒否などできるわけがない。それにゆりちゃん自身もお茶会をしてみたいと思ったのだろう。
三人はバルコニーに移動した。心地よい風が何処からか吹き、暖かい日の光に照らされている。
「ここ、いいですね…」
「でしょう?私のお気に入りなのよ〜」
「これ、置いておきますわ」
そう言って紅茶の入ったポットを丸テーブルに置く。まきは何を話そうかと、二人の話をバックに考えていた。
「さあ、何か話題はないのかしら?」
「そうですね…」
ゆりちゃんも考え込む。二人して悩んでいる様子にクリスは微笑んだ。
・・・
だいぶ時間が経ったはずだが、二人はまだ唸っている。流石にそろそろ話し始めないと帰りが遅くなると思い、クリスは話題を振る。
「じゃあ、ゆりちゃんのお店についてなんてどう?私も食べに行きたいわ〜」
「そうですね!それがいいです!今まで悩み続けていたゆりちゃんがヘンでしたね!」
「盲点でしたわ。こんなに近くに話題があるというのに…」
二人ともこの話題でいいと言う。特にゆりちゃんは、うまくいけばりぴーたー?が確保できると意気込んでいるようだ。
「ゆりちゃんのお店って、持ち帰りできるかしら。できたらまきに買って帰らせたいわ〜」
「ぜんぜんおっけーです!言ってくれたらすぐにやりますよ!」
「持ち帰り、できたのですね…てっきりできないのかと思っていましたわ」
「言ったら良かったですね…すみません」
「今度、お店に行ってみようと思うわ。おすすめはあるのかしら?」
「…その時に気分によりますね!」
「そうだろうと思いましたわ。値段もいつも適当ですもの。似たようなものですわ」
「そうなの?ゆりちゃん。値段が適当なのはあまり良くは無いと思うわ。ちゃんと考えてつけたほうがいいわよ」
沢山の話をしながら、お茶会は進む。
・・・
紅茶のポットの中身が無くなり、お菓子も底をつきかけたとき。空はもう夕焼けで、風も幾分か冷たくなってきている。
「〜っ、楽しかったです!そろそろ帰ったほうがいいですよね」
「そうね〜。私も今日話せて楽しかったわ、またいつでも来ていいのよ」
「帰りもまた私が送りますわ」
「ありがとうございます!クリスさんもゆりちゃんのお店、来てくださいね〜」
そこまで言って、はっとする。
「そうでした!忘れるところでした…これ、作ったので食べてください!」
そう言ってクリスに手渡したのは、ラッピングされたクッキーだった。
「まあ!ありがとう、頂くわ」
「ずるいです、お母様!私も食べたいですわ!」
「まあまあ、落ち着いてください、また持ってきますから」
「…送りますわ。絶対に、残しておいてくださいね!」
少し冷たい風が吹く中、ゆりちゃんとまきは飛び立った。
・・・
「まきさん、送ってくれてありがとうございます!またお店に来てくださいね!」
「わかっていますわ」
まきが家へ向かって飛び立った後、ゆりちゃんは店のドアを開けて言った。
「ただいまです!」
カララン…
読んでくれてありがとうございました。
次回も投稿日未定です、気長にお待ちください。