長い付き合い
「御飯できたよー」
私は、テーブルに茶碗を置く。「ほいよ」と言って座布団に座った胡桃は、箸を投げて怒鳴り出した。
「茶碗とお椀を逆に置くなよ!お前俺を殺してるよ!てめーよー、しかもっ、不味いんだよこの野菜炒め漕げてるし、死ねっつってるだろ俺に!」
「なれない料理を作ったのにごめんね、起き方間違えちゃった。」
「反省しろよこのカス俺風呂入るから」
胡桃は早飯して、風呂に服を脱ぎだした。パンツはブリーフの一枚になり、風呂場のドアを音を立てて閉めた。私は溜息を付きながら、一人で黙々と御飯を食べる。あ、シャンプーが無かったのに気付いて立ち上がった。買い置きしていたシャンプーをもって、風呂場のドアをノックする、「あ?」と聞こえてドアを開けた。浴槽に遣ってる胡桃を横目にシャンプーを置く。ん?あれ?股間が・・・
空きボトルを下げながら、ドアを閉めた。胡桃、女?え?どうりでセックスレスだし初夜もなかったし。指輪の声が聞こえた。
『やはり、騙されてるよ。あれ、照じゃね?』
兄の照?どうりで扱いが酷いと思った。どうしよう結婚してしまった。
『通報しよっか』
なんて言えばいいだろう、戸籍は戸籍だし、破門されてるし、私騙されたあ、と鬱々と考える。
『弁護士と警察、連絡したから』
私は、涙を溢した。