愛されていなくてもいいと
詩のような作品です。
愛されていなくてもいいと
ただそこにいられるだけでいいと
そう言っていたのに
あなたにはその感情は理解できなかったのね
だからあなたはわたしを捨てた
婚約を破棄してまで
あの女を選んだ
後から出てきたというのに
あなたは彼女だけを選んだのね
愛されていなくてもいいから
あなたの隣にいたいのだと
何度も伝えたはずだったのに
結局わたしたちは
終わりを迎えることになってしまって
わたしの望みなんて
きっとどうでも良かったのでしょう
だとしても
伝えたことだけは聞いてほしかった
身勝手な女だと言われるかしら?
でも
もしそう言われてしまうとしても
それでも構わないわ
だって
それがわたしなのだから
わたしを消すことなどできはしないし
わたしを殺すこともできない
この身が滅ぶ瞬間までは
わたしはわたしなのだから
心の臓が動き続ける限り
息を吸い続けている限り
わたしはどこまでもわたし
何が変わっても
何を失ったとしても
それでも
わたしはわたし
それだけは絶対なの
愛されていなくてもいいと
ただそこにいられるだけでいいと
そう言っていたのに
あなたにはその感情は理解できなかったのね
だからあなたはわたしを捨てた
きっと……
そういうことなのでしょう?




