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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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三度目の人生、もう婚約破棄されても動じません。~生き延びることだけを考えて生きてゆきます~

 一度目の人生では、私は婚約者であったエルリッツから突然婚約破棄を告げられた。その際に付け加えのように言われた悪口の数々によって深く傷つき、心が折れて。それによって衝動的に死を選んでしまった。


 しかしタイムリープした。


 二度目の人生でもエルリッツと婚約していたが、前回のような目に遭うのが嫌でなるべく離れておくよう努めた。そうしていれば婚約破棄されてもあそこまでは傷つかないと分かっていたから。そしてもちろん婚約破棄された。その際にもほぼ嘘に等しいような言葉を並べられあれこれ批判されたり酷いものでは侮辱の言葉をかけられたりもした、が、初めての経験ではないためそこまで深く傷つくことはなかった。


 しかし婚約破棄された数日後に事故に遭い死んでしまう。


 そしてまたタイムリープした。


 今度こそ死なない。

 強い意志を抱えながら生きる。


 エルリッツから婚約破棄を言い渡される時はやはりまたやって来た。けれどももう動じない。なぜなら私は生き延びることだけを考えていたから。婚約破棄なんて小さな要素の一つでしかなかったのだ。当然、最初から、彼への想いなど欠片ほども存在しない状態だし。なので傷つくことはなかった。


 そうして私は生き延びて。


 婚約破棄から半年ほどが経った頃に出会った花屋の青年と親しくなり、やがて結婚した。


 後に聞いた話によれば、エルリッツは、あの婚約破棄の直後に亡くなったらしい。

 何でも父がこっそり作っていた借金の返済を求める怖い人が家へやって来た際に借金の主をエルリッツであると勘違いしたらしく理不尽に襲われ殴られてしまい、その時に負った頭の怪我が原因となって落命してしまったのだそうだ。



◆終わり◆

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