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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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高貴な一国の姫は隣国であり小国の王子と婚約したのですが……? ~これは、いずれは女王となる彼女の人生の一部です~

 高貴な一国の姫であるミレニアムは隣国であり小国の王子プリュートと婚約した。


 しかし婚約期間中プリュートは侍女の一人と深い仲になる。

 二人の恋は気づけば誰にも止められない状態となっていて。


 やがて二人は結ばれるほどの勢いで関係を深めていっていた。


 そしてある時ついにそのことをミレニアムに知られてしまったプリュート。しかし彼は謝らなかったし反省もしなかった。彼は「悪いことはしていない」と言うばかりで。しまいには「君がパッとしないのがそもそもの原因だろう?」などと言い出す始末。


 で、最終的には、なぜかプリュートが婚約破棄を言いわたした。


 理由は『プライベートに口を挟む女とはやっていけないから』などという極めて自分勝手なものであった。


 ミレニアムは仕方なく母国へ帰る。

 そして隠すことなくその話をすべて明らかにした。


 すると国王でもある父は激怒。


 娘を傷つけた者が平然と生きる国を放ってはおけない――国王は侵攻を開始した。


 だがそれはあくまでプリュートを仕留めるためのもの。

 無関係な民を殺めるつもりはない。


 そうして二国間で戦争が始まってしまった。


 ――だがあっという間に決着がついた。


 国力に差があり過ぎたのだ。プリュートの国は弱かった。なのでミレニアムの国がほんの数日でプリュートの国を降伏させた。


 ミレニアムの父はプリュートの国の王族を拘束し、順に罰を与えてゆく。


 国王は処刑され。王妃は数十年牢獄へ。プリュートは拷問刑に処されることとなり、拘束される瞬間まで彼の傍にいた浮気相手でもある侍女はプリュートから引き離された後に実験体となり細菌を植え付けられた。


 その後ミレニアムは自国の高貴な家柄の男性と結婚。

 兄弟がいないため将来王となる可能性の高い彼女だが、優しい夫から愛され、日々を幸せに暮らしている。


 彼女はもうプリュートととの件をひきずってはいない。


 終わったことは終わったこと。

 聡明な彼女はそれをきちんと理解している。


 なので、時に話題にすることはあっても、過去の辛い出来事に心を乱されたり落ち込まされたりすることはないのだ。


 高貴な姫ミレニアムは夫や両親をはじめ周囲の人たちや国民などからも愛されて、これからも、穏やかに幸せに日々を生きるだろう。いつか女王となる日まで。そして女王となった暁には、その人望をもって、一国を治めてゆくことだろう。そこには必ず称賛と尊敬が存在し続けるはずだ。彼女はそれだけの才能を確かに持っているから。


 ちなみにプリュートらが治めていた国は民主主義国になった。

 突然の色々な変化には民も戸惑っていたが、なんだかんだで今は以前より良い国となっている。



◆終わり◆

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