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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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繋いだ手を離さないで

詩のような作品です。

繋いだ手を離さないで

絡めた指はそのままにしておいて

今夜だけは

貴方との繋がりを感じていたい

たとえこれで終わりだとしても

それでもなおこの縁を

今はまだそっと置いておいて

明日には消えている

明日の朝には途絶えている

そんな関係でしかないのだけれど

ただ今だけは夢をみさせて

お願いだから

これは最後の願いよ


繋いだ手を離さないで

今だけでいい

永遠などなくてもいいわ

だってどうせ婚約破棄

私たちの日々は終わる

仕方のないことよ

貴方がそう決めたのだから

分かっているわ

でもだからこそ

今夜だけは夢をみさせてほしいの

くだらないことでも

真剣に聞いているふりをしてほしい


私たち

思えばここまで共に

長い長い道を

歩いてきたわね

けれどもその道は

もうじき交差して

過ぎ去ってゆこうとしている

もう気づいているわ

二人の道が交わることは

きっともう二度とない

視線を重ねることも

指を絡めることも

きっと死ぬまでないのでしょう


私たち

思えばここまでずっと

長い長い道を

共に歩んできて

けれどもその道は

永い道ではなかったの

終わりがある道

終着点はもうすぐ

そしてそこを越えてしまったなら

きっと交差する日は

もう死ぬまで訪れないのでしょう


それでもいいわ

だってそれは変えられないこと

そうよ運命で

きっと定めなの


だからこそ今夜だけは


繋いだ手を離さないで

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