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好きな人を好きと言って
詩のような作品です。
好きな人を好きと言って
嗤われた冬に
悲しみを背負いながらも
それでもと立ち上がった
このまま黙っていても
いつかは時は流れて
きっともう悲しみが増えることはないのだと
分かっているけれど
悔しさを一人で抱え続けることは
難しいことだから
覚悟を決めた満月の夜
新しい未来のために歩み出す
もう誰も
馬鹿だと愚かだと
言える者はいない
もしそこへたどり着くことができたなら
きっと今より良い未来へと
この身を進めることができるでしょう
経験してきた痛みや辛さを
背負ったままでいても
どうせ夜は過ぎ去って
明日はやって来るのだから
好きな人を好きと言って
嗤われた冬に
悲しみを背負いながらも
それでもと立ち上がった
もう遠い記憶となった
あの頃の自分へ
何か言葉を告げることができるなら
きっとそれは
ありがとう
……なのだろう




