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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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もうあの頃のわたしではない

詩のような作品です。

泣いてばかりいた

あの頃のわたしは

きっととても弱かったのね

だからどんな時も

ただ泣いていることしかできなくて

明日への希望など

見つけることはできず

それどころか

顔を上げることすらできなかったのでしょう


あなたが告げた婚約破棄

あまりにも唐突で

心がぐしゃりと潰されたみたいだった


あなたがそんなにも

心ない人なのだと

知りたくはなかった

それもまた

心の痛みとなって

あの頃の弱いわたしに

傷をつけていたの


あなたが告げた永遠のさよなら

あまりにも急だったから

心がぺしゃりと潰されたみたいだった


あなたがそれほど

冷ややかな人なのだなんて

知らないままでいたかった

それもまた

胸を締め付けて

あの頃の弱いわたしは

息もできなかったの


けれどもね


もうあの頃のわたしはいない

もうあの頃のわたしではない


だから泣いてはいないの

だから弱虫ではないの


どんなに辛くとも

顔を持ち上げて

どんなに傷ついていても

足を前へ出す


そうよ

それこそが強さ


小さなことでも続けられること

辛くても

痛くても

前を見据えられること


そうよ

それこそが強さ


あなたが告げた婚約破棄

あまりにも唐突で

心がぐしゃりと潰されたみたいだった


けれども


それすらも


わたしが蝶となる養分になったの


あの頃のわたしではない……


もうあの頃のわたしはいない

もうあの頃のわたしではない


すべて変わったわ


何もかもすべてが

移り変わり

成長して伸びて

天にも届くほどの力を

わたしは手に入れた


強さを

固さを


そして


しなやかさを……


もうあの頃のわたしではない

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