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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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わたし、早く消えたいの。~これだけは言っておくわ、全部あなたのせいだから~

 わたし、早く消えたいの。


 だってね?

 あなたに身勝手な理由で婚約破棄されてから毎日ほとんどと言っていいくらい眠れていないのよ。


 体調が悪い日は多いし、気分は常に最悪で憂鬱だし、少し動くだけで疲れ果てるし。


 加えて奇跡的に眠れたときは悪夢。

 強盗に襲われるわ、災害に見舞われるわ、熊に追い掛け回されるわ、散々。


 で、また目覚めるの。


 眠れるのは一時間半か二時間くらいだけ。


 こんな生活がずっと続くのよ?

 想像してみて?


 生きたい、なんて、もう思えない。


 死ぬのは嫌よ。これ以上酷い目に遭うのは嫌。だって理不尽じゃない。もう散々嫌な思いさせられてきたのに、加えてまた痛い思いさせられたり尊厳を壊されたりするなんて。もう絶対に嫌。


 でも生きる気力もないの。


 ああ、疲れた。


 ただそう言いたいだけの人生。


 何かしらね。

 これ。

 息をするたび披露が積み重なって。


 憂鬱は大きく膨らむ。


 今、もし心臓がぴたりと止まって、呼吸も止まったらきっと――すっと、溶けるように、死んでしまえるのでしょう。


 もしかしたらそれが理想なのかもしれないわね。

 苦しまず痛みも感じずただ消える。

 そんな未来があるならそれはそれで悪くないと心の底から思えるわ。


 ええ、そうよ。


 全部あなたのせい。



◆終わり◆

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