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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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夫の浮気が発覚しまして、なぜか私が家から追い出されました。しかし結果的にそれによって命が助かりました。ある意味ラッキーでした。

「お前なんて妻じゃない!」


 夫ウィダリーの浮気が発覚した。

 私が出掛けている間にこっそり女を連れ込んでいたのだ。


 私がそのことを知った瞬間、ウィダリーの様子は変化して――彼は逆ギレ、私を家から追い出すことを選ぶ。


「離婚だ! さっさと出ていけ!」

「そんな」

「しつこいぞクソ女!」

「その言い方は、さすがに……」

「俺はこれからオリヴィアと暮らす! だから二度と俺の前に現れるなよ!」


 強制的に追い出されてしまった私は仕方なく実家へ帰ることにした――が、その日の晩、驚きの話を聞くこととなる。


「あの家に強盗が入って、それで、ウィダリーくんとそのオリヴィアとかいう女は殺されたそうだ」


 父からそう聞いた時、雷が落ちたような感覚があった。


 ウィダリーのことはもう愛してはいない。

 だがそれでもショックはあった。

 彼が死んだのだと、この世を去ったのだと、そう突きつけられれば多少は感じるものがあるのだ。


「そうだったの……」

「不幸なことではあるが、ある意味幸運だったな」

「そうみたい」

「お前が無事で良かった。本当に。あのままだったらお前が殺されていた、そう思うと、怖くて怖くて。ある意味浮気に感謝とも言えるな」



 ◆



 数年後。

 快晴の夏の日に二度目の結婚式を挙げる。


「おめでとう!」

「ずっと幸せに暮らしてね!」

「今度こそ幸せに!」

「あんなやつ忘れて、幸せになって!」


 友人らは式に駆けつけてくれた。

 二度目だったので少々申し訳なさもあったけれど。


 でも、皆の笑顔を見ていたら、もう一度結婚式を挙げて良かったとも思った。


 今度こそ幸せを掴んでみせる。

 過去は捨て去って、明るい未来を信じて歩もう。



◆終わり◆

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