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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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いつのことだったか

詩のような作品です。

いつのことだったか

もう忘れてしまったけれど

まだあなたと

婚約していた頃

隣にいられた頃

確かそんな遠い昔だったと思うのだけれど

本当に幸せで

こんな時間がずっと続いてほしいと

そう思っていた

あなたを想うことは

未来を想うこと

あなたと歩むことは

未来へ歩むこと

それがわたしの心であり

またわたしの理解だった


あの頃は良かった

そんなことは言えば言うほどに惨め

だから言わないけれど

たまにはそんなことを思ってしまうこともあるわ


いつのことだったか

もう忘れてしまったけれど

まだあなたと

婚約していた頃

隣にいられた頃

呆れるほど過去の記憶を掘り起こしても

きっと何の意味もないのだろうけど

分かっていても

抗えない

分かっていても

どうしようもなく

懐かしみ

求めてしまう

あの頃のような幸福を


このまま生きていても

またあの頃のように笑えるの?

そんなことを思うたびに

ただ切なくなってしまう


戻れるなら戻りたい……


いつのことだったか

もう忘れてしまったけれど

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