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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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心と空と

詩のような作品です。

悲しいことがあったとき

辛いことがあったとき

つまづいて転んで

今にも泣き出してしまいそうな日に

あの高い空から降り注ぐ雨はまるで

わたしの涙ぐむ心を

あの大きな鏡が映し出しているかのよう


思えばそうだった

あなたとの婚約が破棄になると

決まり告げられたあの日も

帰り道泣き出しそうになって

鼻の奥の痛みを感じていたら

晴れていたのに突然雨が降り出した


不思議なものだと思う

心と空が重なり合うなんて

魔法でも使ったかのようね

でもそういうわけではなくて


だってわたしは普通の人間で

だってわたしは普通の女だから

魔法なんて

使えるわけもなくて

心と空を繋げるすべなど

何一つとして持ってはいない


悲しいことがあったとき

辛いことがあったとき

つまづいて転んで

今にも泣き出してしまいそうな日に

あの高い空から降り注ぐ雨はまるで

わたしの涙ぐむ心を

あの大きな鏡が映し出しているかのよう

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