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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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可愛がっている妹が理不尽に婚約破棄されましたので、姉として始末して参ります!

 可愛い可愛い私の妹ミレーネが婚約破棄された。

 しかもその理由が婚約者の浮気について追及したからなどという呆れるようなもの。

 そもそも浮気する方が悪いし、そこを突っ込まれたからといって関係を一方的に終わらせようとするなんて身勝手にもほどがある。


 なので私は文句を言いに行くことにした。


 そして、できれば、ついでに……。


「アドレッジさん、ミレーネとの婚約を一方的に破棄したそうですね」

「はぁん? ああ、お前、あの女の姉か」

「何ですかその言い方は」

「うっせぇぞぉ~い。引っ込んでろやババアうぜえんだよ」


 アドレッジは挑発的かつ反抗的な物言いばかりする。


「ミレーネに対してもいつもそういう言い方をしているのですか?」

「これはまだ丁寧な方ですよぉ~」

「ではもっと酷い態度を取っているということですか」

「ああそう、そうだよ、けどそれが何だって言うんだ? そうだったらお前に何の関係があるのかにゃあ~?」


 これは生かしておく意味がないな、と判断して。


「では、死んでいただきます」


 私は魔法を使うことにした。

 それは対象を死に至らせるものだ。


「さようなら、アドレッジさん」


 許せなかったので死の魔法を使った。

 アドレッジはその場に倒れ込み息絶える。


 ミレーネを傷つける者は何者であろうとも許さない――それが私の、そして姉としての、覚悟だ。



 ◆



 あれから数年、私は今もミレーネと姉妹揃って実家で幸せに暮らしている。


 彼女と共に暮らせることはとても幸福なこと。

 細やかなことでさえ楽しいことのように感じられるから、そんな日々が大好きだ。


「お姉さま、今日はお茶でもしませんか?」

「名案ね!」

「ではよろしくお願いいたします」

「こちらこそ! ……あ、でも、良いお菓子ある? ミレーネは今何か持ってる?」


 これからも私たちは毎日を楽しみながら生きてゆく。


「はい! ベリーのクッキーがあります」

「それはいいわね。とても美味しそうだわ。そういえばミレーネはベリー好きだったものね」



◆終わり◆

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