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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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幼馴染みから婚約者同士になった私と彼だったのですが……?

 昔、家が近所で、何となく一緒にいるようになった私と彼。幼馴染みで、小さい頃はよく日が暮れるまで遊んだ。ある程度の年齢になっても男女の壁を感じることはそれほどなくて。そんなまま迎えた結婚適齢期に自分たちなら一生楽しくやっていけると信じて婚約した。燃えるような恋なんてないけれど、穏やかな日々を歩んでゆけると思っていた――のに。


「お前との婚約は破棄する」


 彼はそんなことを言い出して。


「前から思ってたんだけどさ、お前は俺にとって特別な女性じゃないんだ。ただの幼馴染み。婚約したのも特に相手がいない状態だったからってだけだったんだ」


 しかも心ない言葉の剣でこの心を貫き。


「お前のことそういう目で見るのは無理なんだよな、正直」


 胸から血が流れるような思いをさせてくる。


「俺は今愛している人がいるんだ。とても美しい女性でさ。もーったまらない天才的な人なんだよ。その女性と結婚したいから、お前はもう要らん。じゃあそういうことだから、今まで付き合ってくれありがとな。で、ばいばい」


 その時の彼には優しさなど欠片もなく。


「あ、追っかけてくるのはやめてくれよ? 女性に嫌われたら最悪だし。これでもう他人だからな、二度と関わってこないでくれな」


 そう告げられた日、私は、一晩中泣いていた。


 ――だが翌日彼は死んだ。


 栗を拾おうとしてつまづいてしまい谷へら転落して死亡したのだそうだ。



◆終わり◆

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