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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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十歳くらい年上の婚約者から突然婚約破棄されたのですが、その後意外な再会に恵まれまして……?

 二十歳になってすぐ、十歳くらい年上の婚約者ができた。


 しかし彼は私をあまり気に入っていなかったようで。

 ある夏の日に突然婚約破棄宣言をしてきた。


 その時は内心「えええー……何それ、勝手過ぎー」とか思った、のだが。


 彼と離れてから数ヶ月。

 私のもとへ良縁が舞い込んできた。


 昔近所に住んでいた男の子が私の前に現れたのである。


「久々だね」

「ええ」

「大きくなったね?」

「まぁ……それはそうでしょ、あの頃からだと十年以上経ってるもの、成長くらいするでしょ」

「そうだね。僕もちょっと背伸びたかな」

「ちょっとってレベルじゃないわ……」


 久しぶりに会うのにそんな気がしなくて。

 再会した日は話をしていたらあっという間に数時間経ってしまっていたほどで。


 その後彼から想いを告げられて。


「ずっと好きだったんだ」


 ――川の水に押し流されるかのように、彼と婚約することになった。



 ◆



「今日は良い天気ね」


 あれから何年か過ぎた。

 私たちは今もお互いのことを想い合いながら生きている。


「うん、そうだね」

「晴れは好き」

「僕もだよ」

「そう。よかったらだけれど……今日どこか行かない?」

「え! いいの!」

「ふと思ったの」

「やったぁ! うん! そうしよ! そうしたい!」


 あの婚約破棄は不幸な出来事ではなかった。


 私は幼馴染みである彼と生きてゆく。

 いつまでも幸せに。


 この幸福、この居場所、誰にも壊させはしない。



◆終わり◆

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