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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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婚約者であった彼はある日突然非情にも私を切り捨てました。~その先で、私は幸せになるのです~

 婚約者ロームスはある日突然非情にも私を切り捨てた。


「お前みたいな地味な女、要らねぇ。……てことだから、婚約は破棄とする」


 彼はさらりとそう告げて、私との関係を一方的に終わらせた。


 どうしてそんなことを言うの?

 なぜそんなに勝手なの?


 言いたいことはたくさんあって、けれども、それを口にすることはできないままで。


「じゃあな。……永遠に、ばいばい」


 流れに逆らうことはできないまま、私は彼の前から去ることとなったのだった。



 ◆



 婚約破棄されてからしばらくは精神的に落ち込んだ。

 やらかしがあったわけではないしこちらには何の非もないはずなのに理不尽に捨てられたのがもうとにかくショックだったのだ。


 だが、それから少し時が流れて、私のもとに良い話が舞い込んでくる。

 それは広大な土地を持つ領主の一人息子からの婚約希望であった。


 そこから人生は大きく変わってゆくこととなった。


 そう、もちろん、良い方向へと。


 私の人生は薔薇色に染まった。

 歓迎され、愛され、それまでとはまったく異なる世界で息をする。

 それはとてつもなく幸せな時間。

 もう、もう、呼吸をするように幸せの塊を飲み込むような毎日であった。


 ちなみにロームスはというと、私と婚約していた頃から裏でこっそり付き合っていた女性にプロポーズし結婚しようとするも親をはじめとする周囲から厳しく反対され結局その女性との関係は壊れてしまったそうで……それによって彼の精神は崩壊したようだ。


 ……ま、浮気相手だったのなら上手くいかなくなってざまぁなのだが。


 なんにせよ、今の彼にはもう正常な精神はないようである。


 でも、そうあるべきだと思う。


 だってそうだろう?

 彼は浮気していたし私を理不尽に傷つけたのだから。

 そんな人が幸せになれるのか?

 まさか、そんなこと、あるわけがないだろう。



◆終わり◆

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