婚約者が勉強のためと言って半年都会へ出ていったのですが……その結果まさかの!?
幼馴染みから婚約者となった彼ロマックスは私のことを純粋に愛してくれていた――のだけど。
「半年、行ってくるよ」
「本気なの……?」
「ああ。これはチャンスなんだ。都会で勉強する滅多とないチャンス」
彼は結婚前に一定期間都会へ出て勉学に励むことを勝手に決めて。
「だからさ、待っててよ」
「……何も今じゃなくたって」
「僕が喜んでるのに一緒に喜んでくれないの!?」
「いいえ、そうじゃないわ」
「ならいいだろ? 好きにさせてくれよ。必ず帰ってくるから、さ。な?」
私の心など押し潰して。
「じゃ、また半年後な!」
勝手に行ってしまった。
◆
そして、半年。
「わりぃな、お前との婚約だが破棄するわ」
帰ってきたロマックスは別人のようになっていた。
まず服装から以前とは違う。
かつては青年のような爽やかな服装が多かったのに、今はとんでもなく派手な色遣いと模様の服を着ている。
しかも髪も虹色なんかに染めて。
さらには肌をこんがりと焼き白いリップを塗ってドット柄のサングラスをかけている。
「婚約、破棄……?」
「都会にはお前なんかよりずーっと魅力的な女性がたくさんいた」
「え……」
「だからお前との関係は終わりにするんだ。オレはもっと素敵な女性と結婚したい」
なんてことを言うの……。
そんなの悲しすぎるわ……。
ただ、今のロマックスを見ていたら、正直一緒にいたくはないと思ってしまう。
派手の極みみたいな男ロマックスを愛することなんて、私には到底できそうにない。
「そう……分かったわ。じゃ、そういうことで。……さようなら」
こうして私たち二人の関係は終わった。
◆
あれから数年、私は良き人と巡り合うことができ結婚もして楽しく暮らせている。
夫は手芸のプロ。
手先はとても器用だ。
ただ、どこか抜けたところもあって、しかしながらそこがまた可愛らしくもある。
ちなみにロマックスはというと、あの後怪しい組織からの回し者である女性に惚れ込んでしまいあり得ないくらいの金額を貢いだ挙げ句内臓を抜かれて最期は山にぽい捨てされたそうだ。
……ま、ざまぁみろ、ね。
身勝手なことをして人を傷つけたからばちが当たったのだろう。
◆終わり◆




