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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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歌い手の仕事をしている婚約者が私を誹謗中傷する歌を作り公開していました。あり得ません。人として最低過ぎます。

 歌い手の仕事をしている婚約者マルーズボルデンは表向きは良い人を装っていた、が、裏では婚約相手である私を誹謗中傷するような歌を作りファンたちに披露していた。


「オレの婚約者ゴミのゴミ! ヘイ! どこまでもゴミでどーしようっもっない! ハイ! オレの婚約者不細工で! ハァ~。どこまでもゴミで困ったぜぇ! ゥハァ~。あーあどーしようもっ、ないっ、ないっ、ないっ、ハァ~。あーあーあーもう、どうしようーもっ、ないっ、アア~。もっとステキでキュートなガールと一緒に楽しみたいのにさぁハァ~、もう困ったよ、泣きそうナキソウ。あんーな女と生きてくなんて、死んだも同然さっ、ンフハァ~」


 そんな歌を流行らせようとしていたマルーズボルデンだったが、ある時そのことを私と私の親に知られたためにそれ以上歌えなくなってしまった。


 さらに、私の父親に激怒されたことで、婚約は破棄となる。


「マルーズボルデン、貴様、我が娘を誹謗中傷する歌なんかを作って公開するとは……死にたいのだな!?」

「違うんデス! 本気じゃなかったんデス!」

「ふざけるな!! 今さら何を言っても無意味だ、罪から逃れることはできない。我が娘を侮辱した男を、それも婚約しているにもかかわらず悪く言ったような輩を、許し放っておくことなど不可能だ!!」


 激怒した父親の意向と権力によって社会的に終わらされてしまったマルーズボルデンは、歌い手を辞め一般就職しようとするもどんな会社からも相手にされず、どう頑張っても仕事を得られない地獄のような状況に追い込まれてしまった。


「聞いた? マルーズボルデン、あの変な歌、実在する婚約者さんのことを言ってたんですって」

「ええーっ、それは酷い」

「ああいうテーマなんだと思っていたわ」

「実在の人がいるのにあそこまで貶めるなんて……さすがにやり過ぎよね、酷すぎるわ、悪魔ね」


 その後マルーズボルデンはお金が尽きて食べ物を盗もうとしたところをその店の店主に斬られ死亡した。


 だが、まぁ、自業自得というものだろう。


 盗み以前に。

 そもそも。

 お金が尽きてしまうようなそんな状況を作ったのは外の誰でもない彼自身の行動だ。


 世界において貧しさの理由は色々あるけれど、彼の場合誰かのせいで貧しくなったわけではないのだから、完全なる自業自得であって可哀想と思ってあげられる部分はない。



◆終わり◆

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