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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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221/598

「ずっと好きだよ」彼の言葉を信じていたのですが……。

「ずっと好きだよ」


 婚約者となった彼ミレルの口癖はそんなもので。


 だから私は彼を信じていた。

 彼なら裏切るようなことはしない、と。


 ――でもそれは間違いだった。


「ミレルぅ、今日もかっこいいわぁ」

「へへ、ありがとう」


 ある夏の日、ミレルは私を裏切った。


 彼は私との約束を急にとりやめて。

 そして他の女性と遊びに出掛けていたのだ。


 たまたまそこを目撃してしまったのは、幸運なのか否か……。


「婚約者さんとのお出掛けキャンセルしたんでしょぉ? 良かったのぉ? そんなことしてぇ」

「いいんだよそのくらい」

「で~もぉ~……ほんとに大丈夫ぅ?」

「しつこいなぁ」

「だってぇ、心配なのよぉ」

「へへ、ありがとう。でも、本当に、心配しないでいいよ」


 いちゃつく二人を見ていられなくて――私は衝動的に駆け出し、二人の前へ出た。


「こんなところで一体何をしているの!? ミレル! 貴方、嘘をついて、裏切ったのね!?」

「……なっ」

「許さないわ、絶対に……ヘルポスヘルプスエトネリクスノシアッ!!」


 私は叫んだ。

 相手を地獄へ堕とす呪文を。


 ――それによってミレルは急死した。


「貴方も最低ね、婚約者がいると知りながらその男に近寄るなんて」

「な、何なの!? 貴女!! 魔女!? ミレルを殺すなんて、どう見ても魔女よっ……!!」


 ミレルの浮気相手の女性は青ざめている。


「だったら何?」

「へ……?」

「言うべきことがあるのではないの」

「なっ……何なのよいきなりっ……」


 しかしなかなか謝らないので。


「ヘルポスヘルプスエトネリクスノシア!!」


 彼女もこの世から消滅させた。


 ――そうよ、裏切り者は要らないの。


 純粋に信じていた私を裏切った、そんな人、許せるわけがないし生きていて許されるわけもないのだ。



◆終わり◆

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