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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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暑い夏、婚約者が突然呼び出してきたので何事かと思いつつ彼のもとへ行ってみたのですが……?

 数分外を歩くだけで汗がだばだばと流れ落ちるような厳しい夏のある日。


「エリーサ、君との婚約は破棄するよ」


 婚約者ルゼオに突然呼び出されたと思ったら、そんなことを告げられてしまった。


「君はさ、華がない。俺と共に生きるのであれば、もっと、華やかであってもらわなくては。……ま、そういうことだから。俺は君とは生きていかないことにしたよ。だって、君はきっと、永遠に俺好みの女にはなってくれないだろうからね」


 彼は容赦なく関係を叩き壊す。


「じゃあね、エリーサ。……永遠に、さよなら」


 こうして一方的に切り捨てられた私だったが……その二日後、ルゼオは熱中症によってこの世を去った。


 彼は路上で一日中ナンパしていたそうだ。

 で、暑い中でずっと活動していたために体調を崩してしまい、この世を去ることとなったのである。


 ナンパしていて熱中症、しかも死亡、だなんて……。


 何とも馬鹿げた話だ。



 ◆



 あれから二年半。

 私は今、とても幸せに暮らしている。


「今年の夏も暑いなぁ」

「そうね」

「エリーサ、水分補給忘れないようにね」

「ええありがとう。貴方こそ、気をつけてちょうだいね」

「うん! もちろんだよ!」


 夫はとても優しくて穏やかな人。

 ただ同じ空間にいてただ共に生きているだけで幸福を感じられる。


 私はこれから先もずっと彼を愛し続けるだろう。



◆終わり◆

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