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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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208/598

婚約破棄されるなんて思わなかった

詩のような作品です。

婚約破棄されるなんて

思わなかった

一方的に

そんな身勝手に

捨てられてしまうなんて

貴方がそんな人だなんて

思わなかった

それに

今だって疑いたいくらいの気持ちでいる

貴方が心ない人なのだと

知りたくなかった

思いたくもない

だって愛しているから

だって愛していたから

そうよ

私は今でも貴方に夢をみたいと強く思っているの

輝かしい人

素晴らしい人

そして

とても優しく愛おしい人

そう思っていたからこそ

私はずっと貴方のことが好きで

今でもまだ

その夢を幻を

信じていたくて雨の中も走る


婚約破棄されるなんて

思わなかった

貴方がそんな風な人だなんて

一度も考えたことはなくて

だから

夢をみていたい

たとえ

貴方の本性が黒いものなのだとしても

そうよ

幻を信じていたい

たとえ

貴方の本性が汚れたものなのだとしても

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